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鳴狐 – 刀剣特集 – 日本の名刀をご紹介

【鳴狐の歴史と概要】

 

鳴狐(なきぎつね)は鎌倉時代に作られたとされている日本刀で、日本の重要文化財にも指定されているんだ。
現在は東京国立博物館所蔵で、文化財名称は「刀 銘左兵衛尉藤原国吉」と言うよ。

鳴狐は鎌倉時代中期に活躍した刀工・粟田口則国の子・国吉によって作られた打刀なの。
鳴狐は粟田口国吉の代表作であり、大平造の打刀としては現存する唯一のもので、名高い作品と言われているよ。

 

しかし、なぜ「鳴狐」というのか、その号の由来については明らかになっていないよ。
ただ、一説には障子に移った狐の化け物を斬ったためと言われているの。
なお、「本阿弥光心押形集」には異名の記載がないから、号がついたのはそれより後とされているんだ。

 

次に鳴狐の来歴についてまとめてみよう。

鳴狐は元播州姫路藩2代藩主・池田利隆の家臣であった石黒甚右衛門という馬術の名人が所持していたんだ。
その後、江戸時代に入って出羽国山県藩主から上野舘林藩主となった秋元家に伝来したと言われているよ。

 

近代になって、昭和4年(1929年)3月に日本名宝展覧会に出展された際には、秋元春朝子爵が所持。
昭和6年(1931年)1月19日付で旧国宝に指定されたんだ。
昭和13年(1938年)5月10日付けで、斎藤茂一郎に譲渡され、その後は愛刀家・渡邊三郎氏が所持。
平成3年(1991年)に、「三日月宗近」などとともに、渡邊三郎の子息・渡邊誠一郎氏によって東京国立博物館に寄贈されたんだ。

 

 

刀剣レモン
刀剣レモン
現在は東京国立博物館にあるんですね〜♪

 

鳴狐:「刀 銘左兵衛尉藤原国吉」、号「鳴狐」。
刀・号「鳴狐」(重要文化財)、東京国立博物館所蔵。 CC from wikipedia

 

 

【鳴狐の作風】

 

鳴狐は全長68.4 cm、刃長54.1cm、反り1.6 cm(刀身反)、茎反わずか、先幅 2.0cm、元幅2.99cm、重量 475.0g。

鳴狐は平造で、三つ棟で身幅の割には、寸伸びて重ね厚く、一尺七寸八分(53.9㎝)あまりの長さにしては、反り深いんだ。

また先反りの加わる独特な体配を呈しているよ。
鳴狐は寸法が延び、刀身に反りが付く点で短刀とは異なるものの、造り込みを平造とする点、茎の先まで重ねを厚く作る点で小太刀とも異なっているの。
そのため、太刀、小太刀とは言わず、打刀と称されているよ。

 

鍛えに関しては、粟田口派によくみられる独特のよく練れた小板目。
地沸微塵に厚くつき、沸映りたつよ。
刃文は、広直刃調で小互の目と小湾れ交じって小沸え出来の中直刃だよ。
足、葉よく入り、小沸よくつき、焼刃に沿って二重刃が処々かかり、帽子は小丸に深く返る。

 

茎には「左兵衛尉藤原国吉」の銘を太く切り、二字銘が多い作品の中でも任官銘を斬るなど、銘字に至るまで同工中の傑作と言われているんだ。
鎌倉期の数少ない作例を今に伝えてくれる希少な刀だよ。
特に作者である粟田口国吉の作品と確認できる太刀は数振りのみで短刀が多く、大平造の打刀である鳴狐は非常に珍しいんだ。
また、国吉のみでなく他の刀工にも類例がないと言われているよ。

 

鳴狐で見られる平造打刀の様式は、早くは平安末期に中尊寺の藤原清衡棺中刀や島津家に伝来した名物「高巣三条」があるよ。
これらの平造打刀は当時、ある程度普及していたと言われているんだけど、絵巻では多くの武士の中でも、軽輩の差料であったといわれているんだ。

一流刀工が作った平造打刀は少なくて、消耗品的に扱われた可能性が高いの。
この鳴狐は高位の武士の特注によって、製作されたものでは?といわれているよ。

 

刀剣レモン
刀剣レモン
ピカピカでとても切れ味が良さそうでわー!!!

 

【鳴狐の豆知識】

 

鳴狐のエピソードや豆知識をまとめてみるね。

 

<鳴狐の作者・粟田口国吉>

鳴狐の作者である粟田口国吉(あわたぐちくによし)は、鎌倉時代中期の粟田口派の刀工で、粟田口派の粟田口則国の子として伝えられているよ。

国吉は左兵衛尉に任じられていて、太刀・短刀どちらも優れた遺例がみられて、そのほかにも剣や本刀のような平身の脇差が現存しているんだ。

また、国吉の子もしくは弟子と伝えられる人物として、刀剣乱舞でもおなじみの「藤四郎吉光」がいて、弟は国光と言われているよ。
国吉の活躍年代には実存するものや押形に建治4年、弘安3・6・10年などの紀年銘があって明らかとなっているの。

 

<鳴狐の所有者・秋元家>

鳴狐を長く所有していた上州館林藩主:秋元家は元関東管領・上杉憲政に伝えていたの。

しかし、憲政が管領食を上杉謙信に譲ってしまい、やがてお家断絶となったため、秋元家の藩祖である秋元長朝は、文禄元年(1592年)徳川家康に臣事し、やがて群馬県前橋市にある上野国惣社において一万石をはむ身となったんだ。

その後、子孫の頃には六万石となって、秋元家四代・喬朝、七代・凉朝は老中までかけ登ったよ。
秋元家八代・永朝は熱心な愛刀家で、新々刀の祖である水心子正秀を召し抱えて、水心子を相手に自らも刀を造っていたそう。
また、金工・佐野直好の手解きを受けて、彫金の術も学ぶほど、凝り性だったと言われているの。

 

秋元家の蔵刀は昭和6年5月4日に売立が行われたんだけど、この時鳴狐は売立目録には記載されていないんだ。
つまり、競売以前に秋元家を出ていたと考えられるよ。

 

刀剣レモン
刀剣レモン
鎌倉時代からこんな良い状態で残っているの。日本の重要文化財認定、肯けますね!

刀剣乱舞キャラ紹介

 

 

 

刀剣乱舞とは

刀剣男士と共に―いざ出陣!

西暦2205年。歴史改変を目論む敵によって過去への攻撃が始まった。
歴史を守る使命を与えられた“審神者(さにわ)”は、
最強の付喪神“刀剣男士(とうけんだんし)”と共に過去へ飛ぶ――。

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様々な合戦場を攻略していく、刀剣育成シミュレーションゲームです。

(公式サイトより引用)

 

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