南泉一文字 – 刀剣特集 – 日本の名刀をご紹介
2021年4月28日
山姥切長義 – 刀剣特集 – 日本の名刀をご紹介
2021年4月28日
南泉一文字 – 刀剣特集 – 日本の名刀をご紹介
2021年4月28日
山姥切長義 – 刀剣特集 – 日本の名刀をご紹介
2021年4月28日

千代金丸 – 刀剣特集 – 日本の名刀をご紹介

 

【千代金丸の歴史と概要】

 

千代金丸(ちよがねまる)は16世紀に作られたとされる太刀で、日本の国宝にも指定されているんだ。
現在は、沖縄県那覇市にある那覇市歴史博物館に所蔵されているよ。

この千代金丸は、琉球国王尚家に伝来した三振りの宝剣の1つなんだ。

 

琉球での日本刀は重要な交易品であったと言われていて、その全てが本土製であったの。
琉球に鍛冶師や金細工師はいたものの、琉球時代を通して日本刀の刀工は見られないよ。

 

刀剣レモン
刀剣レモン
琉球国王の刀は珍しいよね!宝剣!!

 

 

次に千代金丸の来歴をまとめてみよう。

<北山王・攀安知>

琉球の歴史書「球陽」によれば、1416年に中山王との戦いにより攻め滅ぼされた山北王・攀安知の所持した宝刀だったんだ。
山北王・攀安知は千代金丸で自害したとされているよ。

 

<中山王>

北山王攀安知が千代金丸で自害しようとしたが死にきれず、その刀を重間川に投げ捨てたんだ。
その千代金丸を、伊平屋の住人が川底から探し出して、中山王に献上したと言われているよ。

 

<尚家>

その後、千代金丸は琉球国王である尚家に伝わったよ。
第一尚氏7代尚徳王の時代には、1469年に金丸(後の尚円王)の即位によって王朝は滅亡し第二尚氏に引き継がれるんだ。
この時、千代金丸も第二尚氏へと伝わったよ。

 

<近代>

明治23年(1890年)には故小松宮殿下が琉球を巡視した際に、尚家に立ち寄り千代金丸を拝見。
千代金丸を見て「美事なる一振だ」と褒めたと言われているんだ。

明治42年(1909年)には、お手入れが行われていて、この時に立ち会ったのは、先代の尚典侯爵夫妻、今村長賀、関保之助の他に、研師の井上行造、杉本次郎、鞘師の小堀正治だったそう。

昭和4年(1929年)3月の日本名宝展覧会では尚裕侯爵所持。
その後尚家当主・尚裕によって平成7年(1995年)、平成8年(1996年)に尚家伝承文化財が沖縄市那覇市に寄贈されるよ。

平成14年(2002年)に千代金丸、治金丸、北谷菜切の三振りともが「琉球王家尚家伝来品」の一つとして重要文化財に指定されたんだ。

また平成18年(2006年)には、歴史文書類を加えて計1,251点の文化財が「琉球国王尚家関係資料」として国宝に指定。

刀身は三振りとも本土製の日本刀で、国宝としての指定は尚家に伝承された文化財全ての価値を総合したもので、単体での評価ではないの。

 

千代金丸の複製品(今帰仁村歴史文化センター蔵) from wikipedia

 

 

【千代金丸の作風】

 

<刀身>

刃長は71.3cm。
刀身は平造りで庵棟、やや細身の刀で先反り強くつく。
日本本土製とみられるものの作者の系統は明確ではないんだ。

鍛えは板目肌流れる。
刃文は広直刃調、小互の目交じり、足葉入る。
帽子は直ぐに先尖りごころに反り、長く焼き上げる。
茎は上三分の二に金板を着せて鋲留めしてあり、茎尻近くに大きな孔を二個穿け、先浅い栗尻、目釘孔三個、うち二個埋まる。
彫物は表裏に五本の細樋で無銘であるが、16世紀の作かという推定もあるよ。

 

<外装>

外装の鐔や鐺は明らかに日本本土製であるものの、金装の鞘や頭椎形の兜金などは琉球製と考えられているんだ。
片手打ち柄など日本刀の形式と異なる独特なものが見られるよ。

 

拵の柄は頭椎形とし萌黄金襴包みに茶糸菱巻き、兜金は頭椎形金製で頭に菊紋毛彫り、「大世」の銘を刻まれているよ。
竹節状の座を廻らし、基部には九条の綾杉文を刻した帯金をつける。
目貫は金地菊文高彫りで、鞘は金地板を着せて、腰で継ぐ。

縁金物は金地菊文毛彫りで、口金物は赤銅地菊文毛彫鍍金と金地枝菊文高彫りの金具を合わせる。
鐺は金地枝菊文高彫り、鐔は赤銅地木瓜形の板鐔で、四方に四花形と猪目形の透かしを入れ、鍍金毛彫り菊文を散らす。
切羽は二枚とも木瓜形で銅地に菊文を散らす。

 

 

【千代金丸の豆知識】

 

千代金丸のエピソードや豆知識をまとめてみるね。

 

 

<琉球国王尚家に伝来した三振りとは?>

 

千代金丸は治金丸・北谷菜切とともに琉球国王尚家に伝来した三振りの刀剣の1つ。
この三振りは平成14年に「琉球王家尚家伝来品」の1つとして重要文化財に指定。

さらに平成18年には歴史文書類を加えて「琉球国王尚家関連資料」として国宝に指定されたんだよ。
尚家には代々伝来してきた宝刀があるんだけど、千代金丸はその中でも特に評価の高い刀として知られているの。

 

 

<千代金丸の伝説とは?>

 

古来、統一される前の琉球王国には、三山時代と呼ばれる時期があって、北山・中山・南山が争っていたんだ。
北山の王であった攀安知(はんあんち)は武術に優れていて、中山王が率いる兵が攻め込んできた時も城を守り抜くことができたそう。

しかし、中山王は優れた戦略家で、警備が手薄となっていた場所を見つけだし、北山王・攀安知を城からおびき出して、攀安知の城へと攻め込んだんだ。

 

それを知った攀安知は激怒し、守護神として拝んでいた石を斬りつけ、自身も切腹したそう。
ところが、その石は主を守ろうとする霊力が込められていたため、切腹しようとしても腹が斬れずに志慶間川へとその刀を投げ込み、別の小刀で自害したんだ。

志慶間川へ投げ込まれた刀はその後、伊平屋の住人が拾い上げて、中山王に献上したそう。
その刀こそが「千代金丸」であったという逸話が残っているんだ。

 

刀剣レモン
刀剣レモン
霊力が宿る刀とは神秘的ですね〜♪

 

<千代金丸と治金丸には伝承に混乱あり>

 

千代金丸、治金丸、北谷菜切の三振りは古来沖縄に伝わる名刀として名高いものの、千代金丸と治金丸については伝承に混乱があると指摘されているんだ。
ここでは千代金丸の異説についてまとめてみよう。

 

・重金丸説

千代金丸は別名「重金丸」とも呼ばれているんだ。

山北王舶尼芝が日本から入手したものと伝わっていて、応永(1394年)年間に尚巴志と戦って敗れ、護剣渓に投げ込んだそう。

文明(1469年)頃に親泊村の川から夜な夜な白気が立ち昇るため、恵平屋島の男が川底を探してみると、太刀一振りを発見。
尚真王に献上したところ、山北王愛蔵の重金丸に間違いないということになったと言われているよ。

 

 

・手金丸説

千代金丸の鍔には「てかねまる」の文字が刻まれているの。
また沖縄歌謡「おもろさうし」にも「てかねまる」の歌があって、「筑紫ぢやら」という部分があるんだ。

その部分が「つくしぢやら はきよわちへ てがねまる さしよわちへ」だよ。
これは、「筑紫だら(長脇差し)を佩きたまいて、金丸を差したまいて」という意味になるんだ。

この「つくしぢやら」の異名が手金丸であり、「ぢやら」は長脇差を示しているよ。
「だら(ぢやら)」は「太郎」の琉球方言訛りで、転じて「大切なもの」を意味するの。

 

つまり、この「おもろさうし」に従うと、現在「千代金丸」と呼ばれている刃長71.3cmの刀が、「てがねまる」ということになるの。
そして現在「治金丸」と呼ばれている刃長53.8cmの刀が元来の千代金丸であったのだけど、長い年月の間に入れ替わってしまった可能性があるといわれているんだ。

これが事実であれば、現在「千代金丸」と呼ばれている刃長71.3cmの刀は筑紫の刀工が作刀した長脇差ということになるよ。
ただ詳細は不明なんだ。

 

刀剣レモン
刀剣レモン
どちらの説が本当かは分かりませんな。

 

<海運王国として栄えた琉球王国とは?>

 

千代金丸は、琉球国王尚家に伝来した三振りの宝剣の1つ。
では琉球王国とはどのような国家だったんだろう?

琉球王国は、かつて沖縄に存在した王政国家で、その建国は1429年、本土が室町時代だった頃なんだ。
建国以前の琉球では、12世紀頃から按司(あじ)とよばれる豪族が数多く台頭しており、それぞれの地域を統治していたんだ。
やがて按司は、中山、北山、南山の3つの勢力を形成していくことになるよ。

 

3者が勢力争いを繰り広げていた時代を「三山時代」といい、その統一を成し遂げたのは南山に属する一地方の豪族にすぎなかった尚巴志だったんだ。
尚巴志は他の勢力よりも積極的に他国との交易に取り組んでおり、そのことが按司間の権力闘争を勝ち抜く要因となったと言われているの。

その当時、尚巴志は本土や中国との貿易を通して、良質な鉄を手に入れていて、ライバルたちよりも優れた武具を装備することができたんだ。

 

中山を皮切りに主要按司たちを配下に治めていった尚巴志は、首里に拠点を移して首里城の整備・拡張に着手。
政治、経済、文化の中心地を首里城へと移していき、ここから琉球王国の歴史がスタートすることになるよ。

 

琉球王国を建国後、尚巴志は中国、日本、朝鮮、東南アジアなどとの交易に力を注いだんだ。
諸外国との交流の中で、海洋王国ならではの琉球王国独自の文化を形成していくよ。

琉球王国は15世紀~16世紀にかけて最も繁栄したと言われているんだ。

 

刀剣レモン
刀剣レモン
尚巴志は首里城を繁栄させた中心人物だったんだね!
刀剣レモン
刀剣レモン
宝剣という言葉も素敵ですね〜♪

 

 

 

刀剣乱舞キャラ紹介

 


 

刀剣乱舞とは

刀剣男士と共に―いざ出陣!

西暦2205年。歴史改変を目論む敵によって過去への攻撃が始まった。
歴史を守る使命を与えられた“審神者(さにわ)”は、
最強の付喪神“刀剣男士(とうけんだんし)”と共に過去へ飛ぶ――。

▼刀剣乱舞-ONLINE-とは?
名だたる刀剣が戦士へと姿を変えた“刀剣男士”。
あなたは彼らを率いる“審神者”となり、歴史を守る戦いに出ます。
短刀、脇差、打刀、太刀、大太刀、薙刀、槍、剣の
計8種の個性豊かな刀剣男士を集めて育て、あなただけの部隊結成!
様々な合戦場を攻略していく、刀剣育成シミュレーションゲームです。

(公式サイトより引用)

 

刀剣乱舞 関連サイト

 

 

 

 

当記事は著作権法第32条に基づき画像を引用しております。
著作権は権利者様側へ帰属しておりますので画像の転載・流用はご遠慮下さい。
また、権利者様側からの画像等の削除の依頼や警告は速やかに対処いたします。