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目次
【加州清光の歴史と概要】
加州清光は明治維新を3年遅らせたと言われる池田屋事件で、新撰組一番隊組長であった沖田総司が帯びていた日本刀として知られているよ。
刀剣乱舞にも刀剣男子として登場している加州清光は、新撰組ファンにも人気のある日本刀なんだ。
沖田総司が所有していたとされる刀は3つあるよ。
子母澤寛氏が伝える「菊一文字則宗」「大和守安定」「加州清光」なんだ。
この中で最も初期に所有していたとされているのが加州清光になるよ。
加州清光の作者は清光で、清光は12代続いたんだ。
沖田総司が所持していた加州清光を作った代数ははっきりとは分かっていないものの、一般に「非人清光」「乞食清光」と呼ばれた6代目藤原清光の作であると言われているよ。
金沢藩は寛文8〜9年（1668年〜1669年）にかけて加賀・越中で発生した風水被害によって飢饉が発生していたの。
この状況を受けて、金沢藩4代藩主・前田綱紀は寛文10年（1670年）に飢餓難民救済を目的とした「非人小屋（窮民収容所）」を設置し、授産施設も併設して藩民の救済を行ったんだ。
鍛冶刀工もこの飢饉に苦しみ、鍛治屋町に住んでいた6代・藤原清光も生活に困窮して、延寶年間に非人小屋に住むようになったそう。
そのため、清光は「乞食清光」「非人清光」とも呼ばれるようになったんだ。
幕末には清光9代目の藤江清次郎が刀を打っているけれど、沖田総司の加州清光は6代目の作品とされているよ。
6代目清光は加賀藩主より、その腕を認められ「清光」の名と、前田家由来の「梅鉢」家紋の使用を許されたんだ。
その当時、加賀藩が作成した刀工の評価では、上作と言われているよ。
次に加州清光の来歴をまとめてみよう。
＜沖田総司＞
加州清光は沖田総司が所持していた日本刀なんだよ。
いつ頃に沖田総司が手に入れたのか？については分かっていないんだけど、記録を辿ると西暦1864年より前なんだ。
研師・源龍斎俊水が池田屋事件の2日後に隊士の刀を改めたと言われていて、その記録である「京都守護職様御預新選組御一等様御刀改控 元冶元年六月七日 京壬生住研師源龍斎俊永記録」が残っているの。
その記録では、沖田総司の刀は「加州住清光」であるとされているよ。
ただこの記録については、創作の可能性も指摘されているんだ。
【加州清光の作風】
加州清光は池田屋事件で佩刀され、帽子（刀の先）が折れたとされているよ。
戦いが終わった後、加州清光を鍛冶屋に持っていき修復を試みるものの、鍛冶屋には「修復不可能」ということで突き返されてしまうんだ。
そのため加州清光は池田屋事件後にそのまま破棄されたものだと思われているよ。
現在、加州清光は残っておらず作風に関しては分かっていない部分が多いの。
加州清光は二尺三寸三分で、刃文は中直刃であったと伝わっているよ。
【加州清光の豆知識】
加州清光のエピソードや豆知識をまとめてみるね。
＜加州清光を所持していた沖田総司とは？＞
歴史好きの人であれば、一度はその名を聞いたことがあるよね。
加州清光を所持していたのは、新選組一番隊組長であった沖田総司なんだ。
沖田総司は美男子であったとも言われており、女性人気が高い幕末の志士なんだよ。
新撰組が最も活躍していた頃、新選組には一番隊から十番隊まであったんだ。
その中で一番隊の組長を務めていたのが沖田総司だよ。
激しい戦闘が予想される際には、必ず一番隊が指名されていたと言われているから、その一番隊の組長を務める沖田総司の剣の実力は非常に優れていたの。
また、沖田総司は新選組の撃剣師範も務めていて、実戦での活躍だけではなく、稽古に関しても他の隊士に激しく指導していたそう。
その厳しい指導によって他の隊士たちは、新撰組の局長であった近藤勇よりもお沖田総司を恐れていたという逸話も残っているんだ。
沖田総司は隊士たちに「刀で斬るな、体で斬れ」と指導していたの。
一番隊と同様に、出動命令が多かった二番隊の組長をしていた永倉新八は「沖田は猛者の剣、斎藤は無敵の剣」と評価しているんだ。
ちなみに斎藤とは、三番隊組長を務めていた斎藤一のことだよ。
新撰組は内部での粛清が多かったことでも知られているの。
40名もの隊士たちが切腹や暗殺されているんだ。
粛清に駆り出されていたのはもっぱら沖田総司と斎藤一だったと言われていて、沖田総司は「人斬り」としても恐れられていたそう。
沖田総司は24〜27歳という若さで病死しているんだ。
その死因は肺結核や呼吸器疾患などいくつかの説があるよ。
＜池田屋事件で沖田総司は加州清光を差していた＞
新撰組が一躍脚光を浴びるきっかけとなった事件と言えば、元治元年（1864年）6月5日に起きた池田屋事件だよね。
過激なことで知られている長州（現在の山口県）の藩士達が、強風の日に御所に火をかけ、火事の騒ぎに乗じて参内してきた京都守護職であった松平容保を殺害したんだ。
さらに尊王攘夷派の長州藩士たちは孝明天皇を長州へ連れ出そうという襲撃計画を企てていたんだ。
この計画を事前に察知したのが、京の治安を守っていた新選組だったの。
元治元年（1864年）6月5日、新撰組局長・近藤勇たちは窓を閉め切った旅籠「池田屋」を見つけだしたんだ。
この時、池田屋には長州藩の藩士たちが20名以上はいたと言われているよ。
一方、新選組隊士は10名だったんだ。
6名が外を固め、4名で池田屋の中に斬りこんでいったの。
この4名とは、局長の近藤勇、永倉新八、藤堂平助、そして沖田総司だったんだ。
この時、沖田総司が所持していた日本刀は加州清光だったの。
狭い室内での乱闘の際、3度の突きが1度に見えるほど速いと言われていた沖田総司の三段突きは、非常に効果的だったと考えられているよ。
激闘の末、最後には加州清光の帽子が折れたと、のちに近藤勇が郷里に宛てて送った書簡に記してあったんだ。
「帽子」とは、切先に現れる刃文の部分のことで、沖田総司が狭い室内での激闘で突きを多用して戦っていたことがよく分かるエピソードなの。
志士側は土佐藩・北添佶摩が戦死し、肥後藩・宮部鼎蔵が自刃し、長州藩・吉田稔麻が逃亡の末に自刃したんだ。
結果的に新選組の勝利となり、志士側に大きなダメージを与えたよ。
斬り込んだ沖田総司は激戦の末に、喀血し戦線を離脱しているんだけど、この喀血に関しては結核などの病状が悪化したためだと考えられているの。
＜沖田総司の愛刀は3本あった？それぞれのエピソードを解説＞
最大で200名を超える隊士で構成された武双治安部隊・新撰組の一番隊組長で、撃剣師範を務めていた沖田総司。
沖田総司の剣術の流派は、局長・近藤勇、副局長・土方歳三と同じ天然理心流で、三段突きを得意としているよ。
新撰組の中でも永倉新八、斎藤一とともに「三強」と言われた沖田総司の愛刀は3つあったとされているんだ。
それぞれの特徴をまとめてみよう。
・加州清光
最も古くから沖田総司が所持していたと言われているのが加州清光なの。
加州清光は池田屋事件でも帯刀していたことから、沖田総司の愛刀の中でも有名だよ。
・大和守安定（やまとのかみやすさだ）
大和守安定は武蔵国の刀工で、安定の刀は茎に裁断銘が多くあり、切れ味が抜群に良かったと言われているよ。
裁断銘とは、江戸時代に刀の切れ味を試した時に、どこまで切れたか？を記録したもので、罪人の死体を重ねて3人切れたら三つ胴、5人重ねて切れたら五つ胴などがあるんだ。
裁断銘が多く、切れ味のよさから、沖田総司もこの大和守安定を愛刀としていたんだ。
同じ新選組の監察方・大石鍬次郎や函館戦争の遊撃隊隊長・伊庭八郎もこの大和守安定の刀を使用していたと言われているよ。
・菊一文字則宗（きくいちもんじのりむね）
菊一文字則宗は備前国（現在の岡山県）の刀工で、福岡一文字派の開祖でもあるよ。
後鳥羽上皇の御番鍛冶の中でも、菊一文字則宗は1位に遇されるほどの名工なんだ。
後鳥羽上皇の皇位の紋である「16弁の菊紋」を銘に刻むことを許可され、菊紋が入った一文字派の刀は「菊一文字」と呼ばれるようになったよ。
ただ菊一文字と称されただけで、菊一文字という刀を打ったという記録はないんだ。
このため、則宗の打った刀で菊の紋があるものを「菊一文字」と総称して呼ぶようになったの。
菊一文字の刀剣は江戸時代の大名ですら入手困難だったと言われていて、非常に希少価値があり、高価であったんだ。
そのため、一剣客である沖田総司が実際に手にしていたとは考えにくいと言われているの。
菊一文字則宗が沖田総司の愛刀というのは、「新選組始末記」を書いた子母澤寛による創作なのではないか？という見解が一般的だよ。
刀剣乱舞キャラ紹介
刀剣乱舞とは
刀剣男士と共に―いざ出陣！
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