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お城の土塁とは?石垣や堀との違いは何?ブラタモリでも紹介された京都の御土居とは?

お城のパーツにはいろいろあるけど、「土塁(どるい)」は聞いたことがあるかな?

天守閣や御殿に目が行くのは当たり前だけど、土塁もお城を構成する重要な一部分なんだよ。

お城は大名が住んでいる優雅で煌びやかな場所というイメージがあるかもしれないね♪

 

でも、実際は戦の舞台になることが多くて、戦いに備えた設備や武器が用意されていたんだ。
土塁も本来のお城の機能を司るものだったといわれているよ。

今回はお城の土塁とはどんなものか、石垣や堀との違いは何か、ブラタモリでも紹介された京都の「御土居」についても紹介していくね!

レモン姫
レモン姫
今回は土塁!どんな機能を果たしていたのかな?早速、行ってみよう〜♪

【お城の土塁とは?どんな意味があった?】

 

お城の土塁は、簡単にいうと曲輪の周囲に土を盛ったもののこと。

「城」っていう漢字をよく見てみると、「土」から「成る」と読み解くことができるね。

つまり、お城を建てる上での基本中の基本といえる設備だったんだ。
中性城郭から近世城郭まで長く用いられていたんだ。

 

なんで土を盛る必要があったかというと、お城に敵が侵入してくることを想定して、それを防ぐ機能が欲しかったからなんだ。
斜面は45℃くらいで、傾斜をつけることでその役割を果たしていたんだよ。
あまり急な斜面だと雨風で崩れちゃうということで、ほどほどの角度で造られていたんだ。

土塁はお城以外にもみられて、起源は縄文時代にまで遡るといわれているよ。

足軽レモン
足軽レモン
縄文時代から使われていたんだね!

【お城の土塁は石垣や堀とどう違う?】

 

お城の土塁は石垣や堀との違いが分かりにくいね。
どれもお城に敵が侵入するのを防ぐ役割があったから。

でも、この3つは似て異なるもの。

堀は山の地形を切り崩して築かれる溝のことをいうね。
お城の周辺の地面を掘って、敵が簡単に超えられないようにある程度幅と深さが求められたよ。

 

一方、土塁は堀を掘ったときに排出される土を利用して造られたものなんだ。
要らなくなった土を外に運び出すのは一苦労。
土塁として再利用すれば、手間も省けて防御が固くできて一石二鳥だったんだね。

石垣も土塁や堀と同じくお城を守るための設備なんだけど、文字どおり石で造られた垣を指していて、素材から構造まで全く別物だよ。

忍レモン
忍レモン
お城の堀を作った時に出てしまった土を盛り上げて作ったのが土塁かぁ〜♪

 

近世城郭の土塁(江戸城桜田堀) CC from wikipedia

【お城の土塁の構造や種類は?】

 

お城の土塁の役割についてはなんとなく理解できたかな?
土塁をもっと詳しく知るために、構造や種類を紹介していくね!

 

<土塁の構造>

土塁の上の面を「褶(ひらみ)」、下の面(底辺)を「敷(しき)」、斜面を「法(のり)」というよ。

褶は「馬踏(まぶみ)」とも呼ばれていて、兵士や馬が動き回る場所だったんだ。
褶は塀や柵で2つに隔てられることが多かったんだけど、中心より少し外側に設けられていたんだって。

 

内側を「武者走(むしゃばしり)」、外側を「犬走(いぬばしり)」というよ。
武者走の方が広くて犬走の方が狭かったのは、敵の足掛かりになる危険を避けるため。

法は2か所できるから、お城の内側のほうを「内法(うちのり)」、外側のほうを「外法(そとのり)」と呼んでいたんだよ。

城兵たちが土塁に上るために「雁木(がんぎ)」と呼ばれる坂や階段が設けられていたよ。

 

<土塁の種類>

まず、土塁は造る工程で3つの種類に分類されていたよ。

・たたき土居(たたきどい)
粘土や小石を土に混ぜて叩き固めながら築かれた土塁のこと。勾配は45℃がベター。

 

・版築土居(はんちくどい)
版築版という木製の枠の中に、多種の土や瓦礫、砂、粘土を混ぜて固めた土塁のこと。

 

・芝土居(しばどい)
斜面が崩れるのを防ぐため、芝を植えて築かれた土塁のこと。勾配は60℃がベター。

構造上の違いによっても3種類に分けられていたんだ。

これらは全部、石垣との組み合わせでできた土塁のことをいうよ。

 

・腰巻石垣(こしまきいしがき)
土塁の補強のために、石垣の節約のために、土塁の下部だけを石垣にしたもの。
水堀から土塁を築くときに造られることが多かったんだ。

 

・鉢巻石垣(はちまきいしがき)
腰巻石垣と似たような目的で、土塁の上部だけを石垣にしたもの。
櫓や土塀の基礎としても機能していたよ。

 

・鉢巻腰巻石垣
土塁の上部と下部に石垣を築いたもの。
全国のお城でも珍しく、国宝にも指定されている滋賀県の彦根城にみられるよ。

 

総石垣にするよりも時間も経費も省けて、しかも防御力に優れているという点で土塁と石垣のコラボレーションは重宝されたんだ。

足軽レモン
足軽レモン
滋賀県の彦根城の鉢巻腰巻石垣は国宝なんだね!

【京都の御土居はタモリさんも仰天した!?】

 

土塁は「土居(どい)」とも呼ばれていて、豊臣秀吉も京都を囲む土塁のことを「御土居(おどい)」と名付けていたんだって。

1591年に秀吉の命によって造られたもので、全長約23kmもの長さがあるんだ。

北は鷹ヶ峯、南は九条、東は鴨川、西は紙屋川のあたりに沿って築かれたよ。
現存する土塁は京都市内にいくつもあって、重要文化財として大切にされているね♪

 

人気テレビ番組『ブラタモリ』で紹介されたことから、観光客も増えているみたい!
タモリさんも、御土居の規模の大きさに仰天したんだよ。

2016年には、京都市北区で新たに御土居が見つかったと話題になったね。

ほかにも現存土塁や土塁は全国にあるから、お城を訪れたら注目しておこう!

 

足軽レモン
足軽レモン
ただ土を盛り上げただけのものではなく、色々な役目や種類があるんだね♪
将軍レモン
将軍レモン
京都の御土居は全長約23km!いかに防御を重視していたかが分かるよね!
レモン姫
レモン姫
国宝指定の滋賀県の彦根城は必見ですね♪