新撰組一番隊組長・沖田総司の3つの愛刀とは？その1

新撰組一番隊組長を務めた沖田総司は、新選組No1の剣士であったと言われているよ。

では、沖田総司はどのような刀剣を使っていたんだろう？
ここでは一番隊組長で、撃剣師範でもあった沖田総司の愛刀をまとめてみよう。

新撰組レモン

新撰組ナンバーワン剣士と名高い沖田総司さんの刀は気になります！！

【沖田総司の刀帳は3本あった？】

史料や伝聞によると、沖田総司が愛用していた刀は3本あったと言われているよ。
その3本とは以下の通りだよ。

・菊一文字則宗
・加州清光
・大和守安定

沖田総司は天然理心流の剣客として、新撰組最強の剣豪と呼ばれていたほどだったんだ。
鍛えられた足腰と、素早い動きからなる三段突きは、あまりに動きが速く、踏み込む足音が1つしか聞き取れないため、3回突いたのが1回に見えるほどだったそう。

次に3本の沖田総司の愛刀をまとめてみよう。

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三段突きは必殺技って感じでカッコいいです！

【菊一文字則宗は国宝級の刀であった？】

菊一文字則宗とは鎌倉時代、後鳥羽上皇によって組織された御番鍛冶の第一に位置していた福岡一文字派の則宗が鍛えた刀剣・日本刀の通称だよ。

なぜ「菊一文字」と呼ばれるようになったか？というと、この則宗は鍛えた日本刀に、上皇が定めた皇位の紋章「16弁菊紋」を銘に入れることを許されていたからなの。

さらに一文字派の銘である「一」を切ったことから「菊一文字」と呼ばれるようになったんだ。
沖田総司の菊一文字則宗は総司の死後、姉・光に渡ったものの、その後の詳細は不明なの。

【沖田総司はどうやって菊一文字則宗を手に入れたの？】

ある日、沖田総司は日頃から懇意にしていた刀屋の播磨屋道伯の自慢の一太刀を鑑賞したの。
その刀は、二尺四寸二分で、腰反りが高く細身で、刃文は一文字丁字。

乱れは八重桜の花びらを置き、露を含ませたように美しかったんだ。
この刀を見て沖田総司は一目で、銘が「菊一文字則宗」であることに気づいたの。

気に入ったものの、到底自分では手が出るような品物ではない…と諦めていたところ、道伯は沖田総司の差料の研ぎが終わるまで菊一文字則宗を貸し出したんだ。

土方歳三は沖田総司のために、菊一文字則宗を購入しようとしたものの、道伯から「1万両」と言われてしまうの。
その値段に土方歳三は窮したものの、道伯は土方に「沖田総司が気に入っていて、彼が腰に差すのであれば譲り渡す」と告げてきたんだ。

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1万両は高すぎて買えないな〜

そうして手にした菊一文字則宗なんだけど、沖田総司はあまりの名刀ぶりに人を斬るのには使用できなかったの。
刺客と出会ったときには、刀を抜かずに逃げたと言われているよ。

でも沖田総司は1度だけ、菊一文字則宗の刀を抜いたことがあるの。

新選組一番隊の隊士・日野助次郎が、陸援隊の隊士・戸沢鷲郎に斬り殺された後に、一度だけ刀を抜いたそう。
待ち伏せした沖田総司は菊一文字則宗を抜き、戸沢鷲郎を斬り伏せたんだ。

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戸沢鷲郎さんは唯一、菊一文字則宗を使われた人になったんですね。

【菊一文字則宗を持っていたというのはフィクション？】

沖田総司が愛用した刀として伝えられている菊一文字則宗だけど、これは子母澤寛の「新選組始末記」の中で、沖田総司の刀は「菊一文字細身のつくり」と記載されていたことから広まったんだよ。
その後、司馬遼太郎の「新選組血風録」の中でも「菊一文字」という話が書かれていて、沖田総司が菊一文字則宗を手に入れたと記載されているんだ。

しかし、菊一文字については新撰組が活動していた当時であっても、大名クラスでも入手が難しいと言われていた国宝級の貴重な日本刀だったそう。

そのような菊一文字則宗が、実戦として使われていたことや、経済的な理由などを考えても、沖田総司が本当に菊一文字則宗を所持していたのかどうか？は信憑性に欠けるの。
フィクションであったのでは？という説もあるんだよ。

実際に沖田総司が手にしていた刀剣は加州清光や大和守安定なのではないか？とも言われているの。

次回は、沖田総司の残りの愛刀2つ「加州清光」「大和守安定」について紹介するね。