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明智光秀が主君である織田信長を討った本能寺の変。
なぜ本能寺の変を起こしたのか？これは戦国時代最大のミステリーとも言われているんだ。
前回まで、暴君討伐説、野望説、怨恨説など色々な仮説について解説したけれど、まだまだ本能寺の変が起こった理由とされる説はあるんだよ。
今回は、本能寺の変を起こしたのは明智光秀だけれど、実は黒幕がいたのではないか？とする説「黒幕説」についてまとめてみよう。
目次
【黒幕説はたくさんある？！】
本能寺の変を起こした明智光秀の背後には、彼を操る人物がいたのでは？という黒幕存在説がまことしやかにささやかれているよ。
実はこの黒幕説は色々なものがあるんだ。
順番にまとめてみよう。
【足利義昭黒幕説】
室町幕府の15代将軍であった足利義昭は、織田信長と対立しており諸国大名に打倒信長を呼び変えて、自らも挙兵したよね。
そのため元亀4年（1573年）には信長によって京を追放されてしまうんだ。
義昭は将軍職のまま、毛利輝元領であった備後で亡命幕府を維持していたよ。
そして光秀は「義昭を京都に迎えたい」という手紙を、山崎の戦いに臨む前日に書いており、室町幕府再興を示唆していたのでは？と言われているんだ。
【朝廷黒幕説】
朝廷と織田信長の間には、色々な軋轢があっとされていて、信長は天皇に譲位を迫って、暦を訂正するように求めるなどかなり朝廷に圧力をかけていたそう。
また、本能寺の変が起きた後、関白や太政大臣を歴任していた近衛前久が事件関与を疑われて逃亡したり、光秀と朝廷の取次役であった吉田兼見は本能寺の変前後で日記を改ざんして光秀との関係を隠そうとしていたんだって。
このような不信な動きがあることから、朝廷が光秀の黒幕であったのでは？と言われているんだ。
【豊臣秀吉黒幕説】
本能寺の変が起きて、一番得をした人はだれか？というと、天下統一を果たした豊臣秀吉だよね。
当時信長の命令で中国地方の毛利氏を攻めていた豊臣秀吉が黒幕で、明智光秀をそそのかし本能寺の変を起こさせたのでは？と言われているんだ。
秀吉は毛利氏と和睦し、備中高松城から数日で京都に戻り、明智光秀を破った「中国大返し」を起こしているよね。
備中高松城は岡山市にあり、そこから京都に戻るまでの道のり約200㎞を10日で走破したと言われているの。
この行動はあまりにも不自然で、本能寺の変が起こることを事前に知っていたからこそできたのではないか？という憶測が生まれたんだよ。
あまりに手回しが良すぎる気もするよね。
また本当の黒幕は豊臣秀吉ではなく、その軍師であった黒田官兵衛ではないか？と言われる説もあるんだ。
【徳川家康黒幕説】
信長の同盟者である家康は、信長に正室と長男が武田氏に内通しているという疑いをかけられ殺されているんだ。
このことからも少なからず信長への恨みはあったのでは？と言われているの。
さらに、武田氏の滅亡によって東の防波堤役を務めてきた徳川の存在価値が失われたことも家康の黒幕説がささやかれている理由の1つ。
信長は必要なくなった人物、価値がないと分かればすぐに手のひらを返す性格だよね。
宣教師のルイス・フロイスは信長が必要なくなった家康を殺すのではないか？と疑ったそう。
家康は、自分が殺されるかもしれないという危険な状況を打開するために、何らかの方法で、光秀に謀叛を起こさせたのでは？と言われているよ。
【イエスズ会黒幕説】
当時日本にキリスト教を伝えていたイエスズ会が本能寺の変の黒幕だったのでは？という説もあるんだ。
イエスズ会はスペインで設立されたカトリック修道会のこと。
フランシスコザビエルが1549年に来日したことでも有名だよね。
キリスト教の布教を認めて、南蛮貿易と呼ばれるスペインやポルトガルなどとの交易によって利益を得た信長は、イエスズ会とも良好な関係を築いていたんだ。
しかし、信長は安土城に総見寺という寺を建てて一般公開したの。
そこに置いた石を自分自身に見立てて参拝するようにしたんだって。
この自己神格化する信長の行動に対して、イエスズ会の宣教師たちは大激怒。
このことが原因となって、明智光秀をそそのかして謀反を起こさせたのでは？と言われているよ。
【信長に対してよい印象を持っていなかった人物が多かった？】
急進的な改革を進め、天下統一を目指した織田信長に対して、よい印象を持っていなかったという人は多かったと言われているんだ。
排除しなければ自分の立場が危うくなってしまう…と思っていた人も多かったのかもしれないね。
信長の性格や立ち振る舞いが、このような黒幕説をうんだとも言われているんだ。
