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大河ドラマ「麒麟がくる！」の登場人物の中でも、本木雅弘さんの熱演で話題になっているのが斎藤道三だよね。
ここでは、美濃の蝮という異名を付けられ、息子に殺されるという悲劇的な最期を遂げた斎藤道三について解説していくね。
目次
【僧侶から油商人を経て武士になった斎藤道三】
下克上の大名といわれる斎藤道三は、織信長の妻・帰蝶（濃姫）の父でもあるんだ。
斎藤道三の先祖は、代々北面の武士を務めたと言われているよ。
この北面の武士っていうのは、比叡山の突撃を防止するため、院政時代に登用された部隊のこと。
しかし、父の代には武士ではなく浪人になり、斎藤道三が11歳の時に京都の妙覚寺に入り、僧侶となるんだ。
その後20際で還俗して、山崎屋という屋号の油商人になったの。
行商に行った先で武士から「その力を武芸に注げば良い武士になれる…」と言われたことをきっかけに一念発起。
斎藤道三は、油商人をやめて、鉄砲と槍を学び達人となって、武士になったんだよ。
【斎藤氏の名前を得た斎藤道三】
斎藤道三という名前を名乗るようになったのは、隠居のため寺に入って以降のことなんだ。
道三というのは法号であって、最終的には斎藤利政という名前に落ち着いたんだよ。
武士として斎藤道三は、初めに美濃国の小守護代である長井長弘に仕えたんだ。
長井氏に仕えるに至ったのは、以前に入っていたお寺のつてと言われているの。
斎藤道三は、長井長弘のもとで、武芸と才覚で頭角を現して、美濃国主・土岐氏の次男「土岐頼芸」に一目置かれる存在となるんだ。
その後、土岐氏内で家督争いが勃発した時に、頼芸とその兄、頼武の間で争いが起こると斎藤道三は頼武を追放。
この一件で、頼芸の信頼を獲得した斎藤道三は、土岐頼芸の妾「深芳野」（みよしの）を側室として譲り受け、長男の斎藤義龍を授かったよ。
さらに、斎藤道三は自分の主君である長井長弘を行いが悪いとして殺害し、明智光継の娘を正室として迎え、織田信長の正室となる帰蝶（濃姫）が誕生するんだ。
【美濃国を乗っ取った斎藤道三】
1538年に長井長弘よりも位の高い守護代である斎藤利良が病死したことで、斎藤道三は斎藤姓を持って自らの地位をさらに高めたんだ。
1541年には、突如として斎藤道三が土岐頼芸の弟である頼満を毒殺し、これをきっかけに頼芸に反旗を翻すことに。
土岐頼芸の居城である大桑城を攻撃し、頼芸とその子供を尾張へと追放してしまうんだ。
追放された頼芸も美濃国主復帰を目指し、攻め入りましたが、斎藤道三の居城「稲葉山城」を落とすことはできなかったの。
【斎藤道三の娘たちは有力者の正室に】
斎藤道三のすごいところは、優れた先読み力だけではないんだ。
斎藤道三は、娘たちを次々と政略結婚させることで自身の権力の安定を図ったんだよ。
娘を政治的に重要な相手に嫁がせるというやり方を隣国との同盟にも使ったの。
同盟の証しとして娘を嫁がせることは珍しい話ではなく、戦国時代の常套手段なんだけれど、ひどい親だなって感じてしまうよね。
【美濃国乗っ取り後の家督問題】
斎藤道三が美濃を乗っ取るまでの期間は非常に長期戦であり、事実上の権力者になるまでに20年、完全に掌握するまでには30年もかかったんだ。
国盗り後わずか2年で、斎藤道三は家督を長男の斎藤義龍に譲り、自分は隠居したよ。
けれど、斎藤道三はそのまま隠居生活を送ることはなくて、側室との間に儲けた長男義龍よりも、正室との間に生まれた孫四郎や喜平次を偏愛して、義龍の排除を考え始めたんだ。
斎藤道三の義龍に対する冷たい態度から、義龍は本当の父は斎藤道三ではなく、土岐頼芸なのでは…と考えるようになったの。
そこで斎藤義龍は行動を起こし、まずは弟たちを殺害。
その後、父・斎藤道三と息子・斎藤義龍による長良川の戦いが勃発して、斎藤道三は息子に討たれて死んでしまうんだ。
斎藤道三は、それまで息子は無能だと思っていたけれど、その秀逸な采配を見て、評価を間違えていたことを認め、最後に後悔したといわれているよ。
