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秋田城

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秋田城は秋田県秋田市にあった日本の古代城柵です。

国の史跡に指定され、かつての城域の一部は、高清水公園として整備されています。
秋田城は、733年に出羽柵が庄内地方から秋田村高清水国に移転したことにさかのぼり、その後秋田城に改称されたものと考えられています。
秋田城は奈良時代から平安時代にかけて東北地方の日本海側に置かれた大規模な地方官庁で、政治、軍事、文化の中心地でした。

東日本の古代城柵は、当時の律令国家が各地に暮らしていた蝦夷の支配や総括を目的としていて、越後、出羽、陸奥国に設置した軍事・行政機関です。
秋田城はその中でも最北にあったとされています。
秋田城からは全国的にも類例のない立派な奈良時代の水洗トイレの遺構が発見されていることでも有名です。

 

写真提供

wikipedia (PD, CC – 著作権名は画像に記載)

〒011-0939 秋田県秋田市寺内大畑5

 

秋田城は古代の城柵です。
古代山城が北九州や瀬戸内海沿岸に限定して築かれたように、この城柵は東日本に限定されて築かれていました。
秋田城はとにかく広いのが特徴です。

史跡公園として整備されているのは城域の一部だけで、外壁で囲まれた外郭の範囲は、東西・南北とも550mにも及びます。
外郭は1998年に復元された築地塀と東門が見どころの1つ。

築地塀にふかれた瓦は当時は律令国家の権威を示す部材だったそうです。
秋田は雪国ですが、雪国には不向きにも関わらず築地塀が用いられたのは、壮観な見栄えを考慮していたと考えられています。

また秋田城の遺構には奈良時代後半の水洗トイレが見つかっており、その沈殿槽内に積もった土から見つかった未消化の種や寄生虫の卵から、古代人の食生活も分析できます。
この調査から、当時の日本にはなかったブタの常食が推察できることが分かりました。
ブタを食べていたのは、中国大陸からの外来者である可能性が高いそうです。当時の古代人の食生活も知ることができるのは興味深いですね。