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2024年4月17日青森県の久渡寺には1年に1時間だけ公開される幽霊画があることで有名だよ。
また、千と千尋の神隠しに登場した大根の神様とも関連があるんだ。
ここでは久渡寺の魅力に迫ってみよう。
目次
【久渡寺とは?】
久渡寺は青森県弘前市にある真言宗智山派の寺院だよ。
山号は護国山、院号は観音院で、津軽三十三観音霊場第一番札所でもあるんだ。
また、久渡寺は最勝院、求聞寺、橋雲寺、国上寺とともに「津軽真言五山」の1つでもあるの。
<津軽三十三観音霊場第一番札所>
久渡寺は寛延年間に定められた津軽三十三観音霊場の一番札所だよ。
津軽巡礼の旅はこの久渡寺から始まるんだ。
記録によると津軽三十三カ所は、はじめ護国三十三カ所と言われ、江戸時代中期から番付が改変。
久渡寺が一番札所になって、結願が観音山普門院として定められたの。
【久渡寺の歴史】
久渡寺の創建は平安時代の延歴年間(782~806年)で、大鰐町にある阿闍羅山に建立されたのが始まりと伝えられているの。
その当時、阿闍羅山には三千坊と呼ばれる程多くの寺院が境内を構えていたと伝えられているんだ。
当初は興福寺と称していたものの荒廃し、円知上人が弘前市小沢に移して、寺号を小沢山観音院救慶寺と改称、
その後、再び荒廃するものの戦国時代には大浦氏から庇護され、慶長年中に大浦為信が寛海和尚を招き中興開山したよ。
江戸時代に入ると、弘前藩藩主の祈願所として庇護されるようになったの。
【久渡寺の御本尊】
久渡寺の御本尊は、慈覚大師(円仁)作の聖観世音菩薩。
令和3年(2021年)に約50年ぶりに一般公開されたよ。
【久渡寺と言えば「幽霊画」が有名】
久渡寺には円山応挙作の幽霊画「返魂香之図」が所蔵されていることで有名なの。
この幽霊画「返魂香之図」は令和3年(2021年)5月25日に弘前市有形文化財に指定されたよ。
作者の円山応挙は写生を重んじる画風で知られる絵師で、「足のない幽霊」を初めて描いたことで広く知られているんだ。
幽霊画「返魂香之図」は天明4年(1784年)2月3日に弘前藩家老森岡主膳元徳が久渡寺に寄進したもので、毎年旧暦の5月18日の正午から1時間のみ限定公開されるよ。
古くから公開日には必ず雨が降るというジンクスも語り継がれてきたんだ。
最近の調査では、この絵を寄進した弘前藩家老森岡主膳元徳が、妻と妾を相次いで亡くしたため、その供養のために円山応挙に描かせた後、奉納したとみられることが判明したの。
<幽霊の定型を作った円山応挙とは?>
幽霊画「返魂香之図」の作者である円山応挙は、写生画の先駆者として高い評価を得ている画家。
江戸時代後期の京都で活躍し、通称「岩次郎・左源太・主水」と呼ばれていたの。
足のない幽霊画を描き、現代にも通ずるイメージの定型を作り上げたとされているよ。
【久渡寺が「行ってはいけないお寺」と言われる理由は心霊スポットがあるから!】
久渡寺についてネット調べると「行ってはいけないお寺」などネガティブな情報が流れてくるの。
その理由は久渡寺では怪奇現象などが起こる心霊スポットとして知られているからなんだ。
久渡寺にある心霊スポットをまとめてみよう。
<200を超える観音像>
石段を上った先にあるのが200を超える観音像。
かつてこの地で起きた土砂崩れによって亡くなった人達を慰霊するために作られたそう。
<小さな池>
久渡寺の心霊スポットと言われているのは、境内にある小さな浅い池。
この池にはシャケが産卵に来るとも言われているそう。
池の水面に向かって故人の名前を呼ぶと、水面にその人の顔が見えるという言い伝えや、中を覗くと自分の死に際の顔が映ると言われているよ。
<石段にある手形>
久渡寺には山門から227段の石段が続いているの。
この階段のどこかに手形があって、その手形を踏むと不幸が降りかかると言い伝えがあるんだ。
【久渡寺はオシラサマ講など民間信仰が盛んな寺院】
青森県など東北地方では、「蚕の神・農業の神・馬の神」として、オシラサマという存在が信仰されているの。
久渡寺はこのオシラサマの民間信仰が盛んな寺院なんだ。
毎年5月15日、16日の両日には「オシラ講」と呼ばれる参拝行事が行われているよ。
各家庭や村でまつられている桑の木で作られた男女一対のオシラサマ像をそれぞれ各自持参して、本堂で御朱印を押してもらうの。
これを「位を上げる」といい、毎年お参りすることでオシラ様の位が徐々に上がっていくという言い伝えもあるんだよ。
オシラ様はきらびやかな衣装を着せて祭壇に飾った後、護摩にかざした大幣でオシラ様と参拝者をお祓いするんだ。
<オシラサマとは?>
オシラサマは東北地方で古くから信仰されている神様のこと。
その信仰は「オシラ講」と呼ばれているの。
オシラサマは「生産の神」と慕われており、男女一対の桑の木で作られた30㎝ほどの人形を御神体としているよ。
<「千と千尋の神隠し」の神様はオシラサマ?>
宮崎駿監督のジブリ映画「千と千尋の神隠し」に出てくる登場人物の中に、実はオシラサマが登場するんだ。
「千と千尋の神隠し」では「油屋」と呼ばれる八百万の神様たちが疲れを癒す「湯屋」が舞台となっているよね。
その油屋にお客としてやってくる神様の中に、大根を擬人化した神様が出てくるんだ。
この大根を擬人化したような神様のモデルが「オシラサマ」なの。
「千と千尋の神隠し」の劇中では大根の神様と称されているんだけど、実際は馬の護り神、農業の神、養蚕の神など、生産の神様である「オシラサマ」なんだよ。
またオシラサマは人の生活に寄り添う神様としても知られているの。
「千と千尋の神隠し」の劇中では、主人公の千尋が油屋の経営者である湯婆婆に会うために、最上階にエレベーターで向かうシーンがあるんだ。
そのシーンでは、大根の神様(オシラサマ)が千尋にそっと寄り添う姿が見られるよ。
【久渡寺の住所とアクセス】
住所
〒036-8244 青森県弘前市坂元山元1
アクセス
・車でお越しの場合
弘前弘南鉄道大鰐線 千年駅から車で13分
・電車とバスでお越しの場合
弘南バス久渡寺線 久渡寺で降車
公式サイトより引用