厳島神社から徒歩1分!大願寺の見どころを徹底解説
2024年1月8日宮島の対岸にある外宮・地御前神社を徹底解説!かつて海の中に鳥居があった!?
2024年1月13日広島県にある宮島と言えば厳島神社が有名で、島内にはたくさんの摂社・末社があるよ。
実は宮島には神社だけではなく、お寺もあるんだ。
今回は宮島一の歴史を持つ寺院「大聖院」についてまとめてみよう。
目次
【大聖院は1200年の歴史を持つ古寺】
宮島にある大聖院は「日本三大厄除け開運大師」の1つとして知られていて、歴代皇室と深く関わる格式の高いお寺なの。
正式名称は多喜山水精寺大聖院で、霊峰・弥山の麓にある真言宗御室派の大本山になるよ。
大同元年(806年)開山で1200年の歴史のある大聖院は、弘法大師空海が三鬼大権現を勧請して創建したと伝わっているんだ。
明治の神仏分離令までは十二坊の末寺があり、厳島神社の別当職として祭祀を司ってきた宮島の総本坊なの。
大聖院は、古くから弥山山頂付近に建つ霊火堂や三鬼堂、求聞持堂なども管理していたんだよ。
【歴代皇室との関わりが深い格式のあるお寺】
大聖院の本堂は鳥羽天皇の勅願道場として建立されており、歴代皇室との関わりがとても深いの。
かつては平家一門、足利将軍家、豊臣秀吉や毛利元就、伊藤博文など、名だたる権力者たちの信仰も篤かったんだ。
特に伊藤博文の三鬼大権現に対する信仰は熱く、弥山に登る登山道を自分の資産で整備したことでも知られているよ。
また、明治天皇が宮島を訪問された際には、天皇が宿泊される場所となった寺院としても有名なの。
さらに2006年にはチベット仏教のトップであるダライ・ラマも訪れており、日本の仏教界のみならず世界的にも格式の高いお寺と言えるね。
【大聖院の御祭神】
大聖院では
・三鬼大権現
・波切不動明王
・十一面観世音菩薩
などをお祀りしているよ。
特に厄除け開運のご利益にあやかれると言われており、「日本三大厄除け開運大師」の1つに数えられているんだ。
<三鬼大権現>
弘法大師が勧請し、弥山の守り神とされている三鬼大権現は3柱の鬼の神様。
大聖院では、全国で唯一の鬼神が祀られているんだ。
お寺なのに神様というのは、神仏習合の名残りがあるの。
神様は仏が形を変えて日本に姿を現した「化身」という考え方なので、三鬼大権現もいかの仏様の化身だとされているよ。
・追帳鬼神:福徳を司る大日如来の化身
・時眉鬼神:知恵を司る虚空蔵菩薩の化身
・魔羅鬼神:降伏を司る不動明王の化身
<波切不動明王>
波切不動明王は豊臣秀吉公が護神仏として祈念していた不動明王。
豊臣秀吉が朝鮮出兵で海を渡る際に、海上交通の安全を祈るために、波切不動明王を船にのせて出向いたと言われているよ。
<十一面観世音菩薩>
十一面観世音菩薩は厳島神社の本地仏。
【大聖院の見どころを徹底解説!】
大聖院にはたくさんの見どころがあるんだ。
大聖院境内を訪れたらぜひとも見ておきたいスポットをまとめてみよう。
<大般若経筒>
大般若経筒とは、チベットの仏具の1つで、三蔵法師がインドから持ち帰った経典。
大般若経筒を手で回しながら階段を上がってみよう!
回転させた数だけお経を唱えるのと同じ功徳があり、無量の福が得られるというご利益があるんだ。
この大般若経筒は上る時だけではなく、下るときも回せるよ。
その数はなんと600もあるんだ。
また階段の途中には重要文化財の不動明王坐像も祀られているからぜひ参拝してみよう。
<ねがい玉>
階段の途中には願いをこめて壺に投げるねがい玉が置いてあるよ。
3個で300円。
<勅願堂>
御成門をくぐってまっすぐ向かった先にあるのが「勅願堂」
勅願堂は鳥羽天皇勅願道場として創建されたと伝えられていて、大聖院の本堂にあたるの。
勅願堂には豊臣秀吉の護神仏と言われる波切不動明王が祀られているよ。
この波切不動明王は、秀吉公が朝鮮出兵の際の航海安全を願ったため「波切」と呼ばれるようになったんだ。
また、波切不動明王の周囲には1000体の不動明王「千体不動」がずらりと並んでいるの。
ちなみに大聖院で人気の御守り「守り砂」は波切不動明王の前で祈祷された砂が使用されているよ。
堂内では毎日、家内安全や心願成就などの護摩祈願が行われているんだ。
<観音堂(地下戒壇巡り)>
御成門をくぐって右手にあるのが観音堂。
大聖院で最も大きな建物で、十一面観世音菩薩が安置されているの。
十一面観世音菩薩は、元々は厳島神社の御本地仏で行基菩薩の作と伝えられているよ。
また、チベット密教僧によって制作された砂曼荼羅や、弥山開創1200年記念事業の一環として建立された金色の弥勒菩薩なども公開されているんだ。
実はこの観音堂では「地下戒壇巡り」という体験ができることで知られているよ。
地下戒壇はこれまでの自分自身を省みて、積み重ねた罪を取り除くための精神修行の道場なんだ。
心を静めて地下へ続く階段を下りて闇の中を壁伝いに左手を添えてゆっくりと進んでいくの。
真っ暗な闇の中から外に出たら、心がスッキリするよ。
ぜひ不思議な感覚を体験してみよう。
<大師堂>
大師堂は大聖院本坊最古の建物で、境内の奥、本堂の裏手の石垣の上にあるよ。
ここは知る人ぞ知るパワースポットとして人気があるんだ。
大師堂では、弘法大師・空海を祀っているよ。
また裏手にまわると、お願いごとを1つだけ念じることによって叶えてくれる「一願大師」というお地蔵様がお祀りされているんだ。
一願大師の周りにはたくさんの参拝客の願い事が書かれている絵馬が吊り下げられているよ。
大切なお願い事を1つだけ選んで、絵馬に書いてみよう。
その他にも西国三十三観音や稚児大師などもお祀りされているの。
大師堂は本坊境内や瀬戸内海を見下ろす高台に位置していて、絶景ポイントとしても人気があるんだ。
<霊宝館>
霊宝館は弥山開創1200年記念事業の一環として平成18年(2006年)に完成した建物。
仁王門を潜って、御成門へとつながる階段の脇にあるよ。
弥山大日堂に祀られていた重要文化財の不動明王や、平成16年(2004年)の台風で倒壊した弥山仁王門の仁王像などを収蔵しているの。
<庭園>
大聖院の境内には美しく手入れされたお庭があるよ。
このお庭は豊臣秀吉が盛大な歌会を起こった場としても有名なの。
豊臣秀吉は九州へ行く途中に、宮島に立ち寄り大聖院で蓮歌の会を行ったんだ。
<遍照窟>
大師堂の石の下の洞窟内にある遍照窟は、八十八体の本尊の前に立ち参拝すると四国八十八カ所のお遍路参りをしたのと同じ功徳を得ることができるんだ。
遍照窟というのは、世の中を平和にするために幸せの火をあまねく「照らす道場(窟)」という意味があるの。
薄暗い遍照窟の中には四国八十八カ所の仏像がずらりと並んでいて、像前の足下にはそれぞれ四角プレートがあってそのプレートの下に各寺院の砂が埋められてあるんだ。
入口から入って、順路通りには八十八体の像の前に立って、プレートの上に載って参拝してみよう。
天井には燈籠が灯されていて、とても幻想的だよ。
<五百羅漢像>
大聖院の御成門への階段を上っていくと、左手に帽子を被ったたくさんの像が見えてくるよ。
これが「五百羅漢像」なんだ。
五百羅漢像は喜・怒・哀・楽の表情を表していて、1体1体お顔が違うの。
ちなみに五百羅漢像が被っている帽子は、信徒の方が心を込めて編んだものだそう。
遠回りすると、たくさんの五百羅漢像に出会えるので時間がある時はぜひ遠回りして参拝してみよう。
<境内にあるお地蔵さんや見どころ>
大聖院の境内には至るところにたくさんのお地蔵さんや見どころがあるよ。
まとめて紹介するね。
・見ざる聞かざる言わざる地蔵:個性豊かなお地蔵さん
・撫で仏:自分の体の悪い所と同じ部分を撫でると治癒するお地蔵さん
・愚痴聞き地蔵:愚痴を聞いてくれるお地蔵さん
・水掛地蔵:柄杓で水をかけるお地蔵さん
・目だしダルマ:触ると福がやってくる
・大摺粉木:3回まわして自分の罪や煩悩をすりつぶす
・包丁塚:包丁に感謝して調理した霊を供養する
<摩尼殿>
勅願堂の右奥の急な階段をのぼると、美しい建物の「摩尼殿」があるよ。
この摩尼殿では、弥山の守護神である三鬼大権現が祀られていて、健康・長寿を祈願する参拝者が多く訪れるの。
三鬼大権現は大小の天狗を従えて、強大な神通力で衆生を救うとされる全国唯一の鬼神。
初代総理大臣の伊藤博文も篤く信仰していたことでも知られているよ。
この摩尼殿で三鬼大権現を参拝した後は、ぜひ2階にのぼってみよう。
2階の部屋には、煌びやかな千体阿弥陀仏が並べられていて、圧倒的な存在感を放っているよ。
さらに2階の部屋から見える景色は実に絶景。
厳島神社の千畳閣や五重塔、海、山などをすべて見渡すことができるの。
【大聖院は体験プログラムが豊富!】
大聖院ではたくさんの体験プログラムが用意されているよ。
それぞれまとめてみよう。
<坐禅体験>
座禅は姿勢を正して座り、呼吸を整えて精神統一を行う基本的な禅の修行。
坐ることで「身・息・心」を統一して、心身を安定させることができるよ。
座禅体験中は、姿勢が崩れると注意を受けることもあるので、しっかりと気を引き締めて行おう!
・体験受け入れ時間:9~14時
・体験所要時間:30分
・体験可能人数:2~30人
・料金:1人1,000円(中高生以下は500円)
<阿字観瞑想体験>
阿字観は一切衆生と共に供養をしていくもので、阿字観を観法することで「阿息観、月輪観、阿字観」の3つを体現できるようになるよ。
・体験受け入れ時間:9~14時
・体験所要時間:30分
・体験可能人数:2~30人
・料金:1人1,000円
<写経・舎仏体験>
・写経体験
写経体験では、輪袈裟をつけ念珠を左腕にかけ、心静かに浄書するの。
般若心経は276文字の短文になるよ。
・写仏体験
写仏とは仏画を描き写すこと。仏画や描かれた仏たちの姿を、下図を基に筆で写し描いていくよ。
・体験受け入れ時間:9~14時
・体験所要時間:1時間~2時間
・体験可能人数:1~20人
・料金:写経体験1人1,000円、写仏体験1人2,000円
<念珠作り体験>
腕輪数珠は伝統的なお守りのこと。
108玉の正式な数珠を身軽に携帯するために略式の片手数珠が生まれ、肌身離さずに身に付けられるようにと腕輪数珠の形となったんだ。
念珠作り体験では、好みの色の念珠を選び紐に通していくよ。
・体験受け入れ時間:9~14時
・体験所要時間:60分
・体験可能人数:1~50人
・料金:1人2,000円
【大聖院の住所とアクセス】
住所
〒739-0592 広島県廿日市市宮島町滝町210
アクセス
宮島口桟橋(JR山陽本線・宮島口駅から徒歩6分)よりJR宮島航路または宮島松大観光フェリーで宮島へ渡る。宮島桟橋より徒歩約30分。
公式サイトより引用