天正通宝の目的と金銭、銀線の現在の価値、価格は?
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2020年5月15日
安土桃山時代に豊臣秀吉がつくった貨幣の1つが「文禄通宝」だよ。
では文禄通宝はどのような貨幣だったのかな?
現在の価値はどれくらいの値段なんだろう?
ここでは、秀吉がつくった貨幣「文禄通宝」についてまとめてみよう。
目次
【文禄通宝って何?】
文禄通宝は安土桃山時代に豊臣秀吉が発行した貨幣だよ。
豊臣秀吉は天正大判などいくつかの貨幣を発行しているんだ。
それらの貨幣は「太閤金銀銭」って呼ばれているんだけど、その中の1つが「文禄通宝」だよ。
太閤金銀銭には、文禄通宝のほか、天正大判、天正通宝、永楽通宝があるの。
文禄通宝など太閤金銀銭は基本的には通貨としては流通せずに、恩賞用として作られていたんだ。
文禄通宝は銀銭と銅銭の2種類あったんだよ。
どちらも素材が違うだけで、形状は一緒なの。
真ん中には正方形の穴が開いていて、表面には「文禄通寳」の文字が上下右左の順番で刻印されているんだ。
裏地は特にデザインはなく、無地になっているよ。
【文禄通宝は謎に包まれた貨幣?!】
文禄通宝の「文禄」というのは、発行当時の日本の年号を冠しているんだ。
天正通宝と同じだね。
文禄時代とは、秀吉が天下統一を果たした時代ではあるものの、すでに秀吉は高齢になっていたんだ。
そのため、実子がいなかった秀吉は、家督を甥である豊臣秀次に譲ることを決め、秀次は関白に就任したよ。
しかし、文禄2年に秀吉の側室である淀殿が、実子である秀頼を出産。
実子がそれまでいなかった秀吉は秀次を跡継ぎにしようと考えていたものの、秀頼が生まれたことで気が変わってしまうの。
秀次は、秀吉から覚えのない罪をきせられ、最終的には切腹を命じられたのは有名な話だよ。
秀吉は秀次を完全に抹消するために、秀次のいた聚楽第を完全に破壊して、、
秀次の側室になることが決まっていた女性までも処刑してしまうんだ。
その側室になる女性は、秀次と顔も合わせていなかったのに、殺してしまうとは…なんと非情なんだろうね。
秀次が切腹を命じられるたのは文禄4年のこと。
28歳という若さでこの世を去り、あまりにも短い栄華だったんだ。
その影響からなのか、文禄通宝の現存数はとても少なくて、市場にもあまり出回らないよ。
文禄通宝は謎に包まれた貨幣と言われているんだ。
【文禄通宝は価値が高い!?】
文禄通宝は、豊臣秀吉によって発行されたとされているんだけど、発行時期としては豊臣秀次によって発行された可能性もあるんだ。
文禄通宝は、とても流通した期間が短いため、現存するものが非常に少ないんだよ。
また、発行してすぐに豊臣家が大坂の陣で滅亡してしまったため、詳しいことはよく分かっていないの。
現存枚数が少ないため、文禄通宝は希少価値が非常に高くなっているんだ。
銀銭と銅銭であれば、銀銭の方がより価値が高いよ。
よい状態の文禄通宝銀銭であれば、50万円~100万円ほどの金額で取引されているんだ。
100万円以上の金額で取引された文禄通宝もあるよ。
日本貨幣カタログによれば、銀銭130万円~200万円の価値がつくものもあるとか。
古銭1枚で100万円を超えるような高額な貨幣はあまりないため、その価格からも文禄通宝の希少性がよくわかるね。
文禄通宝は古銭なのでその状態によっても、価値は大きく変わるんだ。
錆びていたり、欠けていたりすると、どうしても価値は下がってしまうよ。
逆にいうと、400年以上前の文禄通宝の美品が市場に出回ることは滅多にないので、高い価値が期待できるんだよ。