見どころがたくさん!朝護孫子寺の3つの塔頭寺院を徹底解説!
2023年12月31日日本三大御柱・諏訪大社で7年に1度行われる「御柱祭」が迫力満点!
2023年12月31日奈良県・生駒にある朝護孫子寺は日本三大毘沙門天の1つ。
聖徳太子が自ら刻んだ毘沙門天を祀っている由緒あるお寺なんだ。
ここでは朝護孫子寺の他、日本三大毘沙門天や毘沙門天についての内容をまとめてみよう。
目次
【朝護孫子寺とは?】
日本三大毘沙門天の1つでもある朝護孫子寺は、奈良県生駒郡平群町信貴山中腹にある信貴山真言宗の総本山。
御本尊は毘沙門天で、地元民からは「信貴山の毘沙門さん」として知られ、初詣や毎年2月に開催される寅まつりには、多くの参拝客が訪れるよ。
広い境内には3つの塔頭寺院があるんだ。
朝護孫子寺の創建は、聖徳太子が開基とされているものの実は不明な部分も多いの。
伝承によると敏達天皇11年(582年)「寅の年・寅の月・寅の日・寅の刻」に四天王の一つである毘沙門天を聖徳太子が感得。
その加護によって戦勝したため、用明天皇2年(587年)7月3日に、聖徳太子が自ら刻んだ毘沙門天を本尊として創建されたと伝わっているよ。
ちなみに「信貴山」は「信ずべき貴ぶべき山」という意味で名付けられたそう。
延喜10年(910年)には中興である命蓮上人によって伽藍が整備されたの。
また、命蓮上人が病に伏していた醍醐天皇を治癒したことから、天皇によって「朝廟安穏・守護国土・子孫長久」の祈願寺とされ「朝護孫子寺」の勅号を賜ったと伝えられているんだ。
【多くの武将が信仰した朝護孫子寺】
朝護孫子寺は楠木正成をはじめ、筒井順昭、武田信玄、松永久秀など多くの武将が信仰しているの。
朝護孫子寺の御本尊・毘沙門天は「武神」であり、武運長久などの御利益をあやかれるため、たくさんの武将がこの地を参拝したそう。
【日本三大毘沙門天とは?】
日本三大毘沙門天として知られているのは
・鞍馬寺(京都府):国宝の毘沙門天が祀られている
・朝護孫子寺(奈良県);日本で最初に毘沙門天王現れた場所
・多聞院最勝寺(栃木県):聖徳太子作と伝わる毘沙門天が祀られている
・蓮勝寺(神奈川県):伝・運慶作の毘沙門天がある
・妙福寺(愛知県):徳川家康が戦勝祈願をした場所
・本山寺(大阪府):御本尊の毘沙門天は国の重要文化財に指定
だよ。
【毘沙門天って何の神様?】
朝護孫子寺は日本三大毘沙門天なんだけど、毘沙門天っていったい何の神様なんだろう?
ここでは毘沙門天についてまとめてみるね。
<毘沙門天の歴史>
毘沙門天は戦いをつかさどる「武神」
ゲームのキャラクターになることもあるため、日本人にとっては馴染みの深い神様だよね。
毘沙門天はお寺と神社の両方で見られるんだ。
毘沙門天の歴史は古く、古代インドからと言われているの。
インドから中国を経て日本にも根付いた毘沙門天は、古代インド・ヒンドゥー教で「クラ―ベ」と呼ばれていた神様がもとになっているんだ。
別名を「ヴァイシュラヴァナ」と言い、漢字で表わすと「毘舎羅門」となり、それが変化して「毘沙門」となったそう。
ちなみにヴァイシュラヴァナは、全てのことをいっさい聞き漏らさない知恵のある者という意味があるんだ。
<毘沙門天の姿>
武神として知られる毘沙門天の姿は武装しているものがほとんど。
顔も戦いの神様なので、相手を圧倒する迫力のある表情が特徴的なんだ。
右手には「宝棒」と呼ばれる武器、左手には仏舎利が納められた入れ物の宝塔を持っているよ。
宝棒で邪鬼を追い払い、左手に持つ宝塔で豊かさを授けると言われているの。
<毘沙門天の御利益>
毘沙門天の主な御利益は
・金運
・開運
・商売繁盛
・勝ち運(合格祈願)
・健康長寿
・厄除け
などがあるよ。
<毘沙門天の使いは虎>
毘沙門天は別名「寅毘沙」とも呼ばれていて、毘沙門天の使いは「虎」だよ。
縁日も寅の日に行われるのが一般的なの。
虎が毘沙門天の使いとされるのは、聖徳太子が戦勝祈願をした際に「毘沙門天」が現れ、戦いに勝つための秘宝を授けたのが「寅年の寅の日、寅の刻」だったという言い伝えがあるからなんだ。
そのため、寅の日に毘沙門天を参拝することを「寅の日もうで」と呼び、願いがより叶いやすくなるそう。
毘沙門天を祀るお寺では、その年の初めての寅の日を「初寅」といい、初寅祭が行われて多くの人達で賑わっているよ。
金運・勝運アップを祈願したい人はぜひ行ってみよう。
<毘沙門天の「10種の福」とは?>
毘沙門天には信仰すると得られる10種の福があるんだ。
これは「毘沙門天王功徳経」というお経に書かれているものなの。
「10種の福」は以下の通りだよ。
<10種の福>
①無尽の福:尽きることのない福
②衆人愛敬の福:皆から愛される福
③智慧の福:智慧により物事を正しく判断する福
④長命の福:長生きする福
⑤眷属衆太の福:周囲の信頼に恵まれる福
⑥勝運の福:勝負事に勝つ福
⑦田畠能成の福:田畑を豊作に導く福
⑧蚕養如意の福:家業が成功する福
⑨善識の福:良い教えを学ぶ福
⑩仏果大菩提の福:悟りを得られる福
この功徳を得るためには、参拝時に神様に捧げる言葉「真言」を唱えよう。
毘沙門天の真言は「オンベイシラマンダヤソワカ」で、これを3回・7回・21回・108回唱えるとよいそう。
<毘沙門天は様々な神様のチームに所属している!?>
インド・中国・日本で信仰の厚い毘沙門天は、様々な神様のチームに所属しているの。
毘沙門天が所属しているのは「四天王」「十二天」「七福神」だよ。
それぞれまとめてみるね。
・四天王と毘沙門天
四天王は仏教世界を守護する4人の神様。
それぞれ東西南北の方角に分かれて護衛しており、毘沙門天は「北の守護神」を担っているの。
毘沙門天は単独で祀られる際には「毘沙門天」と呼ばれるものの、四天王の1人として数えられる時には「多聞天」と呼ばれているんだ。
名前が違うから同一人物ではないと思っている人もいるかもしれないね。
この「多聞天」というのは、お釈迦様の教えを一番多く聞いていたという逸話からきているそう。
・十二天と毘沙門天
十二天とは仏法や仏教徒を守る12人の神様。密教においては四天王とともに十二天を重視しているよ。
東西南北・東北・東南・西北・西南の8方角を守護する神様8人、天地を守護する神様2人、日月を守護する神様2人の全部で12人。
毘沙門天は四天王の時と同じく「北の守護神」を務めているよ。
・七福神と毘沙門天
神社やお寺によくある七福神は日本人にも馴染みが深いよね。
実は毘沙門天は七福神の1人でもあるの。
七福神は「清廉・有福・威光・愛敬・人望・寿命・大量」の7つの福を国や人々にもたらすために集まった神様なんだ。
毘沙門天は人を従わせ、恐れさせる力「威光」を意味しているよ。
七福神の1人として毘沙門天が祀られる場合、特別に毘沙門堂をあてがわれることが多いの。
またお堂には狛犬ではなく、毘沙門天の使いである「虎」の像が備えられているよ。
【朝護孫子寺の住所とアクセス】
住所
〒636-0923 奈良県生駒郡平群町信貴山2280−1
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