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2022年11月22日カラフルなくくり猿を背景にした写真がSNS映えするとインスタで話題になっているのが京都・八坂庚申堂だよ。
若者を中心に多くの参拝客が訪れる八坂庚申堂の魅力に迫ってみよう。
目次
【八坂庚申堂は日本三庚申の1つ】
京都の人気エリア八坂通りにある八坂庚申堂の正式名称は「金剛寺」といい、天台宗のお寺なんだ。
平安時代の天徳4年(960年)に「一般の人々でもお参りできるように」と天台宗の僧・浄蔵貴所が八坂の地に庚申堂を建立したのが始まり。
日本における庚申信仰発祥の地として信仰を集め、大阪の「四天王寺庚申堂」、東京の「入谷庚申堂」と合わせて、日本三庚申の1つでもあるんだ。
江戸時代の延宝6年(1679年)に本堂が再建されたよ。
【庚申信仰とは?】
庚申信仰(こうしんしんこう)というのは、中国の道教に由来するもので、日本の習俗や仏教などが合わさって発展した民間信仰なの。
奈良時代に中国から伝わった三尸説の「庚申の日」をもとに、「猿」を神徒と考える日本古来の民間信仰などが複雑に絡み合った日本独自の信仰なんだ。
庚申信仰は江戸時代にもっとも盛んであったそう。
人の体内には三尸という3種類の悪い虫が棲み、年に6回ある庚申の日の前夜に、眠っている間に体から出て、天帝にその人の罪を告げ口しに行くといわれているの。
そして、天帝は罪の大きさに合わせて、その人の寿命を短くする罰を与えるというものなんだ。
そこで寿命を短くされないために、庚申の日の夜は、身を慎んで徹夜する信仰と行事「守庚申」が生まれたよ。
眠らなければ、三尸が体から出ることが出来ないと言う発想から始まったんだ。
守庚申は、庚申待、庚申会、庚申講などとも呼ばれていて、日本では平安時代の貴族社会で始まり、のちに庶民にも広がっていったよ。
【猿との関係が強い八坂庚申堂】
八坂庚申堂の境内には、ところどころに猿が隠れているよ。
「見ざる、言わざる、聞かざる」の三猿像や、香炉の足元や屋根の上に見つけることができるの。
猿は魔除けの神使いとされる神社もあるものの、庚申信仰と関係が深い動物なんだ。
庚申の「申」という字が「さる」と読めることから、つながったとも言われているよ。
庚申信仰は、三尸説の「庚申」の日と、神様の使徒を「猿」と考える日本古来の民間信仰が混ざりあって、「猿」を共通項にした新たな信仰へと変化していったと考えられているの。
【八坂庚申堂の御本尊とご利益】
八坂庚申堂の御本尊は青面金剛(しょうめんこんごう)
飛鳥時代に渡来した秦氏の族長・秦河勝が帰化した際に持参した仏像で、秦氏の守り本尊として祀られていたそう。
その後、平安時代になって秦氏滅亡の際に、天台宗の僧・浄蔵貴所により建立されたよ。
青面金剛は猿が仕える神様として知られているの。
青面金剛の脇には「見ざる、言わざる、聞かざる」の三猿も一緒に祀られているんだ。
青面金剛は元来、密教で鬼病を流行させる鬼神だったの。
体は青色で、2本・4本または6本の腕があり、弓矢宝剣を握り、頭髪はさか立ち、体に蛇をまとい、足に鬼を踏んでいるんだ。
日本では、後世、庚申信仰に取り入れられ「庚申さん」の本尊となり、三尸の虫を退治してくれる神として信仰されているよ。
この御本尊は
・病気平癒(病気がサル)
・健康長寿
・災難厄除け(災難がサル)
・学業成就
・商売繁盛
・縁結び(猿結び)
・安産
などの御利益があるの。
通常は堂外からのお参りになるため、御本尊のお姿を拝むことはできないよ。
【インスタ映えスポットとして大人気!欲望の戒め「くくり猿」の魅力】
八坂庚申堂が人気のお寺になった理由の1つに、くくり猿があるよ!
カラフルなくくり猿はインスタ映えするスポットとしてSNSで話題となり、若者を中心にたくさんの参拝客が訪れるようになったんだ。
本堂の両脇にあるのが名物の「くくり猿」だよ。
カラフルな色は境内全体に広がり、まとまって下げられているそのボリュームに圧倒されることは間違いなし!
このくくり猿は、一見するとボールのような形をしているんだけど、よくよく見ると小さな頭と手足があって猿の形をしているの。
手足を丸めてひとつにくくられている状態なんだ。
この形は猿が手足をくくられて動けない姿をあらわしているそう。
「欲望のままに行動しないように」という戒めの意味が込められていて、自由を封じた猿の姿になぞらえているんだ。
【くくり猿の願掛け方法とは?】
せっかく参拝したら、くくり猿の願掛けをしたいよね!
ここではくくり猿の願掛け方法をまとめてみよう。
新しいくくり猿は本堂に向かって左手側にある授与所で受けられるんだ。(初穂料500円)
このくくり猿は1つ1つ手作りで、体内には御本尊のお札が収められているの。
願掛けのやり方は以下の通りだよ。
1、くくり猿の背中に願い事を直接書く
2、なで仏の周りの空いているところに自分でくくりつけて奉納する
願い事を叶えるためには、欲を1つ我慢して祈願するのが秘訣なんだ。
気に入った猿を1つ選んで、願いをかけてみよう。
ちなみにくくり猿は手作りのため販売数が限られているよ。
平日は約100個、週末は約300個になっていて、夕方にはなくなってしまうこともあるから早めにいくのがおすすめ!
【猿にまつわる可愛い手作りの授与品がたくさん!】
八坂庚申堂では、御祈祷によって魂が込められた授与品が用意されているよ。
猿にまつわるものが多くて、とっても可愛いんだ。
オリジナルの授与品は全て職人さんの手作りだよ。
授与品を紹介するね。
<三猿(さんえん)>
「見ざる、言わざる、聞かざる」のポーズをしたお猿さん。
近世になると庚申の猿にちなんで、このような行為を慎むことが人生を安全幸福におくる秘訣だとする教えが尊ばれたんだ。
<指猿(ゆびざる)>
手足を器用に使うお猿さんにあやかり、手先が器用になると言われているお守り。
1つ1つが個性的で、とぼけた表情が魅力的なんだ。
職人さんの手捻り、手描きになるので、1つとして同じものはないよ。
<御朱印>
「見ざる、言わざる、聞かざる」のお猿さんのハンコが可愛らしい御朱印だよ。
【八坂庚申堂では「コンニャク封じ祈祷」が有名!】
八坂庚申堂では病気平癒の「コンニャク封じ祈祷」が有名だよ。
病名を書いた紙人形をコンニャクに貼って、奉書紙に包み天井に吊るすんだ。
コンニャクから水気が抜けるように、病が抜けると言われているよ。
これは八坂庚申堂を建てた浄蔵貴所が、父の病をコンニャクで治したことから伝えられたそう。
【下着にまじないの封を押して手祈祷を受けると下の世話を封じる「タレコ封じ」】
八坂庚申堂ではコンニャク封じ祈祷の他にも、タレコ封じという祈祷も行っているの。
タレコ封じは庚申の日と大安が重なる日に新しい下着を持参して、祈祷してもらうんだ。
その下着を身に着けると、下の世話にならないと言われているよ。
【八坂庚申堂の「我慢じゃ」シールが人気!】
八坂庚申堂の授与所では初穂料100円で「我慢じゃ」シールをいただけるよ。
この「我慢じゃ」シールは、自分の目標を達成するために、我慢しなければならないものに直接貼るんだ。
そうすることで自分の決意を思い出すことができるよ。
ダイエット中の人であればおやつに貼って間食を我慢したり、テレビやゲームに貼って勉強を頑張ったり、たばこに貼って禁煙したりする人が多いそう。
【八坂庚申堂の住所とアクセス】
住所
京都府京都市東山区金園町390
アクセス
京都市バス「清水道」下車。
五重塔(八坂の塔)を目印に、赤いくくり猿が
吊るされた塔ノ下商店街を登ればスグです。公式サイトより引用