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京都五山第3位の建仁寺はお寺アートの宝庫!迫力満点の国宝・襖絵を見に行こう!

京都五山の第3位である建仁寺は、京都最古の禅寺の1つ。

国宝の「風神雷神図」や、天井に大きく描かれた方丈襖絵「雲龍図」など撮影可能なスポットがたくさんあるよ。

ここでは建仁寺の魅力に迫ってみよう。

 

お坊さんレモン
お坊さんレモン
教科書などでも誰もが一度は目にしたことのあるあの有名な国宝が!

 

【建仁寺とは?】

 

京都市東山区にある建仁寺は、京都最古の禅寺だよ。

中国で修業を重ねた僧侶・栄西が開いたこのお寺は、800年以上の歴史を誇るんだ。
境内は禅寺らしくシンプルで洗練されていて、訪れた人々の心を浄化してくれるよ。

 

重要文化財が多数あり、国宝「風神雷神図屏風」などの優秀な日本美術を保有していることから文化的な一面が強いんだ。

また「五山文学」と呼ばれる文学体型を作り出したことで「学問面」とも呼ばれているの。

 

お坊さんレモン
お坊さんレモン
禅寺としては京都最古のお寺なんですね!

 

【建仁寺の歴史とは?一休さんも建仁寺で作詩を学んだ】

 

建仁寺は、臨済宗建仁寺派の大本山。
1202年に臨済宗を日本に伝えた明庵栄西禅師を開山として建立されたんだ。
当時の元号に由来して「建仁」を寺号にして、山号を「東山」としたの。

 

この建仁寺は鎌倉幕府2代将軍・源頼家が寄進し、伽藍は宋にある百丈山を真似して作られたそう。
建仁寺は京都での臨済宗の拠点として利用されたものの、3回の火災に遭い、境内は焼失・荒廃してしまうんだ。
その後、1258年に東福寺開山の円爾(聖一国師)が仏殿などを復興したよ。

 

また建仁寺は創建当初は、天台宗や真言宗の勢力が強かったため、天台宗、密教(真言宗)、禅の三宗兼学だったそう。
それが禅の作法などを修行する本格的な禅宗道場となったんだ。

 

応仁の乱などの戦乱で衰退した建仁寺だけれど、徳川幕府の援助によって学問が整備。
詩文芸術に秀でた禅僧を多数輩出したよ。

実は「一休さん」の愛称で親しまれている「一休宗純」も建仁寺で作詩を学んだと言われているんだ。

 

お坊さんレモン
お坊さんレモン
一休さんとも関わりがあるお寺です!

 

【お寺アートの宝庫!建仁寺の芸術作品を一挙公開!】

 

建仁寺は京都きっての「お寺アート」の宝庫と呼ばれる禅寺なんだ。

境内には、安土桃山時代から平成時代の作品まで、様々な芸術作品があるよ。
文化発信地として栄えた建仁寺の芸術作品をまとめてみよう。

 

風神雷神図 from wikipedia

 

 

<国宝「風神雷神図」>

国宝の指定されている「風神雷神図」は、ユニークな顔立ちの風神雷神と光輝く金箔のインパクトが際立つ二曲一双の大きな屏風。

建仁寺・大書院に展示されているものは精巧に再現されたデジタル複製画であり、原本は京都国立博物館に保管されているよ。
複製ではあるものの、原本と変わらない光沢感や細部まで再現されているんだ。

 

お坊さんレモン
お坊さんレモン
デジタル複製画とな!!??

 

風神雷神の作者は江戸時代の大画家・俵屋宗達。
俵屋宗達は「琳派の祖」とも呼ばれており、「風神雷神図」は宗達の最高傑作でもあるの。

 

大胆に配置された風神と雷神は、見る人の視線を上手く誘導し「体験する芸術」と言われているんだ。
金箔を敷き詰めた余白によって「無限の空間」を表現し、2人の神様の躍動感を感じることができる斬新な構図となっているよ。

 

また金箔を敷き詰めた上に描かれた雲は「たらしこみ」という技法が使われているの。
この技法は、俵屋宗達が初めて日本画に用いたと言われていて、乾く前の絵の具に別の色を重ねることで意図的に「にじみ」をつくる技法だよ。
たらしこみによって、雲の質感を上手く表現しているんだ。

 

この風神雷神は、復興のために建仁寺派の禅寺・妙光寺から寄贈されたと伝えられているの。
ちなみに境内には、「風神雷神図」をあしらった御朱印帳も販売されていて、人気を集めているよ。

 

お坊さんレモン
お坊さんレモン
「風神雷神図」のご朱印帳も素敵ですね!!
お坊さんレモン
お坊さんレモン
かっこいいですね〜!!

 

 

雲龍図 建仁寺 from google

 

<方丈襖絵「雲龍図」>

方丈にある襖絵「雲龍図」は襖に墨を使って躍動感のある大きな龍と流れる雲を描いた襖絵。

「雲龍図」は安土桃山時代~江戸時代に活躍した画家・海北友松の作品で、この「雲龍図」も「風神雷神図」と同じく、創建800年の節目に作成された高精細デジタル複製されたものなの。

 

お坊さんレモン
お坊さんレモン
こちらも高精細デジタル複製!?

原本は京都国立博物館に保管されているよ。
8面からなる「雲龍図」は、当時方丈に招かれた客人が最初に通される部屋「礼の間」に飾られていたの。

 

ぎょろっとした大きな目を見開いてこちらを睨みつける龍は、今にも襖から出てきそうな圧倒的な迫力があるんだ。
水墨画の龍は、海北友松の得意な題材で、8面という大画面に余すことなく描かれている「雲龍図」はその中でも抜きんでた逸品と言われているよ。

 

また本坊・方丈内には、「山水図」や「竹林七賢図」など、海北友松の作品が展示されているよ。
どの絵も、ガラス越しではなく、肉眼で見ることができるのも嬉しいね。

 

お坊さんレモン
お坊さんレモン
雲龍図もすごい迫力です!!

天井画「双龍図」from google

 

<天井画「双龍図」>

法堂の天井に描かれた「双龍図」は2002年に創建800年を記念して奉納された作品。
日本画家・小泉淳作氏によるもので、その迫力に息をのんでしまうよ。

 

青みがかった墨で描かれた龍はとても神秘的。
強い眼力でありながら、どこかユーモラスな表情にも見えるんだ。
2頭の「阿吽」の龍が絡み合うように描かれたこの天井画は畳108枚もの大きさがあるよ。

 

この双龍図は、安土桃山から江戸時代初期に龍の名手と称えられた絵師・海北友松の襖絵へのオマージュともいえる作品なの。
ちなみに海北友松は建仁寺の復興のために50面もの襖絵を奉納しているんだ。

現在も方丈にて、高精細な複製は見ることができるよ。

 

お坊さんレモン
お坊さんレモン
畳108畳分の大迫力の天井画です!!

 

【美しい庭園も見どころ!建仁寺の3つのお庭を徹底解説】

 

建仁寺には趣の違った3つのお庭があるんだ。

ここではそれぞれの特徴をまとめてみよう。

 

方丈の石庭(大雄苑)from wikipedia

 

<大雄苑>

重要文化財の方丈前にある庭園が「大雄苑」だよ。
方丈が再建された際に、昭和の庭師・加藤熊吉氏によって作庭された枯山水式庭園なの。

 

余分なものを省いた大雄苑は、洗練された美しさと雄大な存在感があるよ。
庭園には織田信長の弟・織田有楽斎が、信長の供養に建立した石塔や赤松が白川砂の砂紋の上に配置されているんだ。
臨済宗の他のお寺と比べても、この大雄苑は、一際大きい庭園なんだ。

 

 

方丈の庭(潮音庭)from wikipedia

 

<潮音庭>

方丈にあるもう1つの庭園が「潮音庭」になるよ。
紅葉がひときわ美しい潮音庭は、現役の作庭家・北山安夫氏が監修した、現代の建仁寺の空間美の核となる存在。

 

2005年に公開された枯山水庭園で、四方正面の禅庭なんだ。

四角い形の庭を囲むように廊下が配置されていて、吹き抜けのようになっている庭園を様々な角度から鑑賞できるの。
秋には燃えるような紅葉を楽しむことができるんだ。

 

 

<◯△□(まるさんかくしかく)乃庭>

潮音庭の向かいにある枯山水庭園が「◯△□(まるさんかくしかく)乃庭」だよ。
「〇△□乃庭」は、江戸時代の禅僧・仙厓義梵の「〇△□」掛け軸が元になっている庭なの。

 

名前の通り、「〇・△・□」の記号を組み合わせて庭が作られているよ。
禅の四大思想「地・水・火・風」の中で「地・火・水」を庭という形で表現しているんだ。

 

井戸は「□」で「地」、苔は「〇」で「水」、白砂は「△」で「火」を表しているそう。
現代アートのような斬新さが魅力だよ。

 

お坊さんレモン
お坊さんレモン
〇△□乃庭という名前も「地・火・水」を表しているんですね!

 

【建仁寺では坐禅や写経を体験できる!?】

 

建仁寺では坐禅や写経、お茶会などを体験できるんだ。
それぞれまとめてみよう。

 

<坐禅体験>

建仁寺では、毎月第2日曜日に 座禅体験ができる「千光会」が開催されているよ。
参加費は無料で予約も不要なので、初めての方でも気軽に参加できるの。

 

坐禅が終わったあとはお経を唱和して、お坊様からの法話を聞くこともできるんだ。
時間は8:00(8:30の日もあり)から約2時間程度になるから、ぜひ早起きをして行ってみよう。

<写経体験>

建仁寺では写経を毎日体験することができるよ。
受付時間は10時~15時半で、納経料1,000円が必要。

予約は不要なので気軽に参加できるね。
所要時間はだいたい45分程度になるよ。

 

<四頭茶会>

建仁寺では四頭茶会(よつがしらちゃかい)というお茶会が毎年4月20日に開催されているの。

この四頭茶会は「四頭茶礼」とも呼ばれていて、中国から栄西禅師が鎌倉時代に日本へ持ち帰ったとされる伝統的な茶会なの。
この四頭茶会が、現在の茶道の原型になったとも言われているんだ。

 

貴族のもてなしとしても行われるこの四頭茶会は、緑高に入った紅白のお菓子と天目茶碗という上質な陶器製の茶碗でお茶が振舞われるよ。
またこの四頭茶会は、京都市登録無形民俗文化財にも認定されているんだ。

 

一般の方でも予約をすることで四頭茶会に参加することができるよ。
ただ現在はコロナの影響で、四頭茶会が中止されているの。

 

お坊さんレモン
お坊さんレモン
京都市登録無形民俗文化財の茶会に予約で参加できるなんて!!

【建仁寺はお茶との関わりが深い?!】

 

建仁寺には秀吉が北野大茶会を催し、千利休の高弟が好んだと伝えられる茶室東陽坊があったり、四頭茶会が開催されたりと、お茶と深い関わりを持つ寺院として知られているよ。

開山の栄西禅師は、宋から茶の種を日本へ持ち帰ったため「茶祖」とも呼ばれているの。

 

禅の修行は眠らせないための修行とも言われていて、睡眠欲を高めて他の欲を断ち切るんだ。
そこで栄西は禅の修行に茶を取り入れて、坐禅を組む前の眠気覚ましの薬として茶を飲む「茶礼」の儀式を行ったの。
茶道はこの茶礼から派生してできたと言われているよ。

 

お坊さんレモン
お坊さんレモン
眠らせないための修行。。。zzzz….

 

現在でも境内で行われている「四頭茶会(四頭茶礼)」は、禅と共に栄西によって日本に伝えられた儀礼のこと。
茶の湯成立以前は、喫茶形式で現在に伝わる茶道とは異なる点があるんだ。
四頭茶会では、4人の正客(四頭)が8人の相伴客を連れてくるため、茶室ではなく方丈の広間で行われるの。

 

4人の僧侶が、緑高に入った菓子とお抹茶が入れられた天目茶碗を運び、各々の客の前でお点前を行うよ。
正客の前では胡跪(左立て膝)で、相伴客の前では立ったままでお茶を点てるのが特徴なんだ。

 

お坊さんレモン
お坊さんレモン
立ったままお茶を立てるのは珍しいですよね!!

 

お坊さんレモン
お坊さんレモン
個人的には訪れたなら手に入れたい風神雷神図のグッズも熱いですね!!

 

 

【建仁寺の住所とアクセス】

 

住所

京都府東山区小松町

 

アクセス

  1. 京阪電車「祇園四条駅」徒歩10分
  2. 阪急電車「河原町駅」徒歩10分
  3. 市バス(系統:80、86、202、206、207)「東山安井」徒歩5分