日本全国のお稲荷さんの総本宮「伏見稲荷大社」の千本鳥居の謎に迫る!
2022年1月30日日本三大稲荷の「豊川稲荷」は神社でなくて天女様を祀ったお寺!
2022年1月30日
京都市伏見区にある伏見稲荷大社は、全国に約3万社あると言われる稲荷神社の総本宮だよ。
全国的にも知名度の高い伏見稲荷大社の境内は、稲荷山が大部分を占めているの。
稲荷山は海抜233m「東山三十六峰」の1つに数えられていて、甲子園球場の約22倍の広さ、約87平方メートルもあるんだ。
広い境内には見どころがたくさんあるから、今回は伏見稲荷大社を訪れたら絶対に寄っておきたいスポットをまとめてみよう。
【ここは訪れて起きたい!伏見稲荷大社境内のおすすめスポットを徹底解説】
伏見稲荷大社の境内にある参拝スポットをまとめてみるね。
<楼門(重要文化財)>
参道を進み、鳥居をくぐり抜けると、鮮やかな朱色の楼門が見えるよ。
この楼門は、天正17年(1589年)に豊臣秀吉によって造営されたもの。
秀吉の母・大政所殿の病気平癒祈願が成就すれば、一万石奉加すると記した「命乞いの願文」が伝来しているよ。
神社の楼門の規模としては、最も大きいものに属しているんだ。
<外拝殿・内拝殿・本殿>
楼門を通るとすぐに、外拝殿、内拝殿、本殿が見えるよ。
本殿は神様がいらっしゃるとされる社殿で、拝殿は人々が参拝するための社殿なんだ。
伏見稲荷大社の拝殿は2つに分かれていて、祭礼などの行事が行われる「外拝殿」と、本殿を参拝する「内拝殿」となっているよ。
本殿は重要文化財に指定されていて、堂々とした佇まいが印象的。
また外拝殿には12星座を表した鉄造の吊り燈籠が掛けられていて、日が暮れて明かりが灯ると、幻想的な雰囲気を楽しむことができるの。
応仁2年(1468年)の兵火によって、境内の殿舎堂塔の全てが焼失してしまい、現在の社殿は明応8年(1499年)に再興されたもの。
社殿建築としては大型で、「懸魚」の金覆輪や「垂木鼻」の飾金具、前拝に付けられた「蟇股」など、安土桃山時代へ向かう気風がみなぎり、優華な趣が見られるよ。
<お茶屋(非公開・重要文化財)>
重要文化財に指定されているお茶屋は、寛永18年(1641年)羽倉延次が、後水尾院より拝領したもの。
非公開であるものの、書院造りが数寄屋造り化していく過程を示す数少ない貴重な遺構とされているの。
<千本鳥居>
伏見稲荷大社と言えば「千本鳥居」と言われるほど有名だよね。
この千本鳥居を見るために、伏見稲荷大社を訪れるという人は多いよ。
SNSでもよく見る京都の映えスポットの1つである千本鳥居は、崇敬者が祈りと感謝の念を、奥社参道に鳥居の奉納を表したことからできたそう。
<奥社奉拝所(奥の院)>
千本鳥居を抜けると奥社奉拝所があるよ。
奥社奉拝所は、稲荷山を遙拝するための場所。
江戸時代には封戸所・供物所と呼ばれていて、寛政6年に罹災後、規模を大きくして造営されたのが現在の社殿なんだ。
昭和50年(1975年)に社殿を後方の今の位置に移して、前に拝所が設けられたよ。
ここで参拝して山を下りる人も多いんだけど、稲荷山三ヶ峰を巡る「お山めぐり」の起点でもあるの。
お山めぐりは、ご利益のある御塚などを見ながら参拝するんだけど、1周約4km、所要時間は2~3時間ほどと言われているよ。
「枕草子」の作者である清少納言も、このお山めぐりを参詣したそう。
時間と体力に余裕がある人は、ぜひお山めぐりしてみよう!
<おもかる石>
奥社奉拝所の右側後ろにある石燈籠が「おもかる石」だよ。
灯篭の前で願い事をしながら、石燈籠の空輪(上部)を持ち上げて、思ったよりも軽ければ願い事は成就し、重ければ叶うのは難しいと占うことができるんだ。
<根上がりの松>
奥社奉拝所から10mほど進んだところにあるのが「根上がりの松」だよ。
根っこが地表に出ていることからこの名前が付いたそう。
松の木肌を撫でてから、自分の治したい部分を撫でると痛みが治るご利益があるそう。
また根っこの下をくぐると「膝がよくなる」など腰痛や神経痛がよくなるとも言われているの。
さらにこの根上がりの松は、語呂合わせで「値上がりの待つ」にかけて、株や証券などの値上がりに縁起がよいとしても信仰されているの。
投資家にも人気があるスポットなんだよ。
<谺ケ池(熊鷹社)>
稲荷山の中腹あたりにあって、不思議な言い伝えを持っているのが谺ケ池(熊鷹社)だよ。
行方を捜している人の居場所を探す時に、熊鷹社の後ろにある谺ケ池のほとりで手を叩き、こだまが返ってきた方角に手がかりがつかめるという言い伝えがあるの。
池に突き出た石積みには拝所が設けられていて、熊鷹大神の御塚が鎮まっているんだ。
熊鷹社ではローソクを奉納すると、火打石を打ってお清めしてもらえるよ。
<三ツ辻>
熊鷹社から10分ほど行ったところにある三ツ辻には大松大神の御塚があるよ。
大松大神は、ひょうたんの形から「お酒の神様」として崇められているんだ。
<一ノ峰(上社神蹟)>
一ノ峰は、稲荷山の最高峰(標高233m)のこと。
ここを末広大神と崇める信仰があるよ。
ここでは無料でおみくじを引くことができるの。
おみくじで引いた番号を看板に書いてある番号と照らし合わせて運勢を確認しよう。
一番良いおみくじは「大大吉」なの!
<二ノ峰(中社神蹟)>
二ノ峰は、青木大神と崇められているよ。
<間ノ峰(荷田社神蹟)>
間ノ峰は、伊勢大神と崇められているよ。
神域入口に立つ石鳥居は、「奴祢鳥居(ぬねとりい)」とよばれ、額束の両側に合掌状の破風扠首束(さすつか)をはめた特異な形をしているの。
<御劔社 釼石(長者社神蹟)>
稲荷山の三つの峰と同じように、古くからの神祭りの場であったの。
神聖な場所とされる劔石(つるぎいし)は、別名「雷石」と呼ばれていて、約3mもある大きな石。
また、神蹟の左には剣を鍛える「焼刃の水」と呼ぶ井戸があるの。
この御神水と稲荷山の粘土質の土を使って、三条小鍛冶宗近は稲荷大神の神使の白狐が相槌して「小狐丸」という剣を作ったと言われているんだ。
「小狐丸」の話は、謡曲「小鍛冶」となって、現在でも親しまれているよ。
<御膳谷奉拝所>
御膳谷奉拝所は、古くは神饗殿(みあえどの)と御竈殿(みかまどの)があって、三ヶ峰に神供をした所と伝えられているの。
三つの峰の渓谷が、ここに集まって一の峰、二の峰、三の峰を拝する要の所で、毎年1月5日「大山祭 山上の儀」が斎行される聖地でもあるんだ。
<清滝>
御膳谷奉拝所から北へ向かって下り坂があり、200mほど下ると「清滝」があるよ。
この裏には、東西に通じる山道があって、西の方へ川に添って下れば北谷を経て東福寺・泉涌寺へ出ることができるんだ。
<四ツ辻>
四ツ辻は見晴らしのよい景観スポット。
京都の町並みを見下ろしながら小休憩することができるよ。
ここで休憩してから山頂の一ノ峰を目指す人が多いんだ。
<眼力社>
四ツ辻から時計まわりに進むと眼力社があるよ。
この眼力社は、眼の病気が良くなる、目先が利く(先見の明を見通す眼力、心眼)、眼力(入試・就職・結婚)を授かるなどのご利益があるそう。
眼力社の向かいにある「眼力亭」では、ろうそくやお供えものを購入できるんだけど、「眼力さんの夢実現・眼力ノート」が人気。
このノートは、夢を書き留めておくことで願望達成の近道になると言われているの。
また、使うほどに仕事・勉強に忍び寄る雑念を消し去ってくれる「目標達成・眼力さん消しゴム」もあるんだ。
ぜひ、チェックしてみよう。
<薬力大社>
薬力大社は、無病息災、薬効、薬害防止、健康長寿などの守護を持つ「薬力大神」が祀られているんだ。
境内にある井戸からくみ上げるご神水は「健康長寿の湧き水」と言われていて、そのお水で薬を飲めば、よく効くと伝わっているの。
中には健脚を願う草履もたくさん奉納されているよ。
また、すぐそばには喉によいとされる「おせき社」もあるの。
このおせき社は本来はお関稲荷という関所の役目を果たしていたんだ。
ある時、歌舞伎俳優が喉がよくなるように願掛けしたところ、痛みが消えたことから、病気平癒を願う場所となったそう。
また、薬力大社の向かいにある「薬力亭」というお茶屋さんには、ご神水で茹でられた「健康たまご」やご神水で作られた「薬水コーヒー」などのメニューもあるよ。
<荒神峰(田中社神蹟)>
荒神峰は、権太夫大神と崇められているよ。
後方にまわると景観が開けていて、四ツ辻で見えなかった京都市内中心部から以北がよく見えるんだ。
<荒木神社>
稲荷山の山頂から降りて、三ツ辻を通ると恋愛成就が祈願できる「荒木神社」があるよ。
この荒木神社は、恋愛だけではなく、求人や就職など、人との良縁を結んでいただけるパワースポットとしても知られているの。
縁結びの神様「口入稲荷大神」をかたどった口入人形は、夫婦と伴の三体。
口入人形は、お願いが叶ったら御礼にお返しに来るそう。
また境内には、キツネみくじもあるよ。
【住所とアクセス】
住所
京都府京都市伏見区深草藪之内町68
アクセス
・JR奈良線稲荷駅から徒歩すぐ
・京阪電鉄京阪本線伏見稲荷駅から徒歩で5分
・市バス伏見稲荷大社前から徒歩で7分