山中湖にある山中諏訪神社は安産祭りが有名!新婚さん・妊婦さん必見の神社を徹底解説
2024年1月17日天空の神社「武蔵御嶽神社」は愛犬祈願が人気のペットと参拝できる神社!
2024年1月24日
京都の人気観光スポット嵐山の近くにある化野念仏寺は、無縁仏を集めたお寺なんだ。
化野念仏寺には、嵐山に負けない竹林や8000体の石仏が置かれた西院の河原など見どころがたくさんあるよ。
ここでは化野念仏寺の魅力に迫ってみよう。
目次
【化野念仏寺とは?】
化野念仏寺は京都・嵯峨野の鳥居本にある浄土宗の寺院で、正式名称は「華西山東漸院」
811年に弘法大師・空海が五智山如来寺を開創し、野ざらしになっていた遺骸を埋葬したのが念仏寺の始まりと言われているよ。
当初は真言宗であったものの、鎌倉時代に法然上人が念仏道場としたことから浄土宗に改められ、名も「念仏寺」と呼ばれるようになったの。
また明治時代に入ってからは、付近にある無縁仏が集められ、多数の石仏が境内を埋め尽くしているんだ。
【化野念仏寺の御本尊】
化野念仏寺の御本尊は「阿弥陀如来坐像」で、参道の釈迦、彌陀二尊の石仏とともに鎌倉彫刻の秀作とされているよ。
阿弥陀如来は極楽浄土専門の如来で、「南無阿弥陀仏」と念仏を唱えると死後に極楽浄土に連れていってくださると言われているの。
【化野念仏寺はなんで心霊スポットと言われているの?】
化野念仏寺は心霊スポットとして知られているお寺なんだけど、なぜ心霊スポットと言われているんだろう?
心霊スポットと言われる理由として、土地の歴史があるんだ。
化野念仏寺がある化野エリアは平安時代から埋葬地として利用されてきた土地なの。
京都市街地で亡くなった人達は化野で埋葬されていたそう。
仏野エリアでは「風葬」という風習があったんだ。
風葬とは、亡くなった人の遺体が自然に朽ちるに任せて放置されることで、東山・鳥辺野、洛北・蓮台野と並んで、平安時代から「風葬の地」として扱われてきたの。
化野は平安京以来、1000年以上にわたって埋葬地として機能しており、この世に未練や恨みを持った人の魂が今もなお漂っていると言われているんだ。
京都屈指の観光名所・嵐山エリアから徒歩20分ほどの距離にある化野エリアだけど、嵐山の華やかな雰囲気とは違い、暗い雰囲気が漂っているよ。
【京都の三大風葬の地】
京都の三大風葬地は
・嵐山「化野」
・東山の清水寺~大谷本廟付近「鳥辺野」
・京都市内北部・船岡山西側「蓮台野」
のことを指すよ。
その起源は平安時代と言われているの。
平安時代初期、京都では疫病が流行しており、真言宗の開祖である弘法大師空海は土葬を奨励したそう。
しかし土葬ができたのは、皇族など身分の高い人達だけだったんだ。
貧しい庶民では、遺体を野ざらし状態で放置する「風葬(野葬・鳥葬とも呼ばれる)」が一般的だったの。
三大風葬地の1つである「化野」は、一般庶民の風葬地だったんだ。
一方、「鳥辺野」は裕福な人達の風葬地という位置づけで、その結界は「六道の辻」として2つの石柱で示されているよ。
1つの石柱は六道珍皇寺の前、もう一つはその少し西側にある西福寺の東角にあるんだ。
この辻より北が現世で、南があの世(鳥辺野)とされているの。
「鳥辺野」地区には大谷墓地や東大谷墓地などもあるよ。
3つ目の風葬地である「蓮台野」には、後冷泉天皇や近衛天皇などの火葬塚があって、主に皇族の葬送地となっていたんだ。
京都市内から北へ延びる千本通りは、蓮台野へ死者を運ぶ野辺送りの道で、沿道には数多くの卒塔婆が並んでいたそう。
【化野念仏寺の「化野(あだしの)」の意味は?】
「仏野(あだしの)」の「あだし」とは「はかない・むなしい」という意味があるそう。
「仏」の字は「生」が化して「死」となり、この地に再び生まれ化る事、極楽浄土に往生する願いが込められているの。
和歌では「化野の露」として、人生の無常をあらわす枕詞にも使われているんだ。
【「賽の河原」を模した西院の河原とは?】
化野念仏寺には「西院の河原」と呼ばれる石仏が無数に集められた場所があるんだ。
「西院の河原」と呼ばれるようになったのは、その光景がまるで「賽の河原」のようだったからなの。
「賽の河原」とは三途の川にある河原のことで、供養のために石を積んで塔を作る場所と言われているよ。
化野念仏寺周辺の三中には、誰の死を弔ったのか分からない無縁仏が無数にあったそう。
明治30年代になり、宗教奉仕団体「福田海」の開祖である中山通幽が、埋没していた無縁仏を掘り出して集めたんだ。
その無縁仏たちを化野念仏寺に集めることになって、現在の「西院の河原」が誕生したんだ。
西院の河原にいる無縁仏は実に8000体を超えるそう。
中央には阿弥陀仏像と十三重塔が建てられていて、阿弥陀仏の説法を聴く人々の姿になぞらえて石仏が並べられているんだ。
また毎年8月のお盆明けには、供養のための「千灯供養」が行われるよ。
【化野念仏寺は隠れた竹林スポット!】
京都嵐山と言えば竹林のイメージが近いけれど、実は嵐山に近い化野念仏寺にも隠れた穴場の竹林があるんだ。
竹林は階段を上った先にある霊園墓地までの短い道のりではあるものの、渡月橋付近と比べると観光客が少ないので穴場と言えるよ。
【まだまだある化野念仏寺の見どころを徹底解説!】
化野念仏寺には西院の河原や竹林の他にもまだまだ見どころがあるよ。
ここでは化野念仏寺の境内にあるおすすめのスポットをまとめてみよう。
<本堂>
現在の本堂は正徳2年(1712年)に黒田如水の外孫である寂道上人が再建したもの。
本堂前には石燈籠、本堂横には鐘楼があり、秋には紅葉スポットにもなるんだ。
<寺務所>
西院の河原の手前にある寺務所では、御朱印がいただけるよ。
ちなみに化野念仏寺の御朱印は、御本尊の墨書ではなく、無縁仏の浄土を祈る御朱印となっているんだ。
また毎年8月に行われる千灯供養の時には、限定の御朱印もあるそう。
<延命地蔵堂>
寺務所の前にある延命地蔵堂では、延命地蔵尊をお祀りしているよ。
延命地蔵尊は、求めに応じて様々な姿に変えて、悪いことや病気から守ってくれるそう。
<水子地蔵堂>
水子地蔵堂は、水子を供養する水子地蔵尊をお祀りしているよ。
こちらの水子地蔵堂は写真撮影禁止となっているので気を付けよう!
毎月24日の14時~14時30分に、本堂で化野念仏寺の水子供養が執り行われるよ。
<天満宮>
学問の神様・菅原道真公をお祀りしている天満宮。
学業成就のご利益にあやかれるよ。
<六面六体地蔵尊>
竹林を抜けた先にあるのが「六面六体地蔵尊」だよ。
この六面六体地蔵尊は、「地獄・餓鬼・畜生・修羅・人道・天道」の6つの世界にいるお地蔵様をあらわしたもの。
・六面六体地蔵尊のお参り方法
六面六体地蔵尊の足元に置かれたひしゃくで水をすくい、お地蔵様にかけてあげると罪が洗い流されるそう。
お地蔵様に水をかける際には、時計まわりの順番で「オン・カカカ・ビサンマエイ・ソワカ」と唱えてみよう。
天道から人道へと水をかけると、願いを叶えてくれるんだ。
<仏舎利塔>
お釈迦様の遺骨を納める場所である仏舎利塔もあるよ。
内部は納骨堂となっているんだ。
化野念仏寺の仏舎利塔はレンガ造りで珍しいの。
化野念仏寺の住職がインドにあるサンチー僧院の大僧正と親交を深め、サンチー僧院と同じ形の舎利塔が建立されたんだよ。
また仏舎利の前には鳥居があるの。
この鳥居が非常に珍しく、横の笹木下の貫は2本あるんだ。
この形状は京都では唯一のものだそう。
【化野念仏寺の夏の風物詩「千灯供養」】
毎年8月下旬、お盆明けに行われるのが「千灯供養」だよ。
千灯供養はとても人気があるため、入場時には拝観整理券が配布され、混雑時には入場制限がかかることもあるそう。
18時になると、僧侶たちがお経を唱えながら西院の河原を行進するんだ。
参拝客にはロウソクが配られ、西院の河原の無縁仏に1つ1つろうそくの火を灯していくよ。
ロウソクの火がとても美しく、なんとも幻想的な空間になるんだ。
さらに千灯供養の時期に合わせて、参道の愛宕古道でも無数の灯籠によるライトアップのイベントが開催あれるよ。
このイベントは「愛宕古道街道灯し」と呼ばれていて、こちらも人気の行事なんだ。
期間中は、大小さまざまなデザインの灯籠が愛宕古道に並び、古き街並みが燈籠の灯りで包み込まれるの。
【紅葉スポットとしても人気が高い化野念仏寺】
化野念仏寺は、境内にある多くの石仏が特徴的な寺院だけど、秋の紅葉スポットとしても知られているんだ。
11月上旬頃からカエデが色づき、8000体の石仏が並ぶ西院の河原は、赤色に染まるよ。
例年11月中旬~12月上旬が、紅葉の見頃なんだ。
また化野念仏寺では散った紅葉も美しいの。
境内の各所に見られる苔の群生の緑の景色に、赤色の絨毯が敷かれたような美しい色のコントラストを楽しむことができるよ。
【化野念仏寺の住所とアクセス】
住所
〒616-8436 京都府京都市右京区嵯峨鳥居本化野町17番地
アクセス
京都バス「鳥居本」下車、徒歩5分
など。