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志苔館

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志苔館(しのりたて)とは北海道函館市にある中世城館跡です。
小林氏によって築かれたとされる道南12館の1つであり、国の史跡にも指定されています。

1983年~1985年にかけて発掘調査が行われた志苔館の館跡は、自然地形を活かして、四方に土塁と薬研、箱薬研状の空堀が巡らされ、全体でほぼ長方形の形状をしています。曲輪の内部には掘立柱建物跡や井戸などが確認されています。
土塁の高さは約4~4.5mもあり、空堀も一番深いところでは約3.5mもあったそうです。

また志苔館からは15世紀前半頃を主体とする青磁・白磁・越前焼・古瀬戸など陶磁器が出土しています。
2017年には続日本100名城に選定されました。

 

写真提供

wikipedia (PD, CC – 著作権名は画像に記載)

〒042-0923 北海道函館市志海苔町

 

14世紀頃に蝦夷地に渡来した和人が築いた12の館の中で最も東にあったとされるのが志苔館です。
また1968年には志苔館付近から多量の古銭の入った甕が出土しており、古銭の枚数は計38万7514枚にも及びます。

発掘された古銭は主として中国の銅銭で、日本国内で1か所から発見された古銭としては最大級の量になります。
この古銭は「北海道志海苔中世遺構出土銭」として国の重要文化財に指定。

志苔館は和人とアイヌのコマシャインが戦った地としても有名です。
15世紀中頃に和人の鍛冶屋とアイヌの若者の取引上の、トラブルが原因で殺人へと繋がり、アイヌの人々の日頃からたまっていた大きな怒りが爆発しました。
鉄製品の取引に限らず、主な取引商品であった鮭と米の交換比率にも大きく影響したそうです。