全興寺は怖い?!地獄体験ができるお寺として人気!
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2024年6月14日長野県にある満願寺は、怖い地獄極楽図があることで有名で「行ってはいけないお寺ランキング」にランクインすることもあるんだ。
今回は長野県安曇野市にある満願寺の魅力に迫ってみよう。
目次
【満願寺とは?】
長野県安曇野市にある満願寺は、真言宗豊山派の寺院。
山号は栗尾山で、信濃三十三番札所の二十六番札所でもあるんだ。
千手観世音をお祀りしていて「信濃高野」とも呼ばれているよ。
【満願寺の歴史】
満願寺は神亀年間(725年)に浦山の奥にある長者ヶ池から出現した1寸8分(約5㎝)の黄金仏像を安置し、聖武天皇の勅願によって堂宇を建立したのが創建の由来と伝わっているの。
また、坂上田村麻呂が八面大王を成敗した時に満願寺が力を貸したことから、坂上田村麻呂が再興させたという伝承もあるよ。
古文書によると、源義仲が養和年間(1181年頃)に山林を寄進。
中世以来、安曇軍一帯を治めた国人領主である仁科氏が滅亡すると、織田信長以後の天下人は安曇郡を松本城主の所領としたよ。
天正10年(1582年)頃には、松本城主・小笠原貞慶による再建修理の際に、現在の地に移転。
それ以後は松本藩の保護を受けることになるよ。
十返舎一九の「続膝栗毛」では満願寺を参詣する場面が描かれているんだ。
明治3年(1870年)、廃仏毀釈により廃寺となったものの、6年後の1876年に再興されたよ。
【満願寺本堂にある地獄極楽図とは?】
満願寺の本堂には亡くなった後の四十九日の苦しみを表す「地獄極楽変相之図」が飾られているの。
横幅が4.5mほどある巨大な地獄絵図には、血の池地獄、針山地獄、閻魔大王の裁判所などが描かれているよ。
本堂では住職から地獄に関する説明を受けることもできるから興味がある人はぜひ聞いてみよう。
「地獄絵図を見るのが嫌だ…」と参拝に来なくなる人もいるみたいで、雰囲気が怖いと感じる人もいるそう。
【満願寺はツツジの名所として有名】
満願寺の境内は桜やつつじ、紅葉など時期によって四季折々の美しさを楽しめるんだけど、特につつじが有名なんだ。
参道を上ったところには、廻遊式のツツジ園が広がっているの。
満願寺のツツジ園は安曇野でも一番の規模を誇っているほど立派なんだ。
毎年5月末から6月初旬が見頃で、約2,000平方メートルの庭園に約5,000株のツツジが色鮮やかに咲き誇る光景は実に見事だよ。
ツツジは緩やかな斜面に植えられていて、あずまやや睡蓮池などもあるの。
【まだまだある!満願寺の見どころを解説】
ここまでにご紹介していない満願寺の見どころをまとめてみよう。
<お経橋(微妙橋)>
参道入口に架かる「お経橋」は長さ15m、幅3.6mの木橋で、屋根が付いている太鼓橋。
日本三霊橋の1つにもなっていて、安曇野市の有形文化財に指定。
橋板の裏側には梵字の経文が書かれていて、この橋を渡る際にはお経を唱えなくてはいけないとされているの。
実はこのお経橋は三途の川にかかる橋なんだ。
満願寺の境内が「極楽浄土」をイメージして作られていて、三途の川にかかるお経橋を渡るところから参道がスタートするんだよ。
・日本三霊橋とは?
日本三霊橋は満願寺(長野県)の微妙橋、高野山(和歌山県)の無妙橋、越中立山(富山県)の無明橋の3つとされているよ。
霊山や霊場と呼ばれる聖地には、俗界と聖なる霊界を分ける場所があるの。
仏教思想でいうと、現世とあの世を隔てる境目にあるとされる三途の川を反映して、多くの霊場では橋が俗界と霊界を隔てる役割を担っているんだ。
<地蔵堂>
お経橋のたもとにある地蔵堂には、500体に上るお地蔵様が祀られているよ。
この地蔵堂は子授け地蔵として古くから信仰を集めていて、多くの参拝客が訪れるんだ。
このお地蔵様を借りて行って添い寝すると子宝に恵まれると伝わっているそう。
<賽の河原>
賽の河原にはたくさんの石が積まれているよ。
賽の河原とは三途川の河原のことで、親に先立って死んだ子供がその親不孝の報いで苦を受ける場とされているの。
そのような子供たちが賽の河原で、親の供養のために石を積んで塔を完成させると供養になると言われているよ。
しかし、完成する前に鬼が来て塔を破壊し、何度も何度も繰り返し石を積むという俗信があるんだ。
子供たちは最終的に地蔵菩薩によって救済されるとされているよ。
<命水>
標高900mにある満願寺の境内には湧水があって「命水」と呼ばれているの。
安曇野の名水として知られているよ。
<聖天堂>
明治28年(1895年)に、東穂高村在住の大工、瀬川伊勢松が建立。
堂内には聖天尊がお祀りされているよ。
聖天尊は財宝・和合の神として、インドの民俗信仰の神で密教の中に取り入れられて伝来。
日本では、農業商業の神様として崇拝されているんだ。
正面の唐破風の軒・柱などには繊細で華麗な彫刻があり、優美さの中に力強さを感じさせる造りが特徴。
聖天堂の堂内の格天井には藤森桂谷作の龍が描かれているよ。
<石仏が並ぶ参道>
満願寺の参道は苔むした石段が重なっており、石仏が並んでいるの。
重要文化財指定の木造菩薩立像や運慶作とされる仏像などもあるからぜひチェックしてみよう。
夜にはライトアップされた紅葉が幻想的で、静かな参道を歩いていると心が洗われるよ。
安曇野地区で一番早く紅葉の訪れるお寺としても知られていて、紅葉シーズンにたくさんの参拝客が訪れるんだ。
<奥の院>
満願寺には山深い自然に囲まれた奥の院があるんだ。
奥の院の中にある鍾乳洞と十一面観音菩薩像は実に神秘的で荘厳な雰囲気を放っているよ。
子授け、安産、子育てのご利益があるとされていて、古くから巡礼寺として知られているの。
岩間から流れ出る清水と、神聖な空気がとても心地よいんだ。
【満願寺の住所とアクセス】
住所
長野県安曇野市穂高牧1812
アクセス
長野自動車道豊科ICか国道147号線を利用