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2022年2月13日
鎌倉を代表する名所と言えば「鎌倉大仏」で知られる高徳院だよね。
仏像としては、鎌倉で唯一の国宝に指定されている高徳院は、世界的に見ても有名な観光スポットだよ。
今回は高徳院の鎌倉大仏の魅力を解説していこう。
目次
【鎌倉大仏がある高徳院とは?】
鎌倉の中でも人気エリアに位置する高徳院と言えば、強烈な存在感を放つ本尊「阿弥陀如来像」が有名だよね。
高徳院は、鎌倉市長谷にある浄土宗の仏教寺院で、開祖は法然上人。
法然上人は、善悪、男女、年齢、身分などの別なく、万人の救済を本願とされる西方極楽浄土の教主「阿弥陀如来」に帰依したよ。
平成16年(2004年)2月27日には、高徳院の境内一帯が「鎌倉大仏殿跡」の名称で国史跡に指定されているんだ。
【鎌倉唯一の国宝仏像「阿弥陀如来像」の謎に迫る!】
高徳院と言えば大きな本尊・阿弥陀如来像(銅像)が有名だよね。
この仏像は「鎌倉大仏」や「長谷の大仏」の愛称で知られているよ。
ここでは、鎌倉大仏の知られざる謎に迫ってみよう。
<鎌倉大仏はいつ作られた?>
鎌倉大仏は「吾妻鏡」によると、1252年に造立が開始されたと伝わっているの。
ちなみに作者は不明で、何のために造ったかも分かっていないんだ。
一説として、死者の怨霊を鎮めるために造られたと言われているよ。
<現在の鎌倉大仏は2代目?!>
最初に造られた鎌倉大仏は木像で1243年に完成したんだ。
しかし、台風によって倒壊したために、1252年に新たに青銅製の大仏の造立が始まったの。
この青銅製の大仏こそが、今現在も残る鎌倉大仏なんだよ。
<もともと大仏は屋内にあったって本当?>
鎌倉大仏は奈良大仏とは違って青空のもとに鎮座しているよね。
実は鎌倉大仏は、元々は屋内にあったの。
大仏を格納していた大仏殿は高さ40mにもなる巨大な建物だったそう。
しかし14世紀頃、台風や大津波などの天災によって倒壊。
室町時代末頃には、現在のように「露座の大仏」となったんだ。
ちなみに高徳院内には大仏殿を創建当初支えていた礎石の跡が見られるよ。
<高徳院に残る礎石に大注目!>
鎌倉大仏を囲っていた大仏殿の「礎石」は、今もなお残されているの。
大仏殿の堂宇は当時、60基の礎石に支えられていたんだけど、現在境内には56個の礎石が残っているよ。
色々なところに点在しているから、参拝した時にはぜひ探してみよう。
ちなみに、直径2mほどの平たい石が「礎石」になるよ。
<鎌倉大仏の大きさは?>
鎌倉大仏の大きさは
・高さ約11.39m(台座を含めた場合は約13.35m)
・重量 約121トン(大型バス8台分)
なんだ。
立ち上がると24mほどの大きさになると言われているよ。
<奈良の大仏と違う点は?>
鎌倉の仏像の中で唯一国宝に指定されている鎌倉大仏は奈良の大仏と比べて、ほぼ造像当初の姿を残しているの。
奈良の大仏と比べて修復箇所も少ないよ。
また鎌倉大仏は、中国宋の様式と慶派(日本の仏師一派)の影響が融合しているの。
・鎌倉時代に流行した平面的な顔の彫刻
・猫背に見えるフォルム
など鎌倉の仏像独特の美しさが随所に見えるよ。
ちなみに奈良の大仏は台座込みで18mの大きさがあるから、鎌倉大仏の方が5mほど低いんだ。
<大仏像の特徴「螺髪」は何個ある?>
大仏像の特徴でもある渦状の髪の毛「螺髪」は、656個もあるよ。
眉間には直径18㎝もある右巻きの白い毛のかたまり「白毫」があるの。
仏教ではこの「白毫」から人々を照らす光が発せられると言われているんだ。
<鎌倉大仏は金箔に覆われていた?>
銅製のため緑青が浮き、青緑色になっている鎌倉大仏だけど、実は造られた当時は金箔が施されていたの。
現在でも、右頬のあたりには、わずかにその痕跡を見ることができるよ。
<鎌倉大仏の目には瞳も表現されている?>
鎌倉大仏の目元に注目してみよう。
薄くあけられた長さ1mの両目には、しっかりと瞳が表現されているんだ。
影になっているから、見えづらいんだけどぜひ間近で見てみたいね。
<鎌倉大仏は胎内に入れる!>
実は鎌倉大仏の中は空洞になっていて、胎内(仏像内部)に入ることができるんだ。
入口は大仏の左後方にあるよ。
薄暗い胎内には、修復された箇所を見ることができるの。
30回以上に分けて行われた鋳造の継ぎ目も分かるよ。
ちなみに胎内に入れるのは1度に30人まで(拝観料として1人20円必要)
胎内では写真の撮影もOKで、直接触ることもできるの。
<大仏の背中にある2つの窓は何のためのもの?>
正面からの姿は有名だけど、鎌倉大仏の背中を見たことがないという人は多いはず。
実は鎌倉大仏の背面を見ると、背中には2つの窓があるんだ。
この窓は鋳造の際に、中の土や型を取り出すためのものなの。
現在は胎内拝観をする時の、明かり取りの役割も果たしているよ。
<大仏の後ろにある板はなに?>
鎌倉大仏の裏手には4枚の青銅製の板があるの。
この板は、蓮の葉を模した「蓮弁」だそう。
この蓮弁は江戸時代の台座修復の際に作られたもので、本来であれば32枚の蓮弁で大仏の周りをぐるりと囲む蓮台になるはずだったんだ。
しかし実際に完成したのはこの4枚だけだったそうで、未完成に終わってしまったの。
【鎌倉大仏だけではない!!見どころスポットを徹底解説】
高徳院は境内一帯が国の指定史跡になっていて、鎌倉大仏以外にも見どころがたくさんあるんだ。
今回は見どころスポットをまとめてみよう。
<仁王像>
高徳院の仁王像は、18世紀初めに安置された阿形像と吽形像。
口を開けているのが阿形像で怒りを表現しているの。
また口を閉じている吽形像は、怒りを内側に秘めている状態だよ。
2011年に吽形像の頭部が破損したため、2体揃って修復作業が行われたんだ。
<大仏様のわらじ>
鎌倉大仏に向かって右側にある回廊内壁には、「大仏様のわらじ」があるの。
この大仏様のわらじは、茨城県の松栄子供会から奉納されたもの。
長さ1.8m、幅0.9m、重量45kgにもなる大きな藁草履になるんだ。
「大仏様に日本中を行脚していただき、人々を幸せにしてほしい」という願いが込められているそう。
1951年に奉納されて以来、3年に1度、草履の寄贈が続けられているよ。
<観月堂>
大仏の奥にある観月堂は15世紀中頃に、ソウルの朝鮮王宮内に建てられたとされているよ。
世界的に貴重な建物である観月堂は、大正13年(1924年)に高徳院境内に移築。
内部には、江戸幕府2代将軍・徳川秀忠が所有していたと伝わる「聖観音像」が安置されているんだ。
<歌碑・石碑>
高徳院には歌碑・石碑がいくつかあるよ。早速まとめてみよう。
・与謝野晶子歌碑
観月堂のすぐ側にある与謝野晶子歌碑は、大正~昭和にかけて活躍した女流歌人・与謝野晶子の歌碑だよ。
鎌倉大仏を詠んだ「かまくらやみほとけなれど釈迦牟尼は美男におはす夏木立かな」という歌が刻まれているんだ。
・ジャヤワルデネ(ジャヤワルダナ)前スリランカ大統領の記念碑
ブッダの言葉とともに、ジャヤワルデネ前大統領の顔のレリーフが彫り込まれているよ。
【住所とアクセス】
住所
神奈川県鎌倉市長谷4丁目2-28
アクセス
長谷駅(神奈川県)(江ノ島電鉄) 駅から約徒歩8分。
最寄りのバス停は大仏前(神奈川県) 大仏方面-鎌倉駅[京急バス]