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鎌倉五山・第5位浄妙寺の境内には英国風のガーデンテラスを楽しめるレストランがある!

浄妙寺 from wikipedia

 

鎌倉五山の第5位に位置する浄妙寺は、境内に英国ガーデンテラスがあるちょっと変わったお寺なんだ。

今回は、知る人ぞ知るお寺グルメが楽しめる浄妙寺の魅力に迫ってみよう!

 

お坊さんレモン
お坊さんレモン
お寺に英国レストランがあるのは珍しいですよね!

【浄妙寺とは?】

 

鎌倉五山の第五位である浄妙寺は、鎌倉幕府の重臣・足利義兼が文治4年(1188年)に創建したお寺。

足利義兼は、源頼朝の忠臣で、豪勇であったそう。
浄妙寺は初め、真言宗の「極楽寺」という名だったのが、義兼の子・義氏の時に臨済宗に改められ、名前も現在の「浄妙寺」になったの。
本尊は釈迦如来で、浄妙寺境内は国の指定史跡となっているよ。

 

開山は、鶴岡八幡宮の供僧であった退耕行勇と伝わるの。
退耕行勇は、はじめ真言密教を学んだものの、栄西の門下に入り臨済禅を修得。
源頼朝や北条政子、実朝も帰依した高僧なんだ。

 

室町時代の至徳3年(1386年)、室町幕府将軍であった足利義満が五山の制度を定めた頃は、七堂伽藍(外門・総門・山門・仏殿・法堂方丈・禅堂・経堂)が完備し、塔頭23院を数える大寺院であったそう。
しかし、火災などのために徐々に規模が縮小・衰退し、現在は総門・本堂・客殿・庫裏だけが残っているよ。

 

境内には、足利尊氏の父・貞氏が中興開基で墓地に貞氏の墓と伝えられる「宝篋印塔」があるの。
また鎌倉時代に造られた「木造退耕禅師坐像」もあり、この像は国の重要文化財に指定されているよ。

 

境内には梅、つばき、牡丹、サルスベリ、イチョウ、紅葉などの名所としても知られているんだ。

 

浄妙寺 from google

 

【浄妙寺の境内には一軒家のレストランがあるって本当?】

 

浄妙寺の境内は、国の指定史跡となっているんだけど、なんと境内には一軒家のレストラン「石窯ガーデンテラス」があるんだ。

この石窯ガーデンテラスは、築90年の洋館を改装した建物で、目の前に広がる本格的な英国式庭園を眺めながら食事をすることができるの。
改築した洋館はかつて貴族院議員が住まいとして使っていたもので、1922年(大正11年)にドイツ人の設計によって建てられたんだ。

 

また、立派なガーデンはスコットランド人のガーデンデザイナーが手掛けたナチュラルなお庭なの。
どの季節にも旬の美しさを楽しめるようになっているよ。

 

鎌倉野菜など地元食材をふんだんに使ったメニューが自慢で、石窯で焼いた自家製パンは大人気。
伝統的な3段トレイで提供されるアフタヌーンティーのサンドイッチは英国風の薄いパンを使用したフィンガーサンドイッチだよ。

またスコーンも日本人の好みに合わせてバターを多めに使ったリッチな味わいが好評なの。
四季折々の美しい景色を眺めながら、優雅なアフタヌーンティーを楽しんでいると、そこがお寺の境内だということを忘れてしまうね。

 

ちなみに石窯ガーデンテラスに行くには、浄妙寺の拝観料(100円)が必要になるから注意しよう!

また洋館の前庭には「ショップ・オープンカフェ」という気軽なイートインスペースのあるカフェもあるの。
このカフェでは石窯パンのテイクアウトもできるよ。

 

お坊さんレモン
お坊さんレモン
食べたいです♪

 

枯山水の庭園 from wikipedia

 

【枯山水を見ながらお抹茶を堪能できるスポットもあり!】

 

浄妙寺境内にはアフタヌーンティーを楽しむだけではなく、お抹茶を楽しめる「喜泉庵」もあるんだ。

古民家を移築し1991年に復興した喜泉庵では、手の行き届いた杉苔の枯山水の庭園を眺めながら、お抹茶をいただけるの。
この喜泉庵は、天正年間(1500年代)に僧が一同に会して、お茶をした場所と言われているよ。

 

中は赤い毛氈の敷いてある畳の席と、椅子に座れるテーブルの茶席があって、和カフェのような素敵な茶席になっているの。
明るく開放感がありながら、落ち着いた空間で、足利氏の紋が入ったらくがんとお抹茶をいただけるよ。

 

お坊さんレモン
お坊さんレモン
素敵な日本庭園でお抹茶を堪能できます♪

 

【浄妙寺の見どころスポットを徹底解説!】

 

浄妙寺の見どころを分かりやすくまとめてみよう。

 

浄妙寺 本堂 from wikipedia

<本堂>

浄妙寺の本堂は、寄棟造の銅葺き屋根が特徴なんだ。
「起り」と呼ばれる、膨らむような形の屋根の形をしていいて、威容を感じられるよ。

 

平面は方丈形式の六間取りとしていて、現在の本堂は、1756年に再建されたもの。
仏壇周辺などには、室町時代の材が用いられているよ。

 

堂内には、
・南北朝時代に作られた、鎌倉十三仏の1つである本尊「木造釈迦如来坐像」
・お産の神である「木造淡島明神立像」
などが安置されているよ。

また2月になると本堂前の庭園は、紅白の梅の花が咲き誇るから、人気の梅スポットとしても知られているの。

 

喜泉庵 茶室 from wikipedia

 

<喜泉庵の庭>

天正年間(1573~1591年)に建立された茶室喜泉庵を復興したもの。
枯山水庭園を眺めながら、有料でお抹茶やお菓子を楽しめるよ。

 

足利貞氏墓塔 from wikipedia

 

<足利貞氏の墓>

本堂の裏手には、足利尊氏の父・足利貞氏の墓となる「宝篋印塔」があるよ。
正面には「宝生如来」が彫られ、残る三面には梵字を刻んでいるの。

 

基台の銘文から、「罪障消滅・後生善根」を願う逆修塔とされているんだ。
また背後にある稲荷山には、藤原鎌足が子孫のために霊鎌を埋めたという伝説が残っていて、それが「鎌倉」という地名の語源となっているという説もあるんだ。

お坊さんレモン
お坊さんレモン
霊鎌が埋められている!?

 

<足利氏のやぐら群>

石窯ガーデンテラスの奥にはやぐら群があるの。
石窯ガーデンテラスからやぐらにかけては、足利直義最期の地である「延福寺」がかつてあった場所とされていて、足利直義の墓と言われているよ。

 

室町時代には浄妙寺の東側には足利公方屋敷が構えられ、足利尊氏やその子孫が居住していたそう。
ここには、多数の五輪塔が納められていて、足利氏に関連があるものとされているよ。

 

<開山堂>

本堂の裏手にある開山堂には、南北朝時代の優れた彫刻である「木造退耕行勇坐像(重要文化財)」が安置されているよ。
この像は非公開となっているの。

 

木造退耕行勇坐像は、浄妙寺の開山・行勇唯一の肖像なんだ。
鎌倉時代の頂相彫刻の優品で、像高は66cm。

 

切れ長の目、頬骨が突き出た容貌は個性的である一方、衣の彫刻は定型化しているの。
また、腕や足の存在感は希薄で、行勇没後十数年後に、紙形か肖像画(現在は失われている)を元に制作されたと推測されているよ。

 

<鎌足稲荷>

浄妙寺の脇には「鎌足稲荷」と呼ばれる稲荷社があるよ。
この鎌足稲荷は、中臣鎌足が夢のお告げに従って「鎌槍(穂先に鎌のような枝刃がついている槍)」を埋めた場所と言われているの

 

「大化の改新」の立役者として知られる中臣鎌足は、大化の改新を成し遂げた後、大化2年(646年)鹿島神宮に参詣に向かう途中に、鎌倉市由比ガ浜にとどまったよ。

その夜、夢の中で神は「あなたに鎌を授けて守護してきたが、入鹿討伐という宿願を成し遂げたいま、授けた鎌を我が地に奉納しなさい」と言い、そのお告げに従い、鎌足は鎌を埋納したんだ。

この逸話から、「鎌倉」という地名がついたという説もあるの。

お坊さんレモン
お坊さんレモン
鎌倉の由来、逸話はいろいろあるんですね〜

 

【住所とアクセス】

 

住所

〒248-0003 神奈川県鎌倉市浄明寺3丁目8−31

 

アクセス

  1. 鎌倉駅下車 徒歩25分
  2. 鎌倉から十二所方面行きバス 浄明寺下車 徒歩3分