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2022年1月6日
鎌倉の四大寺の1つである建長寺は、日本人のソウルフードともいえる「けんちん汁」の発祥の地として有名なんだ。
今回は、臨済宗建長寺派の大本山である建長寺についてまとめてみよう。
目次
【建長寺ってどんなお寺?】
建長寺の正式名称は「巨福山建長興国禅寺」と言って、山号は地名の巨福呂から、寺号は年号からつけられたんだ。
日本初の本格的禅寺で、鎌倉五山第一位でもある建長寺は鎌倉を代表する由緒あるお寺の1つ。
建長寺は、北鎌倉駅から鎌倉駅まで歩ける鎌倉散歩道の途中にあって「建長寺境内」として寺全体が国の文化財に指定されているよ。
【建長寺の歴史】
建長寺は1253年(建長5年)に鎌倉幕府5代執権北条時頼によって創建されたよ。
北条時頼が来日していた高僧・蘭渓道隆を招いて建立したわが国最初の本格的な禅宗専門の道場であり、幕府とつよく結びつきがあったの。
北条氏の本拠地でもあった建長寺は、鎌倉の歴史において重要な役割を果たしているんだ。
建長寺創建当時の伽藍配置は,総門、三門、仏殿、法堂など7つの主要な建物が一直線に並ぶ、中国の禅宗様式の伽藍配置になっていたよ。
この伽藍配置は、中国の径山万寿寺と同じであったと言われているの。
また49の塔頭(小寺院)を有する大陸的な荘厳なものだったんだ。
ちなみに現存している塔頭は12院(西来庵・妙高院・同契院・天源院・正統院・龍峰院・宝珠院・回春院・禅居院・華蔵院・長寿寺・円応寺)になるよ。
その後、14~15世紀に数度の火災で、その多くが焼失。
江戸時代に入って沢庵和尚の進言により再建されたんだ。
現在の堂宇は、ほとんどが近世時代の再建・移築によるものなの。
2003年(平成15年)の創建750年事業によって現在の姿に整備。
2011年(平成23年)には唐門の修復が完了したよ。
【けんちん汁の発祥の地・建長寺】
建長寺と言えば「けんちん汁」発祥の地として有名だよ。
けんちん汁とは、ゴボウやニンジン、大根、さといもなど根菜類を中心とした野菜とこんにゃく、ネギ、キノコ類、豆腐などの食材で作られる汁もののこと。
また場合によっては、油揚げを加えたり、白菜や小松菜などの葉物野菜をたっぷりと入れたりして具沢山の汁ものにする場合もあるんだ。
けんちん汁=味噌仕立ての味と言うイメージがあるかもしれないんだけど、本来のけんちん汁は昆布や椎茸などから出汁をとるんだよ。
けんちん汁と似た料理としてよく知られているのが「豚汁」だよ。
けんちん汁と豚汁の大きな違いは、けんちん汁が精進料理であるということ。
つまり、豚汁には豚肉が入るけれど、けんちん汁には肉類は含まれていないんだ。
けんちん汁はもともと修行僧の精進料理として作られたものなの。
精進料理では出汁も昆布や椎茸からとっていて、具材も含めて、動物や魚など生きたものを一切使わないんだ。
修行僧に出される精進料理は、野菜くずも無駄のないように調理されるよ。
けんちん汁という名前の由来は、「建長寺の汁」がいつのまにか「建長(けんちん)の汁」になり、「けんちん汁」として日本中に広まったと言われているんだ。
建長寺の近くには、けんちん汁を出しているお店がたくさんあるよ。
本格的なけんちん汁から、けんちんそば、けんちんうどんなど様々なメニューを提供するお店もあるから、参拝後にぜひ食べてみたいね。
【日本初の禅寺・建長寺】
建長寺はわが国最初の禅寺として有名だよ。
鐘楼の右奥にある禅堂では、高僧・蘭渓道隆が宋から伝えた厳しい禅風が脈々と受け継がれ、現在も厳しい修行が行われているんだ。
鎌倉時代末期頃には、建長寺にいた僧侶は約1,000人もいたそう。
お寺で必要とされたお米は1年間で3000~4000千石(30万~40万升)、年貢米は五千貫に達していたと言われていて、寺領も莫大なものだったと考えられているの。
そもそも「禅」とは静かに坐って深く思慮することで、お釈迦様が到達された悟りの境地に達するための修行なんだ。
禅をすることで、それぞれの人が本来持っている清らかな心、本当の自分を見つけ出すことができると言われているよ。
建長寺では一般向けの坐禅会を毎週金曜・土曜に開催。
初めての人でも気軽に参加できるようになっているよ。(拝観料のみで参加可能)
ぜひ体験してみたいね。
【建長寺のおすすめスポットを徹底解説♪】
建長寺を訪れたらぜひともチェックしておきたいおすすめスポットをまとめてみよう
<参道>
境内がとても広い建長寺は、参道も長くて立派。
特に秋には、美しい紅葉を見ることができるよ。
半僧坊に向かう参道は、鎌倉の紅葉穴場スポットとしておすすめなんだ。
<半僧坊>
境内の最奥にある建長寺の鎮守で、半僧坊大権現を祀っているよ。
245段の階段を上った場所に合って、階段の途中には数十体もの天狗像が立ち並ぶの。
<総門・巨福門>
巨福門は、1783年(天明3年)に建立された京都の般若三味院の門を1940年(昭和15年)に移築したもの。
2000年には改修工事が行われているよ。
額の「巨福門」の文字は、建長寺第10代住職の一山一寧によるもの。
<三門(重要文化財)>
国の重要文化財に指定されている三門は、高さ約30mの巨大な山門だよ。
1775年(安永4年)に第201世住職・万拙硯誼によって再建されたもの。
複雑に木を組み合わせた建築様式になっているんだ。
楼上には五百羅漢などを安置しているよ。
<仏殿(重要文化財)>
国の重要文化財に指定されている仏殿は、建長寺の本尊。
禅寺としては珍しく巨大な地蔵菩薩坐像が安置されているよ。
現在の仏殿は、1647年(正保4年)に東京にある芝の増上寺から移築されたもの。
江戸時代初期の華麗な装飾が施されているんだ。
巨大な地蔵菩薩坐像は、坐高約2.4m、台座を含まれると5mにもなるの。
また室町時代に作られた格子天井の花鳥図も必見。
<ビャクシンの古木(鎌倉市天然記念物)>
仏殿の前庭に植えられているのがビャクシンの古木だよ。
この前庭は前栽列樹と呼ばれる宋の禅寺庭園様式で、ビャクシンの古木7本、若木1本が植えられているの。
古木の中には、幹回りが6.5m以上の巨木もあるんだ。
その一部は、開山した高僧・蘭渓道隆が中国から持ってきたものだよ。
<梵鐘(国宝)>
建長寺にある巨大な梵鐘は国宝に指定されていて、円覚寺、大船の常楽寺の鐘とともに鎌倉三名鐘の1つでもあるんだ。
1255年(建長7年)に大和権守・物部重光が鋳造したものなの。
梵鐘は茅葺の鐘楼に吊るされていて、高さは約2mだよ。
<法堂(重要文化財)>
法堂(はっとう)は、住職が仏に代わって須弥壇上で説法するためのお堂なんだ。
法堂には、千手観音像、釈迦苦行像、天井の雲龍など見どころが満載だよ。
手間に釈迦苦行像を安置、奥に千手観音菩薩を祀っているんだ。
1814年(文化11年)に再建されたもので、木造建築においては関東最大級の大きさを誇るよ。
また法堂の天井には日本画家・小泉淳作が描いた水墨画「雲龍図」が掲げられているの。
この「雲龍図」は約80畳もの大きさがあるんだよ。
<方丈(龍王殿)>
方丈は龍王殿とも呼ばれていて、宝冠釈迦如来が祀られているよ。
総門と同じく、1940年(昭和15年)に京都・般舟三味院の本堂を移築したものなんだ。
北丈の南にある平庭は、白砂が敷かれていて儀式などに用いられる公式の庭となっているよ。
この平庭は、開山・蘭渓道隆が作庭したと伝わっているの。
<北丈・唐門(重要文化財)>
北丈の入口にある門・唐門は仏殿と同じく増上寺の徳川家忠の夫人・お江の霊屋から移築されたもの。
別名「勅使門」と呼ばれていて、唐破風屋根となっているよ。
<池泉庭園(国名勝)>
池泉庭園は北丈の北側にある庭園で、心字池を配していて、北丈の縁側から眺めることができるよ。
建長寺を開山した蘭溪道隆か名僧で作庭家としても知られている夢窓疎石作とも伝えららえているんだ。
【四季折々の花を楽しめる建長寺】
建長寺では四季折々の花を楽しむことができるよ。
<桜>
建長寺三門へのアプローチの桜は鎌倉エリアでも有数の桜スポットとして人気なんだ。
桜のアーチになっていて、毎年4月初旬が見頃となっているよ。
また毎年4月8日のお釈迦様の誕生日には、お祝いの花祭りが行われているの。
<牡丹>
4月下旬~5月上旬には牡丹が見頃を迎えるよ。
色とりどりの牡丹が境内に咲き乱れるんだ。
<さつき>
5月中旬~6月上旬にはさつきが建長寺全体に咲くよ。
<紫陽花>
鎌倉のお寺は紫陽花の名所が多いんだけど、建長寺にもたくさんの紫陽花があるんだ。
<ハギ>
7月~10月頃には、建長寺の坊塔妙高院前にハギが咲くんだ。
<ヒメツルソバ>
建長寺の鎮守半僧坊大権現参道にはヒメツルソバが咲くよ。
金平糖のような小さくかわいらしい花は、5月~秋まで長く楽しめるんだ。
【住所とアクセス】
住所
神奈川県鎌倉市山ノ内8
アクセス
電車の場合
JR横須賀線「北鎌倉」駅よりバス5分(江ノ電バス「鎌倉駅」行き「建長寺」下車)
または徒歩約15分
JR横須賀線「鎌倉」駅よりバス10分(江ノ電バス 各種「大船方面」行き「建長寺」下車)
または徒歩約30分
車の場合
横浜横須賀道路「朝比奈I.C」から県道204号→県道21号線道なり約20分