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2021年10月27日本殿を持たない神社・大神神社で、絶対に訪れておきたいおすすめスポットを徹底解説!
2021年10月28日奈良県桜井市にある「大神神社(おおみわじんじゃ)」は日本最古の神社の1つとして知られているんだ。
今回は、「来ると元気が湧き出る」パワースポットとしても人気のある大神神社についてまとめてみよう。
目次
【大神神社には御神体を祀る本殿がない?】
通常、神社には参拝者が手を合わせる「拝殿」があって、その奥には御神体を祀る「本殿」があるよね。
けれど、大神神社には御神体や神霊を祀る「本殿」がない珍しい神社なんだ。
大神神社の拝殿の背後にある三輪山そのものが御神体であり、これこそが、日本古来の信仰様式「古神道」に通じるものなんだよ。
普段、本殿がある神社にお参りすることが多いから不思議な感じがするけれど、古い人々からするとこれが普通で、三輪山に直接祈りをささげてきたんだ。
三輪山はかつては禁足の山として入山が厳しく制限されてきた「聖域」なの。
近代に入ってからは、一般人でも三輪山への入山は可能になったものの、聖域であることは変わりないんだ。
【大神神社の歴史】
大神神社の歴史はとても古く、日本に8万社以上あると言われる神社の中で、日本最古とうたわれているの。
日本最古と言われる理由の1つが、古代から続く神祀りの形だよ。
神社の「社殿」というものができる前から信仰されてきた大神神社では、原初の神祀りの様子を今に伝えてくれているの。
ご祭神である大物主大神(おおものぬしのおおかみ)は三輪山に宿っているとされているよ。
大物主大神は『古事記』や『日本書紀』にも登場する国造りの神様であり、「大いなる物の主」の名前のごとく、精霊をふくむすべての「もの」を司っていると言われているの。
また、世の中の幸福を押し広める、生活全般の守護神としても信仰があつく、日本全国から参拝者が訪れるんだ。
そのご神徳は、商売繁盛、酒造りから縁結び、病気平癒、芸能、学業向上まで、あらゆるものにご利益があるそう。
大物主大神は「蛇神」とも言われていて、蛇はネズミなどを捕食することから、五穀豊穣につながるんだ。
さらに「水と雷の神」でもあり、水と天候にも関わることから、「醸造の神」としても知られてるの。
【大神神社にゆかりの深い「ウサギ」】
ウサギは大神神社にとって、とてもゆかりの深い動物とされているよ。
大神神社の例祭である「大神祭」は、崇神天皇8年、卯の日に始まったことからウサギは神縁深い干支とされ、現在でも毎月、卯の日に神事が執り行われているの。
また拝殿向かって左側にある「参集殿」に玄関には愛らしいウサギのブロンズ像「なで兎」がいるから、ぜひ撫でてみよう。
このなで兎をなでると、運気がアップするのはもちろん、体の痛いところを撫でると癒されるとも言われているの。
大神神社ではウサギのイラストが描かれた絵馬やお守りもたくさんあるんだ。
願いを込めてウサギをなでる「なで守」(700円)は、手のひらにおさまり持ち歩ける大きさだよ。
【独特の形の鳥居に注目しよう】
大神神社や摂社である狭井神社では、独特の形の鳥居を見ることができるんだ。
大神神社の拝殿前にある鳥居は、2本の柱の間に注連縄を張った「注連柱(しめばしら)」になっているよ。
この注連柱は鳥居の原型と言われるものなの。
また大神神社の大注連縄は、「大根注連」と呼ばれる片方の太さが細い注連縄になっているんだ。
これは1年に1度、新しいものに掛け替えられているよ。
参拝した際には、独特の形の鳥居にも注目してみよう。
【大神神社の境内にはたくさんの杉がある!】
大神神社の境内には、由緒ある杉がいくつもあるんだ。
ぜひとも見ておきたい伝説の杉をまとめて紹介しよう。
<己の神杉>
大神神社の拝殿前にある大きな杉の木は、樹齢500年を超えているんだ。
この杉の木は「己の神杉」と呼ばれているよ。
「己」とは蛇のことであり、この杉の木には大物主大神の化身の1つである「白蛇」が住んでいるとされるの。
蛇の大好物は卵とお酒と言われているから、大神神社の境内には様々な場所に、卵と日本酒がお供えされているんだよ。
<衣掛杉>
衣掛杉は、僧・玄賓(げんぴん)が、三輪山の神様の化身であった里女に与えた衣が懸かっていたとされる杉。
謡曲「三輪」でうたわれた伝説の杉で、現在は株だけが保存されているよ。
<しるしの杉>
しるしの杉は、三輪の大神が現れたとされる杉で、「神の坐す杉」とされてきたよ。
しるしとは、神の霊験のことで、当初は神杉として信仰されていたすべての杉のことを指していたそう。
このしるしの杉は、元々は拝殿前の斎庭にあったんだ。
現在は根本だけ残っていて、覆屋が作られて祀られているよ。
<おだまき杉(緒環杉)>
『古事記』にある大神神社の御祭神と、と活玉依姫(いくたまよりひめ)との神婚に由来していて、大田田根子命(おおたたねこのみこと)の誕生を物語る杉なんだ。
活玉依姫が糸巻きの糸をたよりに三輪山に至った時に、糸がこの杉のところで終わっていたとされる伝説の杉なの。
緒環(おだまき)とは糸巻きのことを意味するよ。
江戸時代には、すでに文献に記載されている名木であったものの、やがて枯れてしまい現在では根本だけが大切に残されているんだ。
【神様の山「三輪山」に登拝してみよう!】
大神神社の大鳥居の彼方にそびえる三輪山は、大物主大神が鎮まる神聖な山だよ。
標高467m、周囲16kmの円錐形の秀麗な山で、古くから『万葉集』をはじめ諸々の歌集にうたわれてきたんだ。
三輪山は、山そのものに神霊がお鎮まりになるという「神体山」で古くは禁足地として、足を踏み入れることができなかったの。
しかし近代に入ってからは、聖なる三輪山に登拝することが出来るようになったよ。
ここでは、三輪山への登拝方法をまとめてみよう。
<受付を済ませてから登拝しよう!>
三輪山への登山口は、大神神社の拝殿から徒歩5分ほどの場所にある大神神社・摂社の狭井神社にあるの。
登拝前には、狭井神社にある神体登拝申込受付所で「登拝申込」の受付を済ませて入山料を支払うよ。
登拝料は1人300円で、登拝受付時間は午前9時~午前12時までとなっているから気を付けよう。
手続きを済ますと「三輪山参拝証」となる鈴がついた白いたすきが渡されるから、それをかけて登拝するんだ。
三輪山の山中は勾配がきつい山道になるので、受付横に置いてある「竹の杖」を無料で貸し出しているよ。
体力に自信がない人は、杖を持っていった方が楽だね。
<登拝の時間はどれくらい?>
三輪山の標高は467.1mで、約80mの高さにある登山口から山頂まで400mほど登ることになるよ。
行程は上り下りで約4kmで、登拝に要する時間は2~3時間とされているんだ。
<登拝する際の注意点とは?>
登拝する際にはいくつかの注意点があるからまとめてみるね。
・入山前にはお祓いすること
聖域となる三輪山に入山する前には、身を清める必要があるんだ。
登山口前には、お祓い棒とお祓いの仕方の説明が置かれているから、自分でお祓いをしてから入山しよう。
・三輪山の内部での写真撮影は厳禁
三輪山では、入山口から山中はすべて撮影禁止となっているよ。
神聖な聖域だから、写真撮影は絶対にやめよう。
・山中についての情報を他人に話すのはNG
三輪山の山中については下山した後でも、山中での情報を他人に話すことは慎むのがマナーとされているの。
ついつい話したくなってしまうけど、山中について語ることには、相応な配慮が必要だよ。
・山中での飲食は禁止
神聖な山中での飲食は禁止されているよ。
ただし、水分補給はOKなので、くすり水をペットボトルに汲んで飲み水として持っていく人も多いの。
御神体となる三輪山では、不謹慎な行動はすべて禁止となっているんだ。
・山中の草木・土・石は採取しない
山中の草木や土、石などを持ち帰ることはできないよ。
またお供え物に関しても、必ず持ち帰るようにしなければいけないんだ。
住所
奈良県桜井市三輪1422
アクセス
三輪山(大神神社)の最寄り駅はJR桜井線の三輪駅です。 三輪駅からは徒歩で大神神社まで約10分、登山口まで約15分となっています。