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2021年7月13日縁結びの神様・出雲大神宮で訪れておきたいおすすめのスポットとは?
2021年7月26日日本三大神宮の候補は5か所あって、日本書紀と延喜式神名帳に記載されている神社は異なるんだ。
今回は「日本書紀」由来の説で日本三大神宮と言われている京都府亀岡市の出雲大神宮についてまとめてみよう。
目次
【日本三大神宮と言われる、出雲大神宮の候補先は2つある?】
日本三大神宮について調べてみると、「日本書紀」由来の説の出雲大神宮については2か所の候補があることが分かるよ。
出雲大神宮とされるのは
・京都府亀山市にある「出雲大神宮」
・島根県出雲市にある「出雲大社」
だよ。
どちらも有名な神社なんだけど、現在、この2つの神社は別法人なんだ。
元々は出雲大社があって、それを勧請( 神仏の分身・分霊を他の地に移して祭ること。)して、出雲大神宮が創建されたという説と、反対に出雲大神宮の勧請によって出雲大社が創建されたという説があるの。
要するに、古事記で記されている出雲大神宮が、京都府亀岡市の出雲大神宮なのか、島根県出雲市の出雲大社なのかはいまだにはっきりしていないんだ。
日本書紀が編纂されたのは、奈良時代のことで、この時代には出雲大神宮も出雲大社もすでにあったと推測されているよ。
ただ出雲大社に関しては、古来は杵築大社と称されていて、「出雲大社」に改めたのは明治時代に入ってからと言われているの。
そのため、日本書紀に編纂された奈良時代には、現在の出雲大社は、出雲大神宮という名ではなかったという可能性もあるんだ。
今回は京都府亀岡市にある出雲大神宮についてまとめてみよう。
【京都府亀岡市にある出雲大神宮の歴史】
出雲大神宮は京都府亀岡市千歳町にある丹波国一ノ宮で、旧称は「出雲神社」、別称として「元出雲」「千年宮」とも言われているよ。
一ノ宮というと、昔では一番格式の高い場所とも言われていたの。
日本三大神宮の中では唯一、神社庁に属していない「単立」で存在する神社なんだ。
出雲大神宮の創建は709年と伝えられていて、日本三大神宮の伊勢神宮や石上神宮よりは歴史的には新しい創建になるものの、1300年以上の歴史のある神社なんだ。
創建は日本書紀編纂の直前で、場所は朝廷にほど近い京都だったの。
この場所は、当時の都であった奈良からも近い場所にあったんだ。
平安時代には有力な神社として発展し、多くの人々の信仰を集めたよ。
現在の社殿は鎌倉時代末期の1345年に足利尊氏によって建てられたもの。(旧国宝・現在の重要文化財指定)
吉田兼好の「徒然草」にも登場する出雲大神宮は、地元の人から「出雲さん」「出雲さま」と呼ばれて親しまれているよ。
【出雲大神宮の御祭神とは?】
出雲大神宮の主祭神は、大国主命(おおくにぬしのみこと)と后神である三穂津姫命(みほつひめのみこと)だよ。
大国主命は、神話上の神で日本書紀や古事記にも登場していて、別名「大黒様」と呼ばれ、因幡の白兎を助けた慈愛に満ちた神様なんだ。
大国主命は、古来より国土を守っていた土着の神である国津神(くにつかみ)の代表ともいわれていて、出雲大神宮末社に祀られる少那毘古名命(すくなひこなのみこと)と共に国土経営に尽力されたと伝えられているの。
大国主命については神話の世界の話なので色々な説があるものの、後の天皇家とも深い関わり合いがあると言われているんだ。
【出雲大神宮のご利益は?】
出雲大神宮は、大国主命と三穂津姫命という夫婦の神様を祀っていることに由来して「日本一の縁結びの神様」として知られているよ。
因幡の白兎を助けた慈悲深い神様である大国主命を祀っていることに由来して、良縁や男女の縁だけではなく、社会、仕事、学業、金運などすべての縁を結んでくれる神様としてご利益があると言われているの。
出雲大神宮では、神前結婚式が多く行われている人気スポットで、境内を参拝していると白無垢の花嫁さんを見ることができるかもしれないよ。
また、縁結びの他にも、長寿や金運のご利益もあるため、老若男女問わず人気の神社となっているんだ。
長寿にかに手は、ご神体山である御影山より常に清き霊水が湧き出ており、その霊水は「如何なる病にもよく効く痛め止めの水でもある。天下の名水なり。」と言われているの。
【徒然草に登場する出雲大神宮】
吉田兼好著の「徒然草」第236段の冒頭に「丹波に出雲といふ所あり、大社をうつしてめでたくつくれり。」という一文があるよ。
この「出雲といふ所」というのが、今回紹介している京都府亀岡市にある出雲大神宮のことなんだ。
吉田兼好の「徒然草」と言えば、鎌倉時代の有名な作品であり、この文中に出雲大神宮が登場することで、少なくても鎌倉時代には出雲大神宮があったことが分かるよね。
徒然草の冒頭で「大社をうつしてめでたくつくれり」とあるけれど、これは「出雲大社から神様をお招きして立派な社を築いた」という意味になるんだ。
一方、「丹波国風土記」によると「元明天皇和銅年中、大国主命御一柱のみを島根の杵築(きづき)の地に遷す」と記されていて、これを訳してみると「和銅年間に大国主神を、出雲(出雲大神宮)から杵築(出雲大社)に移した」となるんだ。
徒然草と、丹波国風土記では書かれていることが全く逆になるので、出雲大社と出雲大神宮の創建については謎が残されたままなんだ。
【パワースポットとしても注目される出雲大神宮】
日本全国には数多くの神社があり、パワースポットとして人気を集めている神社はたくさんあるよね。
実は、出雲大神宮においても各界の有名人も認めるパワースポットとして有名なんだ。
出雲大神宮が有名になったのはスピリチュアカウンセラーの江原氏や、風水師のDr.コパ氏が、「京都一のパワースポット」として、出雲大神宮を紹介したからなの。
メディアで取り上げられるようになってから、急に出雲大神宮は京都一のパワースポットとして人気を集めるようになるよ。
出雲大神宮は、神社の裏にある御影山が御神体となっていて、その御影山自体が大きなパワースポットとなっているんだ。
この御影山の中にはいくつかの磐座(いわくら)があって、そのパワーを授かることができるよ。
磐座とは、古神道における信仰の対象となる岩のことなんだ。
観光客が増えたことで、近年は綺麗に整備され、参拝しやすくなっているよ。
御影山の中でも、特に本殿裏の磐座はパワーが集中していて、出雲大神宮のパワーの源ともいわれているの。
この本殿裏の磐座を訪れるために、熱心に通う人も多いとか。
パワーをもらいたいからといって、磐座の岩を削って持ち帰った人がおり、現在では、そこから間近まで行けないように整備されているよ。
【御影山には入山許可が必要なエリアもあり?】
出雲大神宮のご神体である御影山には、社務所で入山許可をもらわないと立ち入りできないエリアがあるんだ。
それは、一番山の上にある磐座「国常立尊(くにとこたちのみこと)」を祀っている場所だよ。
その場所に行くためには、社務所で名簿に名前を書いて、たすきを借りて入山するの。
一番山の上にある磐座に行く前には「ここより先は入山許可が必要」と書かれた札があり、そこを超えると鳥居が見えるよ。
その鳥居をくぐると、神域へ足を踏み入れることができるんだ。
山道をさらに進めば、途中にも数か所、磐座があり、最奥部にご神体山・国常立尊の磐座があるよ。
霊感がないという人でも、このスポットに行けば空気の違いを感じることができるかも?!
迫力のある岩々を見て、たくさんのパワーをもらいたいね。