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豊臣秀吉は出世とともに名前を変えているんだけど、木下藤吉郎の時に、岐阜県大垣市にある墨俣城を築いたと言われているんだ。
この墨俣城の築城は、秀吉が出世するきっかけにもなったと言われているよ。
その理由は墨俣城を一夜にして完成させたからんだ。
この話は本当なのかな？
今回は木下藤吉郎が築いた墨俣城一夜城の話をしてみよう。
目次
【墨俣城ってどんなお城？】
墨俣城（すのまたじょう）は現在の岐阜県大垣市にあった戦国時代のお城だよ。
長良川西岸の洲股の地は、交通、戦略の要地であり、戦国時代より前から合戦の舞台となっていた大切な場所だったんだ。
元々、川の中州に斎藤利為が築いた洲股要害として機能していたと言われているよ。
【墨俣城はどうやって築かれた？】
墨俣城の築城に関しては、分かっていない部分が多いんだ。
通説では、織田信長が父・織田信秀から引き継いだ尾張一国の再統一を終えて、美濃平定に着手していた永禄年間の時代の話になるよ。
強兵がたくさんいた美濃国の攻め方に困っていた織田信長は、長良川の美濃国側の対岸に城を作りたいと考えたんだ。
誰かやるものはいないか？と配下の重臣や武将に話を持ち掛けてたそう。
まずはじめに織田信長の命で、佐久間信盛が洲股砦城の建設に挑戦するものの、あえなく失敗。
次に柴田勝家が築城に挑むものの、これまた失敗してしまうんだ。
最期に後の秀吉である木下藤吉郎が信長に「7日のうちに完成させます」と言上したそう。
美濃勢を伏兵奇計で撃退しながら、城の建造準備を行い、雨で戦闘が中断している中、一夜にして墨俣城を完成させたと言われているんだ。
【なぜ木下藤吉郎は墨俣城を完成させることができた？】
木下藤吉郎は、他の武将たちが野盗・野武士と考えている「川並衆」を使って、川の上流から築城に必要な材料を筏で流したそう。
あらかじめ進入させておいた者たちだけで1日で城を築いたんだって。
敵に発見されないようある程度パーツとして組み立てたものをを流す形で輸送し、今で言うプレハブ工法の手法で築城したのではないか？と言われているよ。
数日という短期間で城の構えを完成させるってすごいよね…
【墨俣一夜城の逸話は嘘？！】
木下藤吉郎が7日間で墨俣城を築城したという逸話は、小瀬甫庵の「太閤記」によって広く江戸・上方の一般庶民にも広がり、江戸時代から秀吉人気を支える話でもあったそう。
けれど、伝説については本当かどうか分かっていない部分が多いんだ。
この伝説は1959年に愛知県江南市で発見された前野家古文書をもとにした内容なんだけど議論は分かれているの。
藤吉郎に協力して墨俣城を築いたとされる蜂須賀小六の史料にも墨俣一夜城の記述はまったくないんだ。
墨俣一夜城が事実だったかどうかは、いまだに疑問符が付けられているから作り話の可能性も否定できないよ。
【墨俣城が重要な戦略拠点であったことは間違いない】
木下藤吉郎が墨俣城を7日で築城したかどうか？
は本当のところよく分かっていないものの、織田信長が美濃に進出する過程で、当時の墨俣が重要な戦略拠点であったことは間違いないんだ。
だから、墨俣砦を斎藤家から奪取した織田家は、この墨俣砦を修復・整備しようとしたのは間違いない事実だと思うよ。
墨俣城は1586年6月に、木曽三川が大反乱して、流されてしまうんだ。
木曽川の流路が現在の位置に変わったことで、墨俣は戦略上の重要性が低下し、墨俣城はそのまま廃城となったと言われているよ。
現在、墨俣城は一夜城公園として整備されており、推定される地に大垣城の天守を模した墨俣一夜城歴史資料館の模擬天守が建っているんだ。
実際の外観とは異なると言われているよ。
また一夜城公園内にある白鬚神社には、境内社として模擬天守閣が築かれた際に分祀された豊国神社があって、豊臣秀吉が祀られているの。
