日本三大ききょう寺「兵庫の遍照寺」と「静岡県の香勝寺」の魅力に迫る!
2024年1月7日海の上に建つ世界遺産「厳島神社」の社殿を徹底解説!
2024年1月7日広島にある神社として有名なのが、海の中に鳥居が立っている宮島の「厳島神社」だよね。
今回は厳島神社についてまとめてみよう。
目次
【日本三景の1つ「宮島」】
宮島は広島県廿日市市の広島湾最西端に位置している一周30kmほどの小さい島。
厳島神社のある宮島は、宮城県の松島・京都府の天野橋立と並んで日本三景の1つとなっているんだ。
この宮島にあるのが世界遺産にも認定されている「厳島神社」だよ。
宮島はその島の姿と、弥山を主峰とする山々や原始林に霊気が感じられたことから、古くから自然崇拝の対象となっていたの。
大同元年(806年)に、弘法大師が唐から帰京し、京の都に帰る途中に宮島をご覧になったそう。
その時に弘法大師は島からたくさんの霊気を感じ、ここは霊場に違いないと弥山に御堂を立てて、百日間の求聞持の修法をされたんだ。
その後も平家、鎌倉幕府、室町幕府、地元の領主大内氏や毛利氏、豊臣秀吉も宮島を厚く信仰し、庇護していたそう。
宮島には今回ご紹介する厳島神社の他にも、宮島水族館や紅葉谷公園、大願寺、宮島ロープウェーなど見どころがたくさんあるんだ。
春は桜、秋は紅葉など四季折々の景観を楽しむことができるよ。
【宮島は「厳島」が正式名?その名前の由来は?】
実は宮島の正式名称は「厳島」なんだ。
厳島神社という名前からも分かるよね。
江戸時代に厳島が「お宮(厳島神社)がある島」であるということから「宮島」と呼ばれるようになったの。
つまり宮島=厳島だから、同じ場所になるよ。
正式な呼び方は「厳島」なんだけど、観光地PRの時には通称の「宮島」で呼ばれることの方が多いんだ。
【世界遺産の「厳島神社」とは?】
厳島神社は平成8年(1996年)12月に世界遺産として登録されたよ。
厳島神社は、日本独自の文化を伝える優れた建築であり、島全体が文化的景観を成している点が高く評価されたんだ。
ちなみに世界遺産に登録されている範囲は厳島神社だけではなく、全面の海、背後の弥山を含む森林区域にまで及んでいるよ。
【厳島神社の歴史】
厳島神社は推古天皇が即位された推古天皇元年(593年)に佐伯部(さえきべ)の有力者であった佐伯鞍職によって創建されたと伝えられているよ。
「いつき島にまつわる神」という意味から、厳島神社になったと言われているんだ。
平安時代末期に、安芸守から太政大臣に昇りつめた平清盛とその一族の守護神と篤い信仰を得て、広く知られるようになったんだ。
現在の姿の元を造ったのは平清盛とされているよ。
1168年に厳島神社の神主であった佐伯景弘は、平清盛の援助を得て、竜宮城や極楽浄土を模したとされる華麗な海上社殿を造営したんだ。
平安時代には平家一門の他、後白河法皇など多くの皇族や貴族が厳島神社を参詣したそう。
厳島神社の社殿は、災害によって何度も建て替えられているものの、平清盛が造営した当時の姿を伝えられていると言われているよ。
【厳島神社の御祭神は?】
厳島神社の御祭神は、天照大神の子である宗像三女神
・市杵島姫命
・田心姫命
・湍津姫命
だよ。
三女神は「海の神」、「交通運輸の神」、「技芸の神」として厚く信仰されているの。
【平清盛の美学が感じられる厳島神社】
厳島神社の建造物群を造ったのは、安芸守であった平清盛。
平安貴族の邸宅様式であった寝殿造りを神社に採用していて、非常に独特な造りとなっているんだ。
また平清盛は、鎧甲冑や刀剣類などたくさんの美術工芸品を厳島神社に奉納しているの。
特に「平家納経」は国宝にも指定されていて、歴史的な装飾経の代表作として重宝されているよ。
【厳島神社が海に建てられている理由とは?】
厳島神社と言えば海の上に大鳥居が立っている姿が有名だよね。
また本殿も海の上に建っているよ。
なんで、海の上に建てられたんだろう?
その理由は神社を陸地に建てるのは恐れ多いとされたからなんだって。
厳島神社のある厳島は古くから島全体が神聖な霊場とされていて、自然崇拝の対象となっていたの。
神聖な島の上に神社を作ることはできないということで、陸地を避けて潮の満ち引きするところに社が建てられることになったと言われているよ。
また、厳島神社で使われた木材は島にある木を伐採したものなんだ。
【大鳥居はなぜ海の中でも頑丈に立っているの?】
厳島神社のシンボルでもある大鳥居はなぜ海の中に立っていられるんだろう?
その理由をまとめてみるね。
<理由その1・地盤を固めている>
大鳥居が建てられている海底には「千本杭」と呼ばれるほど多くの松の杭を打ち込んで地盤を固めているんだ。
大鳥居は海底に埋められているのではなく、その杭の上に乗っているだけの状態なの。
大鳥居自体の重さを重くすることでしっかりと固定することができるんだよ。
<理由その2・屋根の中に砂利が詰められている>
大鳥居の上部にある「島木」の中は空洞になっていて、その中には7トンの砂利が詰め込まれているんだ。
鳥居と砂利の総重量は約60トンと言われているよ。
波や嵐にも耐えることができるのは、重さがあるだからなんだ。
<理由その3・2本脚ではなく6本脚>
大鳥居の足は2本脚ではなく6本脚になっているよ。
6本脚にすることで海の中でもしっかりと安定して立つことができるんだ。
【厳島神社の気になる疑問を徹底解説!】
厳島神社には海の上に立つ大鳥居以外にも不思議なところがたくさんあるよ。
今回は厳島神社の気になる疑問をまとめて解説していくね。
<台風などの被害に遭わないように工夫はされているの?>
海の近くに建てられた厳島神社は台風などの影響を受けやすいよ。
そのため、床板に目透かしと呼ばれるすき間を作って、満潮時に波の圧力をできるだけ少なくする仕組みを作っているんだ。
床板は釘で固定されていないから海水に浸ってしまうと、すぐにバラバラに外れてしまうそう。
そこで台風が来る前には床板の上に重しを乗せて、床板が外れないように準備するんだ。
回廊の板と板の間にすき間があるから、ヒールのある靴で参拝するのはすき間に挟まる危険性があるの。
ヒールのないスニーカーなどで参拝するのがおすすめだよ。
<平舞台にも荒波が押し寄せない工夫がされている?>
厳島神社の本殿前にある平舞台も、台風などの被害に遭わないように工夫がされているの。
平舞台は石の柱が支えているんだけど、床板は柱の上に置かれているだけの状態なんだ。
台風や嵐などで水面が上がると、床板がいかだのように浮いて、高波の衝撃を受け流してくれ仕組みになっているよ。
こうすることで、本殿に荒波が押し寄せないようにしているんだ。
なんとも卓越した建築技術だよね。
<宮島には鎌倉時代まで島に渡ることができなかった?>
平安時代、宮島は神職や僧侶でさえも島に渡るのは祭祀の時だったそう。
島に上陸する際にも厳重な潔斎が必要だったの。
宮島信仰が世に広がり始めると参詣者が増え、鎌倉時代末期には神職・僧侶、役人、庶民が住みはじめ町が形成されていったんだ。
さらに室町時代には交易・商業都市として発展し、瀬戸内海の要衝をなす湾港となっていくよ。
<厳島神社へは船で参詣していた?>
平安時代、宮島へは立ち入ることができなかったため、厳島神社へは船を使って鳥居を通って参詣していたんだって。
そのため、船底を砂にこすらないようにするために、参道は周囲よりも掘り下げられているんだ。
船の参道は、今でも干潮時に見ることができるよ。
鳥居を通るように1本の道が現れてくるんだ。
ぜひ干潮時にお参りした時には参道をチェックしてみよう!
<本殿の大きさは日本一って本当?>
厳島神社の本殿はとっても広くてなんと82坪もあるんだ。
実はこの広さは、伊勢神宮や出雲大社と比べても大きく、日本一の広さを誇っているよ。
<大鳥居に詰められた石の数には意味がある?>
大鳥居の上部にある島木の部分の内部は空洞になっていて、石が詰められているという話をしたよね。
その石の重さも加わって、大鳥居は台風や強い波にも耐えられるようになっているんだ。
島木の中詰められた石の数は「276石」と言われていて、その数には意味があるの。
その数は般若心経の総文字と同じなんだよ。
【厳島神社の住所とアクセス】
住所
〒739-0588 広島県廿日市市宮島町1−1
アクセス
- JR西日本 宮島口駅
- 広島電鉄 広電宮島口
など。
公式サイトより引用