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2022年9月26日熊本県にある阿蘇神社は2300年の歴史を誇る古社。
全国に500社ある「阿蘇神社」の総本社としても知られているよ。
実はこの阿蘇神社は平成28年熊本地震によって莫大な被害を受け、復旧工事を進めているんだ。
今回は国の重要文化財にも指定されている阿蘇神社の魅力に迫ってみよう。
目次
【阿蘇神社とは?】
阿蘇神社は、熊本県阿蘇市にある神社で、熊本屈指のパワースポットとして知られているんだ。
縁結びや不老長寿などの御利益があって、周辺には御神水が湧き出ている水基が33基あるの。
阿蘇神社のすぐ側の「門前町」はそこかしこに名水が湧き、食事処やお土産店が軒を連ねているよ。
境内には社殿が3棟あって、楼門、一の神殿、二の神殿、三の神殿、御幸門、還御門が重要文化財に指定されているんだ。
【阿蘇神社の御祭神とはじまり】
阿蘇神社は、神武天皇の孫神で阿蘇を開拓した「健磐龍命(たけいわたつのみこと)」をはじめ家族神12神を祀っているの。
創建は孝霊天皇9年(紀元前282年)と伝えられていて、約2300年もの長い歴史があるんだ。
古くから、阿蘇山火口をご神体とする火山信仰と融合して、肥後国一の宮として崇敬を集めてきたよ。
宮司職を世襲する阿蘇氏は、わが国有数の旧家として知られていて、中世には武士化して肥後国を代表する豪族に成長。
阿蘇神社に500社もの分社があるのは、このような歴史的な背景が理由であると考えられているの。
【阿蘇神社には「日本三大楼門」がある】
阿蘇神社の神殿群は天保6年(1835年)から嘉永3年(1850年)にかけて、熊本藩の寄進によって再建されたもの。
神殿や楼門など6棟は、国の重要文化財にも指定されているんだ。
その中でも、阿蘇神社の楼門は九州最大の規模を誇っており、茨城県の鹿島神宮、福岡県の筥崎宮とともに「日本三大楼門」の1つなの。
この楼門は高さ18mあり、神社では珍しい仏閣の様式で建てられた二層桜三門式。
ただ、平成28年に起きた熊本地震によって、その楼門は倒壊してしまったんだ。
【熊本地震によって莫大な被害を受けた阿蘇神社】
平成28年(2016年)に起こった熊本地震によって、阿蘇神社はたくさんの被害を受けたの。
日本三大楼門の1つである楼門や拝殿が倒壊。
さらに重要文化財以外の社殿についても莫大な被害だったんだ。
現在、拝殿と楼門に関しては、2023年12月の再建を目指して現在復旧作業が進められているよ。
【阿蘇神社の見どころを徹底解説】
熊本地震の影響により、境内の建物の多くが倒壊してしまった阿蘇神社。
今回は、阿蘇神社を訪れたら見ておきたいおすすめスポットをまとめてみよう。
<拝殿>
拝殿は熊本地震によって倒壊してしまったため、2016年7月に仮拝殿が建てられたんだ。
そして2021年には新しい拝殿が完成。
拝殿までは楼門の復旧工事が行われている素屋根(覆屋)を通り過ぎ、左に湧き水を見ながら砂利の道を静かに進むとあるよ。
一般祈願の受付も2021年8月より開始されているの。
この拝殿は「指定寄付金事業」という寄付者に税制の優遇がある特例措置の活用で再建されたもの。
使用された国産杉95%のうち、阿蘇中央高校の演習林を含む50%が阿蘇地域材なんだ。
大切に長年育てられてきた地元の檜を使用することで、郷土を思う心が後世まで引き継がれていくね。
<鳥居>
南北にある鳥居に関しても、熊本地震によって被害を受けたため2020年12月に再建。
こちらも、拝殿と同じく阿蘇中央高校の演習林を使っているんだ。
<神の水>
阿蘇神社入口に湧き出る手水は「神の水」と呼ばれているの。
不老長寿の水とされていて、持ち帰る人も多いんだよ。
勢いよく湧き水が出ているから、ぜひ参拝前にはこのお水で清めよう。
<横参道>
阿蘇神社は全国でも珍しい横参道になっているんだ。
参道は南北に走っていて、参道の南には阿蘇火口があるの。
また北には、阿蘇神社を創建した速瓶玉命を祀ってある国造神社が鎮座しているんだ。
これを「聖なるライン」と呼ぶ人もいるそう。
<水基めぐり>
門前町商店街では10数年前に庭先の道路沿いに水基(水飲み場)を14基作って参拝客が「水基めぐり」を楽しめるようにしているんだ。
商店や各家庭も全てこの湧き水を使っているそう。
水基には阿蘇の伝説の説明板が付けられていて、水基をまわりながら商店で食事や買い物を楽しむことができるよ。
<高砂の松(縁結びの松)>
高砂の松は縁結びにご利益があると言われているよ。
謡曲高砂でも有名な阿蘇大宮司友成卿が、1020年に播州尾上から名高い松の実を持ち帰ったんだ。
その松が、縁結びに霊験があるとされているの。
縁結びの願掛けは、松を中心に歩いて周るよ。
男性と女性で回転方向が違っていて、男性は左から2回、女性は右から2回松の周りをまわるとご利益があるとされているんだ。
この男性は「左」、女性は「右」からまわるというのは実は由来があるの。
日本で最初の夫婦神である「イザナギ」と「イザナミ」はオノゴロ島で柱を中心に回りあったことがあるんだ。
その時にイザナギは左まわり、イザナミは右まわりであったことと伝わっているよ。
高砂の松による願掛けによって恋人ができた人や、結婚できた人の体験談はいくつもあるそう。
ぜひ、恋人がほしい人や結婚したい人はチャレンジしてみよう!
<願掛け石>
願掛け石は、拝殿の右手にあって、古代から神石とされているよ。
御祭神阿蘇大明神がもろもろの願いを込めて額づかれたと言われていて、願掛け石として祀られているの。
願掛け石への願掛け作法があるの。
願掛け石を3回撫でてから、願い事をかけると叶うとされているよ。
【阿蘇神社の奥宮「阿蘇山上神社」とは?】
阿蘇神社には奥宮があってそれが「阿蘇山上神社」なんだ。
阿蘇山上神社は、阿蘇山中岳火口近く、阿蘇山公園道路入口・阿蘇山上広場にあるの。
<阿蘇火山を鎮める神社であった?>
阿蘇山上神社は、古くから阿蘇火山を鎮める神社として朝廷の崇拝を受けてきたんだ。
平安時代には、九州総鎮守府・大宰府により噴火を沈静させる儀式が行われていたそう。
<御祭神は?>
阿蘇山上神社の御祭神は阿蘇火口(神霊池)の神々を祀っているよ。
阿蘇山上神社は14~16世紀頃、草千里周辺まで37坊51庵もの寺院群が立ち並ぶ山岳仏教の一大霊場として繁栄。
しかし現在では西厳殿寺奥の院があるのみで、往時の繁栄を偲ぶものは古坊中遺跡の石塔くらいとなっているんだ。
<本殿はなく拝殿のみ>
阿蘇山上神社には本殿はなく、火口の方向へ向かって遙拝するように拝殿のみが建てられているの。
現在の社殿は昭和33年の阿蘇山噴火によって被害を受けたため、同年に再建されたコンクリート製の頑丈なもの。
内務省神社局技官で明治神宮の造営、祐徳稲荷神社本殿にも携わった角南隆氏が設計したものなんだ。
この拝殿は中岳火口へと延びる遊歩道の起点にもなっているよ。
<阿蘇山の火口一帯は阿蘇神社の神域>
阿蘇山中岳の火口一帯は阿蘇神社の神域とされているよ。
これは、富士山8合目以上が、富士山本宮浅間大社の境内であるのと同じだね。
もともと中岳火口の湯溜まりは「神霊池」と呼ばれていて、祭神・健磐龍命の神宮とされてきたんだ。
古代から中世にかけて、阿蘇火山は神の宿る山とされていたよ。
火山活動が活発になるなど異変が生じると、天下の凶兆となって、飢饉や元寇などの国家的な危機が起こるため、それを鎮める必要があったの。
麓にある阿蘇神社の「下宮」に対して、阿蘇山上神社は「上宮(御嶽)」と呼ばれていたそう。
【阿蘇神社の住所とアクセス】
住所
熊本県阿蘇市一の宮町宮地3083−1
アクセス
・JR豊肥本線 宮地駅から徒歩15分
・九州産交バス 阿蘇駅前下車
など
公式サイトより引用