浄土宗の総本山・知恩院は三門・御影堂など国宝がいっぱい!見どころを徹底解説
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2022年9月19日京都市内から少し離れた大原にある三千院は天台宗のお寺だよ。
この三千院には、山里の澄んだ空気の中で心静かに美しい庭園を眺めることができるんだ。
今回は京都の隠里・大原にある三千院の魅力にせまってみよう。
目次
【三千院とは?】
三千院は京都・大原の里を望む高台にあり、代々皇子・皇族が住職を勤めてきた天台宗の門跡寺院。
大原はJR京都駅から車で北東へ30分、市街の喧騒が嘘かのように静かな山々に囲まれているんだ。
この大原の地は「声明」と呼ばれる仏教音楽の発祥の地でもあるの。
三千院の始まりは延歴年間(728年~806年)に最澄が比叡山延歴寺を造営する際に建てた草案とされていて、1200年の歴史を持つよ。
古くは、皇室の方や貴人が仏の道に入ったとされていて、修行者の隠棲の地として親しまれていたの。
御本尊は最澄作と伝わる「薬師瑠璃光如来」で、その秘仏が鎮座する宸殿は声明を今に伝える道場なんだ。
その他にも境内には国宝・阿弥陀三尊像をはじめとした文化財や、「聚碧園」などの名勝が存在していて、大原の人気観光スポットとして知られているよ。
【三千院のご利益】
三千院は「病気平癒」のご利益があると言われているよ。
御本尊の薬師如来は、病気を治して衣・食・住を満たすという「十二の大願」を立て、体の病・心の病・社会の病を全て治し、心身の健康を守ってくださる仏様なの。
【四季折々の花々が楽しめる三千院】
三千院では秋にはモミジ、毎年6月中旬にはアジサイを楽しむことができるんだ。
約50品種、1,000株ものアジサイが咲く「あじさい祭」が毎年6月中旬に開催されていて、ハートの形や星の形をしたちょっと変わったアジサイもあるそう。
ハートの形のアジサイをみつけると、幸せになれるというジンクスもあるんだ。
【雪の三千院は絶景!】
三千院は雪が降る季節でもその美しさは色褪せることはなく、むしろ神秘的な空気が増すと人気を集めているんだ。
一面が雪に包まれ、一層その静けさを感じることができるので、日本の「侘び寂び」を感じさせ、独特な世界観に引き込まれること間違いなしだよ。
【紅葉が美しい三千院にある2つの庭園】
三千院のある大原の里は、山間の盆地にあるため寒暖の差が大きく、紅葉の色鮮やかさは格別なの。
三千院も紅葉の名所として知られていて、美しい三千院の紅葉は、JR東海の「そうだ、京都、行こう」のCMに使われたこともあるよ。
ちなみに三千院には「聚碧園(しゅうへきえん)」と「有清園(ゆうせいえん)」の2つの庭園があるからそれぞれまとめてみよう。
<聚碧園>
聚碧園は江戸時代初期に千利休に茶の湯を学んだとされる茶人・金森宗和が手掛けたお庭。
透き通った綺麗な池と清流のせせらぎが美しいんだ。
縁側に座ってみる景色は、木々、苔、飛び石、池が見事に調和された見応えある庭園なの。
自然豊かなお庭は、紅葉期には他の時期とはまた一味違ったお庭の印象となるよ。
<有清園>
有清園は地面一面、緑のじゅうたんのように敷き詰められた苔庭と美しい池、すらりと立った杉やヒノキが景色を作り出す広大な池泉回遊式庭園だよ。
紅葉シーズン以外にも春にはシャクナゲ、夏には苔、冬には雪化粧を楽しめるんだ。
苔庭の中には石彫刻家・杉村孝氏の作った可愛いらしい童地蔵が顔をのぞかせているよ。
<弁財天>
往生極楽院を過ぎて、金色不動堂に向かう参道脇に、弁財天が祀られているよ。
弁財天は「京の七福神」のうちの一つとなっているんだ。
<金色不動堂>
金色不動堂は、護摩祈祷を行う祈願道場として、平成元年4月に建立。
金色不動堂の本尊は、智証大師作・秘仏金色不動明王だよ。
毎年4月に行われる不動大祭期間中には、秘仏の扉はご開扉されて、約1ヶ月間お姿を拝観することができるそう。
<観音堂>
平成10年に建立された観音堂内には金色の観音像が祀られているよ。
御堂両側の小観音堂には三千院と縁を結ばれた方々の小観音像が安置されているの。
観音堂の横に広がる石庭・二十五菩薩慈眼の庭は、補陀洛浄土を模して二十五菩薩を配した庭園だよ。
<阿弥陀石仏>
金色不動堂の北、律川にかかる橋を渡ったところにあるのが阿弥陀石仏だよ。
鎌倉時代に作られた阿弥陀石仏は高さ2.25mの単弁の蓮華座上に結跏跌座する定印阿弥陀如来。
往時の浄土信仰を物語る貴重な遺物なんだ。
この場所は昔、炭を焼き始めた老翁が住んでいた「売炭翁旧跡」と伝えられることから、この阿弥陀石仏は親しみをこめて「売炭翁石仏」と呼ぶようになったと伝わっているよ。
<朱雀門>
往生極楽院の南側にある朱塗りの小さな門「朱雀門」は、極楽院を本堂としていた頃の正門にあたるよ。
その様式は藤原期の様式とも言われているけれど、江戸時代に再建されたもの。
現在開扉は行われていないんだ。
【三千院の見どころを徹底解説!】
三千院と言えば2つの庭園が有名なんだけど、見どころはそれだけではないんだ。
ここでは、三千院の見どころを解説してみよう。
<御殿門>
三千院の玄関口である御殿門は、高い石垣に囲まれていて、門跡寺院にふさわしい風格となっているよ。
その石組みは城廓の石積み技術などで名高い近江坂本の穴太衆が積んだもの。
自然石を使った石組みは頑強で美しく、時を経ても崩れないといわれているよ。
<客殿>
西側の勅使玄関から続く書院で、大正元年に修補。
明治39年、客殿各室には、当時の京都画壇を代表する画家たちの襖絵が奉納されたの。
当時若い世代であった竹内栖鳳、菊池芳文、重鎮の望月玉泉、今尾景年、鈴木松年など新旧画家たちの競演となっていたんだ。
ちなみに奉納された襖絵は、現在は宝物館である円融蔵に所蔵されているよ。
<宸殿>
宸殿は大正時代に建てられた「御懺法講」という天台宗の大事な法要を行う場所だよ。
御懺法講は900年の歴史があり、毎年5月30日に行われているの。
悪行の懺悔と心の中にある悪い部分を無くすために行われる法要なんだ。
この御懺法講では、仏教音楽や神楽と組み合わせて行われるので、音楽を聴いているような感じなの。
ちなみに、一般の方でも御懺法講に参加できるそう。
<往生極楽院>
有清園・瑠璃光庭の中にある往生極楽院は、平安時代に建てられたもの。
恵心僧都(天台浄土教の大成者)と姉・安養尼が父母の供養のために造ったとされているんだ。
重要文化財に指定されている往生極楽院の建物の中には、国宝の本尊「木造阿弥陀如来及両脇侍坐像」が安置されているの。
本尊はお堂に対して大きいため、天井を舟底型に高くして納めているんだよ。
また天井には、極楽浄土などの様子が描かれているんだけど、肉眼で確認するのは難しいんだ。
<わらべ地蔵>
往生極楽院南側の苔むした庭園「有清園」の中にひっそり佇んでいるのが「わらべ地蔵」だよ。
わらべ地蔵は、石彫刻家・杉村孝氏作なんだ。
庭と一体となって苔むす、優しいほほえみを浮かべるお地蔵様を見ていると、心穏やかな安らぎの時間を得られるよ。
<紫陽花園>
紫陽花園には1000株以上のアジサイが育っているよ。
杉の木を背景に咲くアジサイは見事!
秋の紅葉や春の桜に比べると、三千院のアジサイは知名度が低いため、穴場スポットとも言われているの。
<参道>
石垣と茶店の間を約50m続く参道には、カエデの木々があるよ。
紅葉シーズンになると、この参道は色づいたカエデが色鮮やかな姿で参拝客を出迎えてくれるんだ。
【三千院の住所とアクセス】
住所
京都府京都市左京区大原来迎院町540
アクセス
京都バス:直通(乗り換えなし)
または
地下鉄+京都バス:国際会館駅で乗り換え
など。
詳細は下記の公式サイトをご参照ください。