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2022年2月21日
岡山県にある最上稲荷は、日本三大稲荷と数えられるほど歴史と格式のある神社なんだ。
今回は27.5mもの巨大な鳥居を持つ最上稲荷についてご紹介するね。
目次
【最上稲荷は神社ではなくお寺?!】
岡山県岡山市にある最上稲荷は日本三大稲荷の1つともされているんだけど、実はその正式名称は「最上稲荷山妙教寺」
神仏習合形態が許された霊地として、岡山県内屈指の参拝客が訪れるお寺なの。
その証拠に最上稲荷にはお寺でありながら立派な鳥居も配されているよ。
日本古来の神仏習合の姿を今に残した、最上稲荷は歴史的にもとても貴重なんだ。
境内には岡山市重要文化財に指定された旧本殿、登録有形文化財の仁王門などの建物が点在。
有名ゲストを招いて約10万袋の豆をまく「節分豆まき式」など年中行事も盛んに行われているよ。
【最上稲荷の歴史】
最上稲荷は1200年あまりの歴史を持つ日蓮宗のお寺だよ。
天平勝宝4年(752年)に報恩大師に孝謙天皇の病気平癒の勅命が下ったんだ。
そこで報恩大師は最上稲荷の裏手にある龍王山中腹の「八畳岩」で祈願したそう。
すると、八畳岩に白狐に乗った最上位経王大菩薩が現れ、病気は平癒したと言われているの。
その後、延歴4年(785年)に、桓武天皇が病気にかかった際にも報恩大師の祈願により平癒。
これを喜んだ天皇の命によって、現在の地に「龍王山神宮寺」というお寺が建立されたんだ。
それ以後、龍王山神宮寺として繁栄を極めたものの、備中高松城攻めの際に、戦火によって堂宇は消失。
本尊である最上位経王大菩薩の像のみが、八畳岩の下に移され難を逃れたんだ。
このお像をもとに、慶長6年(1601年)に新たな領主であった花房公が、日円聖人を招き、霊跡を復興させたの。
その際に、寺名も現在の「最上稲荷山妙教寺」と改められたんだよ。
【最上稲荷の御本尊は?】
最上稲荷山妙教寺の御本尊は「最上位経王大菩薩」だよ。
最上位経王大菩薩は五穀豊穣、商売繁盛、開運招福、厄除けなど多くの福徳を備えているの。
また脇神として水の神様である「八大龍王尊」と、開運を招く「三面大黒尊天」が最上尊とともに本殿に祀られていて、「最上三神」と呼ばれているんだ。
【最上稲荷は縁切り・縁結び両方の神様がいるって本当?】
最上稲荷は全国的にも珍しく、縁切り・縁結び両方の神様が祀られているの。
そのため最上稲荷の縁の願掛けは、悪縁を絶つ「縁きり」と良縁を結ぶ「縁むすび」を合わせて行うのが特徴なの。
最上位離別天王に悪縁を断つ縁切りを祈願した後に、最上位縁引天王に良縁祈願をするという流れでお参りするよ。
どちらの神様も江戸時代から信仰を集めてきた「七十七末社」の1つで、力を合わせることでご利益を深めることができると考えらえているんだ。
両縁参りでは良縁はもちろん、美麗・人気・愛嬌など女性に嬉しいご利益もいただけるとあって、カップルや女性同士の参拝客が多いの。
ぜひ友人同士で、新しい良縁に出会えるようにお参りしたいね。
また最上稲荷では、毎月7日にはお坊さんと一緒に「両縁参り」を体験することができるよ。
奉納料は1人900円以上で、縁切札奉納料 、縁結絵馬奉納料 、茶菓接待、縁御守の特別授与が料金に含まれているの。
次に縁切り祈願の方法と、縁結びの祈願の方法をまとめてみるね。
<縁切り祈願の方法>
1、奉納品授与所で縁切札を頂く
縁切り札を授与所で求め、今ある悪縁を絶ち切れるように願い事を書き入れよう。
2、最正位離別天王にお参りする
自分にとって望ましくない縁を絶つようにお願いしよう。
3、縁切撫で石にお参りする
縁切札を両手に持って正面に立ち、悪縁退散を念じながら石の周りを時計まわりに一周するよ。
その後、縁切札を2つに割り、右手で石に願いを撫でつけよう。
4、縁切札を奉納所へ納める
縁切札を奉納所へ納めよう。
祈祷した上で、お焚き上げしてくれるそう。
5、最正位縁引天王にお参り
最正位縁引天王に参りして、悪しき縁を絶って、良い縁を引き寄せよう。
6、白潜り鳥居を潜って帰る
縁切札奉納所の左手にある白い鳥居を潜って帰ろう。
<縁結び祈願の方法>
1、奉納品授与所で縁結絵馬を頂く
縁結絵馬を授与所で求め、良縁が結ばれるように願い事を絵馬に書き入れよう。
2、最正位離別天王にお参りする
今の悪縁を絶つように、最正位離別天王にお参りしよう
3、最正位縁引天王にお参りする
良縁、縁結、恋愛成就が叶うように、最正位縁引天王にお参りしよう。
4、良縁撫で石にお参りする
縁結絵馬を両手で持って正面に立ち、良縁成就を念じながら石の周りを反時計回りで一周しよう。
その後、左手で石に願いを撫でつけるの。
5、縁結絵馬を絵馬奉納所へお納めする
縁結絵馬を絵馬奉納所へ奉納しよう。
6、赤潜り鳥居を潜って帰る
縁結絵馬奉納所の右手にある赤い鳥居を潜って帰ろう。
【最上稲荷のシンボル!高さ27.5mの大鳥居】
最上稲荷と言えば、高さ27.5m、柱の太さ4.6m、総重量2800トンの巨大な鳥居が有名だよ。
大鳥居は昭和47年(1972年)に造られたもので、平成26年(2014年)には大改修が行われたんだ。
この大鳥居は最上稲荷の本殿近くにあるのではなくて、豊臣秀吉や黒田官兵衛による備中高松城の水攻めで有名な高松城址公園近くにあるの。
最上稲荷を参拝した際には、ぜひこの大鳥居も訪れておきたいね。
<旧本殿>
旧本殿は明治維新前の神仏習合の時代にあったもので、境内の中で最も古い木造建築(寛保元年1741年頃)
中世の神社建築の様式を伝承した貴重な文化遺産と評価されていて、岡山市重要文化財に指定されているよ。
そのため、現在の本殿が建立される際も、解体せずに曳家工法で現在地に移されたんだ。
この旧本殿は社殿と仏殿の特徴がうまく融合していて、細部に施された彫刻が実に見事なの。
<七十七末社>
七十七末社は、御本尊である最上位経王大菩薩に仕える七十七の諸天王を表しているよ。
江戸時代後期には、現在の信仰形態が成立していたと言われ、それぞれが厄除けや縁結びなど異なる役割を担っていて願いを叶える神様なんだ。
荒熊天王や朝日天王など20件が登録有形文化財に指定されているよ。
<縁の末社>
縁の末社は、縁引天王と離別天王をお祀りするエリア。
男女の縁はもちろん、仕事や学業など様々な復縁を結ぶ「良縁成就」と、人間関係に限らず病気や悪癖などの悪縁を絶つ「縁切り」を祈願するよ。
<妙見堂>
旧本殿から右手前方向に進むと、豊臣秀吉が陣取り軍議を開いたとされる妙見堂があるよ。
妙味堂には、備中高松城の守護神として祀られていた北辰妙見大菩薩の尊像をお祀りしているの。
<秀吉本陣跡(一の丸)>
妙見堂から歩いてすぐの場所にあるのが秀吉本陣跡。
秀吉本陣(一の丸)は、備中高松城など備中境目七城を攻めるために、豊臣秀吉が最初に陣を敷いた場所と言われているの。
この地に建つ日蓮聖人像は、高さ7.6mの鉄筋コンクリート造りで、彫刻家・宮本隆氏の作品。
<八畳岩>
旧本殿から正面側に進むと、八畳岩があるよ。
八畳岩は報恩大師修行の地で、御本尊である最上位経王大菩薩が降臨された場所でもあるの。
そのため、最上稲荷の聖域となっているよ。
岩上部の大きさが畳八畳分もあることから、この名前が付いたそう。
八畳岩からの見晴らしは最高で、備中高松城跡も見渡せる絶景ポイントなんだ。
<巌開明王>
八畳岩の近くには清水の湧く巌開明王が祀られているよ。
巌開明王という名称は、報恩太子が修行の際に座った岩の1つが割れ、清水が湧き出したという伝承に由来するの。
岩に囲まれた泉で、持ち帰りは自由となっているものの、飲用水ではないので注意しよう。
<題目岩>
題目岩は高さ8mの大きな岩。
お題目が刻まれていることか、このように呼ばれるようになったの。
右の岩には、法華経の守護神・鬼子母神の姿が刻まれているよ。
<奥の院>
八畳岩から15分ほど上った先にあるのが、奥の院。
奥の院は「一乗寺」というお寺で、日蓮宗の南無妙法蓮華経の文字と、龍王山に縁がある狐が同じ空間に存在する独特の世界観があるよ。
<大イチョウ>
最上稲荷の境内には樹齢約400年の大イチョウがあるよ。
御神木とされていて、高さは約30m、幹の周囲は最大4.8mもあるんだ。
昭和63年(1988年)に岡山市の保存樹に指定されたよ。
【住所とアクセス】
住所
岡山県岡山市北区高松稲荷712
アクセス
車の場合
岡山自動車道・岡山総社ICから約5km、車で約10分。
電車の場合
JR岡山駅から運動公園口(西口)より約15km、または、JR桃太郎線(吉備線)で備中高松駅下車、約2km
飛行機の場合
岡山空港より約8km