聖徳太子の母・穴穂部間人皇后ゆかりの尼寺「中宮寺」とは?
2021年9月7日日本三大大社の1つ・春日大社のおすすめスポットを徹底解説
2021年9月9日日本三大大社の1つでもある「春日大社」は、全国の春日神社の総本社なんだ。
その歴史は古く、飛鳥から平城京へと都が移された奈良時代から始まっているよ。
ここでは、世界遺産にも登録されている名社・春日大社についてまとめてみよう。
目次
【約1300年の歴史を持つ世界遺産・春日大社】
奈良にある春日大社は、約1300年の長い歴史を誇る神社だよ。
全国に3,000社ある春日神社の総本社である春日大社の歴史は、今から1300年前、飛鳥から平城京へと都が移された奈良時代に始まるよ。
神山として知られる春日山のふもとに、奈良時代の神護景雲2年(768年)、称徳天皇の勅命によって武甕槌命(タケミカヅチノミコト)様、経津主命(フツヌシノミコト)様、天児屋根命(アメノコヤネノミコト)様、比売神(ヒメガ)様の御本殿が造営されたんだ。
創建以来、聖域とされ守られてきた原始林の中に、鮮やかな朱塗りされた社殿が鎮座しているの。
1998年には、約30万坪の春日大社や春日山原始林を含む、「古都奈良の文化財」がユネスコの世界文化遺産に登録されたよ。
現在、国家・国見の平和と繁栄を祈る祭が年間2,200回以上行われていて、その中でも3月13日に行われる「春日祭」は1200年以上続いており、現在も宮中より天皇の御代理である勅使が参向されるんだ。
【神山・春日山(御蓋山)の「春日原生林」と「神鹿」とは?】
神山である春日山(御蓋山)は、春日大神様の神域を守るため、平安時代に狩猟伐木禁止の太政官符が朝廷より出され、現在まで原生林として保たれているの。
県庁所在地に原生林が残るのは、この春日の神域だけであり、神様の下で原生林の自然と「神鹿」など動物と人間が共存する世界なんだ。
春日山原始林と奈良の鹿はどちらも国の天然記念物として指定されているよ。
春日大社は、奈良時代に常陸国(茨城県)鹿島から武甕槌命(タケミカヅチノミコト)様を祭神としてお迎えしたのが始まりなんだ。
常陸国から春日山までお越しになる際、武甕槌命様は神鹿である白鹿にお乗りになってきたと言い伝えられているの。
このことから、春日神鹿は神様のお供であり、神の使いとして大切に扱われているんだ。
現在奈良には、奈良公園を中心としたエリアに約1,380頭の鹿が生活しているよ。
これほど多くの鹿が生息している地域は日本にはなく、日本はもちろん世界中の人が、奈良の鹿に魅力を感じているんだ。
【20年ごとに御本殿・社殿を造り変える】
春日大社では、20年ごとに御本殿や社殿を造り替える「式年造替」が行われているの。
これによって、境内には常に若々しく力強い神様の力が、満ちているんだ。
式年造替は、これまでに60回を超えており、60回を超えて式年造替が行われているのは日本全国で「伊勢神宮」と「春日大社」だけなんだよ。
式年造替では、国宝の御本殿4棟以外の62社の摂社・末社もすべて美しくするの。
【春日大社の境内には3,000基もの燈籠がある!?】
春日大社の境内には、約2,000基の石燈籠と約1,000基の釣燈籠、合わせて約3,000基もの燈籠が立ち並んでいて、全国にある室町時代の燈籠の7割近くは春日大社にあるそう。
皇室の尊崇だけではなく、一般庶民からの信仰も扱った春日大社には、800年前の平安時代から数多くの燈籠が奉納されたの。
社寺の参道に燈籠を並べる風習は、春日大社から始まったと言われているんだ。
境内には全国で2番目に古いと言われる石燈籠伝関白藤原忠通奉納の「柚木燈籠」(1136年)や、藤原頼通の寄進と伝わる「瑠璃燈籠」(1038年)など歴史的価値のある燈籠もたくさんあるんだ。
江戸幕府5代将軍・徳川綱吉、藤堂高虎、直江兼次、宇喜多秀家など有名武将から奉納された燈籠もあるので、探してみると面白いね。
燈籠には毎晩火が入り、そのゆらめく明かりで幽玄な世界が広がる聖域だったの。
「昔、春日大社は奈良で一番明るいところであった」とも言われているんだよ。
2月の節分、8月の中元の時期には、神事「万燈籠」が年2回だけ行われるの。
この時は、3,000基の燈籠すべてに火が灯されて、幻想的な世界を堪能できるよ。
ぜひこの時期に行ってみたいね。
【縁結びの神様として知られている春日大社の末社・夫婦大國社】
春日大社・末社の夫婦大國社は、その名の通り「夫婦円満」や「家内安全」「縁結び」にご利益がある神社で、恋愛のパワースポットとして人気があるよ。
この夫婦大國社は若宮十五社の1つでもあるの。
全国で唯一、夫婦の大國様をお祀りしているから、縁結びの神様として参拝する人がとても多いんだ。
境内にはピンクと白のハート型の絵馬がたくさん奉納されているの。
ハート型の絵馬は、願いごとはもちろん、カップルが2人の名前を並べて書くと結婚できるという噂もあるそう。
また、大國主様の妻である須勢理姫命の持ち物とされる「しゃもじ」に願いを書くと、願いを叶えてくれると言われていて、境内にはしゃもじがたくさん奉納されているよ。
ちなみに、大國様は台所の守護神と言われているよ。
社殿内の壁には、たくさんの著名人が奉納したしゃもじが飾られているんだ。
その他、ハートと鹿のイラストがキュートな「水占い」も人気だよ。
心を込めて1枚選び、水に沈めて数分待つと、徐々に文字が浮かび上がってくるんだ。
【春日大社には鹿モチーフの守りやおみくじがたくさんある!】
春日大社には「神鹿」にちなんだおみくじやお守りも数多くあるの。
「鹿みくじ」は、木彫りの鹿がおみくじを口にくわえていて、御本殿で購入することができるよ。
また2015~2016年の式年造替を記念して、木彫りの鹿みくじの他に、陶器でできた白鹿みくじも登場したんだ。
お守りにも鹿がモチーフとなっているものが多くて、神に包まれた「叶守」というものがあるよ。
この叶守は、中に入っている祈願紙に自分で願い事を書いて、お守り袋に入れて身に着けるそう。
そうすると、願いが叶うんだって!
【藤の名所としても知られる春日大社】
春日大社は、藤の名所としても有名なの。
春日大社の社紋は「下り藤」で、藤の花は境内のいたるところに古くから自生していて、藤原氏ゆかりの藤ということもあって次第に定紋化したそう。
御本社の「砂ずりの藤」は名木として知られているよ。
さらに一之鳥居から春日燈籠が並ぶ参道を行ったところにある、春日大社神苑萬葉植物園にも藤はあるんだ。
この萬葉植物園は、日本で最も古い萬葉植物園として昭和7年に開園。
園内には、萬葉集に登場する草花約300種類が植えられていて、ゆかりの萬葉集が添えられているよ。
山野に命を芽生えさす草木が多く、現在はなるべく人の手は加えず、自然のままに生かし、訪れる人に安らぎを与える場として親しまれているの。
約3ha(9,000坪)の園内には、萬葉園・五穀の里・椿園・藤の園で構成されているよ。
萬葉植物園の藤の園は、20品種約200本を植栽。
一般的にみられる「藤棚」ではなく、「立ち木造」という形式にこだわっていて、藤棚のように見上げずに目線で花が鑑賞できるようになっているの。
早咲きの頃には、園内中に香りを広げる「麝香藤(じゃこうふじ)」や、濃いピンク色が特徴の「昭和紅藤」など、あまり見ることができない珍しい藤が咲くよ。