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豪華絢爛な金色殿は圧巻!上野公園内にある上野東照宮を徹底解説!

上野東照宮 from google

東京・上野にある上野恩賜公園のほぼ中央に位置しているのが上野東照宮だよ。

この上野東照宮には徳川家康公・徳川吉宗公・徳川慶喜公が祀られていて、徳川幕府ファンに人気の神社なんだ。

今回は上野東照宮の魅力に迫ってみよう。

 

 

【上野東照宮とは?】

 

上野公園内にある上野東照宮は、徳川家康公を祀る東照宮の1つ。
強運、出世や勝利、健康長寿にご利益があると言われていて、国内のみならず海外の観光客からも人気のある神社なんだ。
境内には、金色殿と呼ばれる煌びやかな社殿、唐門、透塀、銅灯籠、大石鳥居など、国の重要文化財がたくさんあるよ。

 

上野東照宮は多くの建物が焼失した上野戦争でも火の手が及ばず、関東大震災でも倒壊しなかったんだ。

また第二次世界大戦中には、社殿のすぐ裏に爆弾が投下されたものの、不発弾だったため難を免れたの。
度重なる倒壊・焼失の危機を潜り抜けてきた、上野東照宮は「強運に恵まれた神社」で、パワースポットとしても人気を集めているよ。

 

神主レモン
神主レモン
なんと!!強運ですこと!!

 

【日光までお参りに行くことができない人々のために豪華な金色殿を建立】

 

上野東照宮が創建されたのは1627年のこと。
1625年に徳川家康公の遺言に従い、天海僧正が東叡山寛永寺を創建し、その境内に東照社を創ったのが始まりとされているの。
金色殿などの豪華な建造物は、戦争や地震においても崩壊を免れ、江戸初期の建築として国の重要文化財に指定されているよ。

 

現存する金色殿や透塀、唐門は、慶安4年(1651年)に徳川3代将軍・徳川家光公が造営替えしたものなんだ。
家光公は、遠く日光まで参拝に行くことができない江戸の人々のために、日光東照宮に準じた豪華な金色殿を建立したそう。
この造営替えに際しては、約250基の灯籠が全国各地の大名から競うように奉納されたと言われているよ。

 

上野東照宮の本殿正面。 from wikipedia

 

 

【豪華絢爛な彫刻が魅力の上野東照宮】

 

上野東照宮には江戸時代の建造物である金色殿、唐門、透塀などが現存する。
そのどれもが豪華絢爛な造りをしているんだ。

 

金色殿、唐門、透塀には彫刻が施されているんだけど、全ての彫刻は金箔で覆った上から岩絵の具で彩色を施す「生彩色」と呼ばれる手法で行われているんだ。

また文様は膠と胡粉を混ぜて盛り上げた部分に、彩色を施す「置上彩色」という手法なの。
どちらも高い技術力と、丁寧な作業がみてとれる伝統的&豪華な彩色方法となっているよ。

 

巫女レモン
巫女レモン
技術力も一流です♪

 

 

【上野東照宮と日光東照宮は違う?】

 

東照宮と聞くと、栃木県日光市にある「日光東照宮」を思い浮かべる人が多いかもしれないね。
東照宮というのはそもそも、徳川家康公を祀る神社のことなの。
日光東照宮が有名なので、東照宮=日光東照宮と考えてしまいがちなんだけどそれは間違い!

 

東照宮は全国に約130社も現存していて、過去には500社以上の東照宮が全国に建立していたそう。
最初に創建された東照宮は静岡県にある「久能山東照宮」なんだよ。
その次に建てられたのが、日光東照宮なの。

 

ちなみに日本三大東照宮と言われているのが

・最初に創建された静岡県の「久能山東照宮」
・二番目に創建された栃木県の「日光東照宮」
・徳川家康生誕の地・岡崎城の鬼門封じとして創建された「滝山東照宮」

の3社なんだ。
残念ながら今回ご紹介する上野東照宮は、日本三大東照宮には入っていないんだよ。

 

また上野東照宮と日光東照宮ではお祀りしている人物が違うんだ。

上野東照宮では

・徳川家康公
・徳川吉宗公
・徳川慶喜公

 

日光東照宮では

・徳川家康公
・豊臣秀吉公
・源頼朝公

をお祀りしているよ。

 

神主レモン
神主レモン
同じ東照宮でもいろいろ違いがあるんですね!

 

【上野東照宮の見どころを徹底解説!】

 

上野東照宮の境内には、江戸時代から現存する国指定の重要文化財も多数あるので、たくさんの見どころがあるよ。
今回は上野東照宮の見どころをまとめてご紹介しよう。

 

大石鳥居 from wikipedia

 

<大石鳥居>

上野東照宮の大石鳥居は寛永10年(1633年)に酒井忠世が奉納したもので、国指定重要文化財。
石材には備前の御影石が使われているよ。
この大石鳥居は関東大震災時にも少しも傾かなかったそうで、工事が頑丈だったと当時驚かれたそう。

 

銅燈籠 from wikipedia

 

 

<48基の銅灯籠>

唐門の手前両側にある48基の銅灯籠は国指定の重要文化財で、徳川御三家と諸大名から寄進・奉納されたもの。
唐門両側の6基は、内側より紀伊・水戸・尾張の徳川御三家より2基ずつ寄進されたものなんだ。

 

銅灯籠の中でも台座が円形なものは、寛永5年(1628年)に藤堂高虎から奉納されたもの。
その他は、慶安4年(1651年)の金色殿が造営された際に奉納されたものなんだ。

 

唐門と透塀(拝殿側から見る) from wikipedia

 

<唐門>

慶安4年(1651年)に造営された唐門は、国指定の重要文化財。
正式名称は「唐破風造り四脚門」というよ。
この「唐破風」というのは、日本特有の屋根の建築技法のこと。

 

唐門の扉の両側には左甚五郎作の「昇り龍」と「降り龍」の彫刻が施されていて、毎夜不忍池の水を飲みにいくという伝説があるそう。
「偉大な人ほど頭を垂れる」ということから、頭が下を向いている方が「昇り龍」と呼ばれているんだ。
また上部にある錦鶏鳥や銀鶏鳥の透彫は精巧で実に美しく、当時の技術を集大成したものとして高い評価を得ているの。

 

唐門(拝殿側から見る) from wikipedia

 

さらに角の獅子の隣にはぼたん、中央の獅子の裏にもぼたんが掘られているよ。
獅子には体に寄生する虫が唯一の弱みで、その薬になるのがぼたんの花の夜露という伝説があるんだ。
そのため、百獣の王と百花の王の「獅子とぼたん」はよく見られる構図なんだって。

 

透塀の彫刻 from wikipedia

 

<透塀>

透塀は経営4年(1651年)に造営された、国指定重要文化財。
菱格子の向こう側が透けて見えることから「透塀」という呼び名になったそう。

 

透塀は金色殿の東西南北を囲んでおり、上段には野山の動植物、下段には海川の動物の彫刻が内外両面に250枚以上施されているよ。
社殿には格の高い動植物が彫刻されていたのに対して、透塀に施されている動植物は、江戸の昔から今も親しまれている動物たちがモチーフになっているんだ。
昆虫や貝の彫刻などちょっと珍しいものもたくさんあるから、ぜひチェックしてみよう!

 

手前より本殿、幣殿、拝殿(南から) from wikipedia

 

<金色殿(社殿)>

社殿である金色殿は慶安4年(1651年)に造営された国指定の重要文化財。
元寛永4年(1627年)に創建された金色殿を、徳川家光公の命によって日光に準じた金色殿に建て替えられたものなんだ。
社殿内は非公開となっており、徳川家康公・徳川吉宗公・徳川慶喜公がお祀りされているよ。

 

参道側から拝殿・幣殿(石の間)、本殿の3つの部屋から構成される権現造で、豪華な彫刻が施されているのが特徴。
金色殿前面には鷹、周囲にはぼたん、側面には鳳凰と格の高い動植物の彫刻が見られるよ。

また金色殿の角にはそれぞれ阿吽の形の獅子が掘られているんだ。
拝殿壁は金の戸に漆の格子、幣殿・本殿は金箔の壁となっていて、まばゆいばかりに輝きを放っているよ。

 

巫女レモン
巫女レモン
キラキラです!!

 

<唐獅子の壁画>

一般公開はされていないものの、上野東照宮の代表的なお宝として有名なのが「唐獅子の壁画」だよ。
社殿内につくられた唐獅子の壁画は、織田信長や豊臣秀吉らから寵愛を受けた狩野派の絵師・狩野探幽によって描かれた壁画なの。
日本美術史の観点から見ても貴重な文化財となっているよ。

 

<不忍口鳥居>

不忍口鳥居は明治6年(1873年)に江戸城内紅葉山東照宮よりも移築されたもの。
石財は大石鳥居と同じく御影石だよ。

 

<石燈籠>

上野東照宮には石燈籠が200基以上あり、そのほとんどが現存する金色殿の建築の時(慶安4年・1651年)に諸大名から奉納されたもの。
大石鳥居の脇にある大きな石燈籠は寛永8年(1631年)に佐久間勝之より奉納されたもので、高さは6.8mもあるんだ。
上野東照宮の石灯籠は、名古屋・熱田神宮、京都南禅寺の大石灯籠と合わせて「日本三大石燈籠」の1つにも数えられているよ。

 

<栄誉権現社>

栄誉権現社は「御狸様」ともよばれ、金色殿脇にお祀りしているよ。
江戸時代に大奥など安置される各所に災いをもたらしたとされ、大正年間に上野東照宮に寄贈されたんだ。

それからは災いを起こすことはなくなり、「強運を授ける神様」になったと伝わっているの。
強運開祖、受験・就職・必勝の神様として信仰されていて、毎年たくさんの受験生が合格祈願のお参りに訪れるよ。

 

上野東照宮 from google

 

<神楽殿>

神楽殿は明治7年(1874年)に深川木場組合が奉納したもの。
屋根の勾配の美しさは、東京都下随一と言われているの。
この神楽殿では、御神楽や琵琶など伝統芸能の奉納が行われているよ。

 

上野東照宮 from google

 

<大クスノキ>

御神木である大クスノキは神社創建前からこの地を見守っており、樹齢600年以上と言われているよ。
幹の太さは8m以上あり、上野公園一を誇るの。
パワースポットとして人気があるよ。

 

<御イチョウ>

上野東照宮にはたくさんのイチョウが植えられているよ。
イチョウは防火性があるため、境内に数多く植えられているそう。

 

御イチョウは御神木である大クスノキと並ぶほどの大きさだったんだけど、幹が割れてしまったため伐採されてしまったの。
伐採された大イチョウは大切に加工し、静心所の屋根にも使用されているよ。

 

<虎の石彫>

透塀前にある虎の親子の石彫。
徳川家康公の生まれ年が寅年であったため造られたのではと言われているものの、詳細は不明。
母虎と母乳を飲む乳虎が彫られており、周りには松や竹も施されているよ。

 

<狛犬>

上野東照宮の狛犬は、三大石工の1人とされた「井亀泉」酒井八右衛門の作。
筋骨隆々の力強さが特徴なんだ。
左側の狛犬が閉口した吽形、右側が開口した阿形で、左右で阿吽の形となっているよ。

 

神主レモン
神主レモン
他とは一味違いのある狛犬であります〜!

<大鈴>

明治7年(1874年)に石工酒井八右衛門が寄進したもの。

 

<静心所>

静心所は社殿に入る前に気持ちを整えるための場所として造られたよ。
目の前には樹齢600年の御神木「大クスノキ」が鎮座していて、空気を一新してくれるの。

 

日本の伝統的建築や庭園文化の再構築に注力している建築家・中村拓志&NAP建築設計事務所が建築した静心所、美しくシャープな形状が特徴的。
現代風のスタイリッシュでシンプルな様相でありながら、屋根の部分には2020年に倒木・伐採した大イチョウの木材を使用。
イチョウの葉が重なり合うようなイメージでつくられたアーチ状の屋根が魅力的だよ。

 

上野東照宮 from google

 

 

【様々なぼたんを楽しめる「ぼたん苑」とは?】

 

上野東照宮の敷地内にはぼたん苑があるよ。
このぼたん苑は1980年に日中友好を記念して作られたもの。
回遊式の日本庭園には春は110種500株、冬は40守160株のたくさんのぼたんが咲き乱れるんだ。

 

ぼたん苑からは旧寛永寺五重塔や上野東照宮の石灯籠を眺めることができるよ。
またぼたんの見頃に合わせて1月1日~2月中旬には「冬ぼたん」、4月中旬~5月中旬の「春のぼたん祭」などを開催。
ぼたんの他にも春は桜、秋は紅葉、9月下旬~10月下旬の「ダリア綾なす秋の園」も楽しめるの。

 

巫女レモン
巫女レモン
牡丹、良いですね〜♪

 

【上野東照宮はお守りの種類が豊富!】

 

令和4年(2022年)にリニューアルした御守御札授与には、多種多様なお守りがあるよ。
上野公園にちなんでパンダ御守りや、徳川家の家紋・葵の紋をあしらった印籠型のお守りもあるの。

また家康公の月命日である17日にだけ購入できる昇龍守や、ぼたん祭の時期限定で販売される「ぼたん守」、ダリア祭の時期限定の御守りなど期間限定のものもあるよ。

 

神主レモン
神主レモン
強運にあやかりたい人は必見の上野東照宮ですね〜!!

 

 

【上野東照宮の住所とアクセス】

 

住所

東京都台東区上野公園9−88

 

アクセス

•JR 上野駅公園口から徒歩 10 分

•京成上野駅から徒歩 12 分

•東京メトロ銀座線・日比谷線上野駅から徒歩 10 分

公式サイトより引用