日本三大不動の「目黒不動尊」は関東最古の不動霊場!その魅力に迫る!
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2023年3月28日
熊本市にある木原不動尊は日本三大不動の1つで約6600平方メートルの広大な広さを誇っているよ。
今回は、木原不動尊の魅力に迫ってみよう。
目次
【木原不動尊とは?】
熊本県熊本市にある木原不動尊は、正式名称を「雁回山 長寿寺」と言い、天台宗に属する比叡山延歴寺の末寺だよ。
熊本市南区富合町木原にあるので「木原不動尊」の呼び名で親しまれているんだ。
千葉県成田市の成田山新勝寺(成田不動尊)と、東京都目黒区の瀧泉寺(目黒不動尊)と並ぶ日本三大不動尊の1つで、九州三十六不動霊場の第18番札所でもあるの。
木原不動尊は檀家を持たない純粋な祈願寺であり、神社にお参りするのと同じように日々の息災を願うんだ。
また、安産祈願や交通安全祈願の御利益もあることから、多くの方が参拝に訪れるよ。
【木原不動尊の歴史とは】
創建は延歴年間(782年~806年)のこと。
比叡山延暦寺の末寺として、天台宗の開祖伝教大師最澄によって改山されたんだ。
保元・平治の頃には、鎮西八郎為朝が木原山に城を構えた際に、この木原不動尊を信仰して、祈祷所と定めたという話も伝えられているよ。
しかし天正年間に小西行長公による寺領没収等に遭い、寺は荒廃してしまうの。
その後、加藤清正が肥後城主となった際に再興されたものの、再び荒廃。
明治維新の際には、廃寺になってしまうんだ。
しかし、地元住民からの復興の願いによって、明治25年(1892年)に再興の許可が得られるよ。
ただその後、復興はなかなか進まず、明治40年になって中興の祖・吉里弘禅師が住職となったのを機に、再建が主導されていくんだ。
大正15年(1926年)に本堂が完工したよ。
【木原不動尊の御本尊】
木原不動尊の御本尊は、天台宗の開祖・最澄が一刀三礼して刻んだと伝えられる不動明王立像。
不動明王は、怖い顔をして剣と索(縄)を持っていて、手に持った剣で様々な欲望に惑わされる人々の迷いを断ち切って、悩みの海から救い上げてくれると言われているの。
怒った形相は、全ての人を力ずくでも救うためだそう。
木原不動尊の御本尊・不動明王は、密教の最高仏に位置付けられる大日如来の成り代わった姿をしているの。
御本尊・不動明王は秘仏のため、普段は厨子の中に安置されているんだけど、毎月28日の縁日に御開帳するよ。
御開帳は午前5時~日暮れまでで、その日は御本尊を拝もうと、たくさんの参拝客が訪れるんだ。
ご利益は以下の通り。
・金運将来
・恋愛成就
・病気平癒
・立身出世
・商売繁盛
あらゆる願いを叶え大開運させる強力なご利益にあやかれるよ。
【木原不動尊の春季大祭「火渡り」】
木原不動尊に1年を通じて最も多くの人が訪れるのが、春の訪れを告げる春季大祭「火渡り」だよ。
春季大祭「火渡り」は毎年2月28日開催され、御本尊・不動明王の御開帳の他、採灯大護摩供や火渡り、湯立て、湯浴びなどの大荒行が行われるの。
「火渡り」では護摩木を読経とともに燃やし、おき火の上を修験者が素足で歩くんだ。
大荒行はその他にも、湯気が上がる中に座り込む「湯立て」や、その笹が振られて釜の中の熱湯を浴びる「湯浴び」などがあるよ。
修験者が火渡りをし終わった後の、おき火を参拝者が裸足で歩くと、その一年を無病息災で過ごせると言われているんだ。
また湯立ての湯を振って湯浴びした後の笹の葉を縁起物として持ち帰る人も多いよ。
【木原不動尊の見どころを徹底解説】
木原不動尊の境内は約6600平方メートルの広大な敷地があり、たくさんの見どころがあるんだ。
今回は木原不動尊を参拝する際にぜひとも訪れておきたいおすすめスポットをまとめてみよう。
<お不動さん(水引不動)>
木原不動尊の御本尊である「不動明王立像」は、かつて大干ばつに苦しんだ地域の住民を救ったことから「水引不動」とも呼ばれているよ。
大干ばつのために近隣の田が干上がり、里の人たちが困った際に、里人が不動様に祈りを捧げると、不思議なことに田の中に水が引き上げられたそう。
不動様の足には泥水の跡が付いていたという言い伝えも残っているの。
<放牛地蔵>
放牛地蔵は、肥後国の僧であった放牛が享保7年(1722年)から17年かけて作った石仏のこと。
放牛地蔵は100体以上あり、木原不動尊に安置されているのは64体目で、享保14年9月と掘られているんだ。
<宝篋印塔>
境内にある宝篋印塔は、肥後の三筆とも呼ばれる豪潮律師によって建立されたもの。
豪潮律師は民衆に信仰を広め、御霊供養や飢饉の救済を目的として大小約84,000の仏塔を建立したと言われているよ。
【雁回山周辺のおすすめスポットはある?】
木原不動尊がある雁回山周辺は雁回山自然公園になっていて、四季折々の美しい景観が楽しめる遊歩道が設置されているんだ。
雁回山の頂上までの距離は約1.3㎞で、約1時間の登山を楽しむことができるよ。
頂上の展望所からは阿蘇山や有明海、八代海などを一望することができるの。
山麓にある木原不動尊の他にも、雁回山周辺には見どころがあるよ。
今回は木原不動尊周辺の雁回山の見どころをまとめてみよう。
<六殿神社>
六殿神社は重要文化財の朱塗りの楼門が有名な神社。
この楼門は1907年(明治40年)に熊本県下の建造物として最初に重要文化財の指定を受けたんだ。
六殿神社は治承2年(1178年)に平清盛の子・平重盛が、自身の祈願所であった武蔵国の六孫王大権現を勧請したことにはじまるよ。
その他にも創建の説はあって、木原山に城を築いた源為朝が創建したという説や、平安時代末期に当地を治めていた木原氏の創建という説もあるそう。
<塚原古墳公園>
雁回山にある塚原古墳公園は、推定500基にものぼる古墳群がある史跡公園。
この古墳群は13万4000平方メートルにわたっており、国の史跡として保存されているよ。
【木原不動尊の住所とアクセス】
住所
熊本県熊本市南区富合町木原2040
アクセス
・熊本バス「木原不動前」下車 ※バスは1日約4本
・御船ICから車で約35分