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2023年3月7日
日本三大不動の1つである「目黒不動尊」は目黒の地名の由来ともなったと言われている関東最古の不動霊場なんだ。
今回は目黒不動尊の魅力に迫ってみよう。
目次
【日本三大不動の目黒不動尊とは?】
東京都目黒区にある目黒不動尊の正式名称は「泰叡山 瀧泉寺」で、天台宗のお寺だよ。
成田不動尊(成田山新勝寺)や木原不動尊(雁回山長寿寺)とともに「日本三大不動尊」の1つなの。
目黒不動尊の歴史はとても古く、創建は大同3年(西暦808年)のこと。
慈覚大師・円仁が自ら彫った不動明王を安置したことから始まり、1200年以上の歴史を持っているの。
目黒不動尊縁起によれば「滋覚大師が大同3年(808年)比叡山に向かう途中目黒で宿をとった。
その時、不動明王の夢を見たのでその像を彫り、安置した。それが寺の始まりである。」と書かれているんだ。
その後、円仁は天安2年(858年)に堂宇を造営。
自らの手で「聖不動明王心身安養呪願成就瀧泉長久」と記したの。
そこから寺号を「瀧泉寺」と称するようになったそう。
目黒不動尊は関東最古の不動霊場であり、毎月28日の不動縁日には露店が並び、たくさんの人で賑わうよ。
また目黒不動尊は江戸三十三観音の祈願札所でもあるんだ。
【目黒不動尊では富くじが行われ栄えていた】
目黒不動尊は将軍家の保護を受けていたお寺なの。
3代将軍・家光が鷹狩りで目黒あたりに来ていた時に、可愛がっていた鷹が行方不明になったそう。
そこで不動の僧に鷹が帰ってくるように祈らせたところ、無事に鷹が戻ってきたの。
この出来事に喜んだ家光は、不動を深く尊信し、目黒不動尊の焼失していた堂宇を再建したの。
この当時の目黒不動尊は、50棟あまりの伽藍が並ぶ大寺院となって、「目黒御殿」と称されるほど隆盛したんだ。
幕府の厚い保護を受けた目黒不動尊は、江戸近郊における有数の参詣行楽地となって、門前町もにぎわったそう。
池波正太郎の「鬼平犯科帳」にも、度々登場しているよ。
庶民からは「目黒のお不動さま」と言われて親しまれたんだ。
また、江戸の三富と呼ばれた富くじも目黒不動尊で行われていたそう。
目黒不動尊は湯島天神・谷中感応寺と共に「三富」の1つとして、幕府公認の富くじの興行が許可されていたんだ。
【目黒不動尊の御本尊「目黒不動明王」とご利益】
目黒不動尊の御本尊「目黒不動明王」は、不動明王であり大日如来の場化身とも言われているの。
不動明王の御利益は
・除災招福
・戦勝
・悪魔退散
・修行者守護
・災厄消除、災難消除
・国家安泰
・現世利益
・縁結び
・心願成就
・合格祈願
・学業成就
・身体健全
・無病息災
・商売繁盛
・家内安全
・交通安全
・安産成就
・旅行安全
などたくさんの利益があるとされているの。
たくさんのご利益があやかれる目黒不動尊はパワースポットとしても人気を集めているよ。
数あるご利益の中でも特に有名なのが「厄除け」と「縁結び」なんだ。
江戸時代には裏鬼門となる目黒を守っていたお寺なので、厄除けの御利益が有名だよ。
縁結びでは、恋愛はもちろん、今後の未来に出会う良縁を祈願するのもおすすめなんだ。
【目黒不動尊「江戸五色不動」の1つ】
江戸時代、3代将軍・徳川家光は江戸の町を守るために、目白・目黒・目赤・目青・目黄の5つの不動を江戸5カ所に安置したの。
この不動を「江戸五色不動」と言い、目黒不動尊はその1つなんだ。
【目黒不動尊の見どころを徹底解説】
目黒不動尊の境内には、たくさんの見どころスポットがあるよ。
今回は目黒不動尊を訪れたらぜひともチェックしておきたいおすすめポイントをご紹介するね。
<独鈷(とっこ)の滝>
独鈷(とっこ)の滝は1年を通して涸れることなく水が湧き出るパワースポット。
お寺を開創した慈覚大師・円仁が、密教で使用する仏具の「独鈷」を投げたところ、たちまち泉が湧き出したことからこの名がつけられたそう。
二条の清水が銅製の竜口から注いでいるよ。
<前不動堂>
独鈷(とっこ)の滝の左手にあるのが、前不動堂だよ。
江戸時代中期の建築で、東京都指定有形文化財。
御本尊は不動明王立像で、庶民信仰の便を図ったと言われているの。
また本堂に祈願するための徳を積む修行の場であったという言い伝えもあるよ。
<水かけ不動明王>
独鈷(とっこ)の滝の前に立っている像が「水かけ不動明王」だよ。
この水かけ不動明王は、願いが成就するように、自身の代わりに不動明王に水をかけることで水垢離を行ってくれる像。
水垢離とは、神仏に祈願するために冷水を浴びて身を清める行為のことだよ。
<男坂>
本堂へ向かう急な坂道。
<狛犬>
男坂をのぼりきって両脇に鎮座している目黒不動尊にある狛犬は、東京都内で最高の狛犬なんだ。
左足には「承應三」という文字が刻まれていて、これは西暦1645年を表すの。
境内には色々なところに狛犬がいるから見つけてみよう。
<女坂・役行者小角像>
男坂よりも傾斜が緩やかな坂。
女坂の途中にある小堂には、役行者小角像が安置されているよ。
役行者小角は、飛鳥時代に生きた呪術者で修験道の開祖とされる人物なの。
関東最古の不動霊場である目黒不動尊は、修験道とは密接な関係があったんだ。
修験道とは山にこもり修行をする日本独特の信仰のこと。
役行者小角像の御利益は「足腰健全」で、足腰のケガの回復を求めて祈願しに来る人も多いそう。
<本堂>
目黒不動尊の本堂は、赤く塗られた鮮やかなお堂。
戦後の鉄筋コンクリート建築で、懸け造りなの。
秘蔵である御本尊「目黒不動明王」が鎮座しているよ。
御本尊は12年に1度の酉年に開帳されるの。
本堂では、御守りやお札などを購入できるんだ。
また平成29年(2017年)には大本堂前に山王鳥居が建立されたよ。
<八大童子像の山>
目黒不動尊では不動明王が有名だけど、その不動明王に仕える眷属として存在するのが「八大童子」だよ。
境内には、八大童子像の山があるの。
8人の童子がいて、不同明王の下で人々を助けてくれるそう。
<大日如来像>
大本堂の裏手には銅で作られた胎蔵界の大日如来坐像が鎮座しているの。
大日如来像は不動明王の本地仏で、この像の四方には四天王像が配されているよ。
銅ならではの光沢があり、高さ4mの大きさからとても迫力がある像なんだ。
<愛染明王>
愛染明王は良縁成就の御利益が強い不動明王。
婚活のパワースポットとして人気で、良縁を求める方が全国から訪れるそう。
正面から見て右の上から2本目の手には、「キューピッドの弓」が握られているんだ。
また1本だけ何も持っていない手があって、その手に恋文を持たせて縁結びの願掛けをしていたそう。
愛染明王をお参りする際には、良縁成就を願って男性は像の右側から、女性は像の左側から心静かにお参りするのが習わしだよ。
<青木昆陽の墓>
目黒不動尊の裏手の墓地には、江戸時代中期の蘭学者である青木昆陽の墓(国指定文化財)があるよ。
青木昆陽は、飢饉に供えてサツマイモ栽培を促進するように8代将軍・徳川吉宗に進言し「甘薯先生」と呼ばれていたの。
毎年10月28日の目黒不動尊の縁日に「甘薯祭り」が開催されるよ。
サツマイモ関連の露店がたくさん出店するんだ。
【目黒不動尊の住所とアクセス】
住所
東京都目黒区下目黒3丁目20−26
アクセス
- JR目黒駅から徒歩で20分
- 東急目黒線 不動前駅から徒歩で15分