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2023年2月19日
東京都江東区にある富岡八幡宮は江戸時代に徳川将軍家の庇護を受けた江戸最大の八幡さま。
元准勅祭社で東京十社にも数えられる富岡八幡宮は、江戸勧進相撲発祥の神社としても知られているんだ。
今回は富岡八幡宮の魅力に迫ってみよう。
目次
【富岡八幡宮とは?】
東京都江東区富岡に鎮座する富岡八幡宮は通称「深川八幡宮」とも呼ばれる八幡様だよ。
富岡八幡宮の創建は寛永4年(1627年)
菅原道真公の末裔である長盛法師が神のお告げを受け、当時永代島と呼ばれていた小島(砂州)を干拓して創建したのが始まりなの。
その当時、富岡八幡宮は「永代嶋八幡宮」と呼ばれ、周辺の砂州一帯を埋め立てたことで60,000坪以上の広大な社有地があったそう。
また長盛法師は同じ場所に、別当寺院として「永代寺」も建立しているんだ。
江戸時代には八幡大神を崇敬していた徳川将軍家から手厚い庇護を受け、庶民からは「深川の八幡様」として親しまれたよ。
広くて美しい富岡八幡宮の庭園は、当時人気の名所であったと言われているの。
また富岡八幡宮の周辺には、現在の門前仲町である門前町が形成され、商業地としても重要な役割を果たす場所となったんだ。
明治維新後、富岡八幡宮は准勅祭社として皇室の尊崇を受け続くものの、神仏分離令によって永代寺は廃寺となってしまうの。
その後、1945年の東京大空襲によって、富岡八幡宮は焼失してしまうものの、第18代宮司・富岡盛彦が再建に務め、1956年に現在の社殿が再建。
【富岡八幡宮の御祭神とご利益】
富岡八幡宮の御祭神は応神天皇。
第15代天皇で別名「誉田別命」と呼ばれているよ。
八幡神に付会され、皇祖神・武神として各地の八幡宮に祀られているんだ。
富岡八幡宮の御利益には
・勝運守護
・縁結び
・厄除け
などがあるよ。
【富岡八幡宮は江戸勧進相撲発祥の地】
富岡八幡宮は江戸勧進相撲発祥の地として有名だよ。
江戸時代の相撲興行は京都・大阪から始まるものの、トラブルが多くてしばしば禁令が出ていたんだ。
その後、禁令が緩み貞享元年(1684年)に、徳川幕府から春と秋の2場所の勧進相撲が許されるようになったの。
その地が、富岡八幡宮の境内だったんだ。
それ以降約100年間にわたって富岡八幡宮の境内で江戸勧進相撲が行われ、その間に定期興行制や番付制が確立されていったの。
明治維新以降は相撲界が神道との関わりを強調して生き残りをはかったと言われていて、富岡八幡宮と相撲との結びつきは非常に強いものだったんだ。
富岡八幡宮の境内には横綱力士碑や大関力士碑など、相撲にまつわる石碑がたくさんあるよ。
【富岡八幡宮で行われる江戸三大祭の1つ「深川八幡祭り」】
富岡八幡宮では江戸三大祭の1つである「深川八幡祭り」が毎年8月15日を中心に開催されるの。
ちなみに江戸三大祭は、深川八幡祭りの他、日枝神社の「山王祭」と、神田明神の「神田祭」だよ。
約380年の歴史がある深川八幡祭りは、沿道の観衆がお神輿の担ぎ手に清めの水をかける儀式が有名。
この儀式から別名「水かけ祭り」とも呼ばれ、担ぎ手と観衆が一体となって盛り上がるんだ。
3年に1度、八幡宮の御鳳輦が渡御を行う年は「本祭り」と呼ばれていて、合計120基の街神輿と50基以上の大神輿が勢ぞろいして深川の町を練り歩くの。
元禄時代、富岡八幡宮には深川に屋敷があった豪商・紀伊国屋文左衛門が奉納した総金張りの豪華な宮神輿が3基あったそう。
しかし、この神輿は関東大震災で焼失してしまうんだ。
その後、神輿の復活が切望され、平成3年(1991年)に「一の宮神輿(黄金大神輿)」が復活。
この一の宮神輿は「日本一の大神輿」と言われていて、高さは4.39m、重量4.5トン、大輪幅1.51m、屋根の最大幅3.2m。
装飾の鳳凰や狛犬にはダイヤモンドとルビーが埋め込まれていて、とても豪華なんだ。
ちなみに実際の御祭りで担がれるのは、一の宮神輿ではなく、一の宮神輿の後に制作された二の宮神輿になるよ。
【富岡八幡宮の見どころスポットを徹底解説!】
富岡八幡宮の境内は広く、17の末社があり、18柱の神様が祀られているよ。
ここでは富岡八幡宮の見どころをご紹介するね。
<伊能忠敬像>
参道にあるのが伊能忠敬像。
近代日本地図の始祖と言われる伊能忠敬は、富岡八幡宮の近くに住まいを構えていたそう。
全国に測量に出かける際には、内弟子・従者と共に富岡八幡宮に参拝して旅の無事を祈り、測量開始地点に向かって歩き出したんだって。
この伊能忠敬像は測量開始200年の節目の平成13年(2001年)に建てられたんだ。
<横綱力士碑>
江戸勧進相撲発祥の地である富岡八幡宮にはたくさんの力士碑があるよ。
その中でも「横綱力士碑」は初代横綱・明石志賀之助から歴代の横綱すべての四股名が刻まれているんだ。
横綱力士像は高さ3.5m、幅3m、重量20トンで、第12代横綱・陣幕久五郎が発起人となり、明治33年(1990年)に建立。
新横綱が誕生すると、こちらで相撲協会立会いのもと、刻名式が行われるそう。
その際には、新横綱の土俵入りが奉納されるんだ。
この横綱力士碑は、必勝祈願や勝負運アップに効果があると言われているから、受験生が多く参拝されているよ。
<大関力士碑>
参道にある大関力士碑は昭和58年(1983年)に建てられたもの。
歴代の大関を顕彰して、その名が刻まれているよ。
<釈迦嶽等身碑>
江戸時代に活躍した力士・釈迦ヶ嶽(しゃかがたけ)の碑。
釈迦ヶ嶽は身長2m26㎝、体重172㎏の雄大な巨大を誇った力士だったの。
この釈迦嶽等身碑は、その身長と同じ高さに造られたものなんだ。
<市川団十郎寄進碑>
釈迦嶽等身碑の背後にあるのが市川団十郎寄進碑
市川団十郎寄進碑は明治31年(1898年)に9代目市川団十郎が寄進した碑で、江戸時代の大関の力士名が彫られているよ。
<本殿>
富岡八幡宮の本殿は、2棟の建物が前後に繋がった重層型準八幡造り。
御祭神は八幡神である応神天皇だよ。
また相殿神として
・神功皇后
・仁徳天皇
・天照皇大神
・常磐社神・武内宿祢命
・日本武尊
・天児屋根命
・竈大神
の八柱の神が祀られているの。
江戸時代に建てられた社殿は、関東大震災によって焼失。
その後昭和8年(1933年)に復興されたものの、昭和20年(1945年)の東京大空襲によって再び焼失してしまうんだ。
現在の社殿は昭和32年(1957年)に建立されたものだよ。
ちなみに富岡八幡宮の参拝方法は「2礼2拍手1礼」
拍手する時は、両手を胸の高さに合わせて、右手を少し手前に引き、肩幅程度に両手を開いて拍手すると良いんだって。
<境内社>
社殿に向かって左手にあるのが境内社だよ。
右側が大鳥神社・鹿島神社の合祀社、中央が恵比寿社・大国主社の合祀社 、左側が金刀比羅社・富士浅間社の合祀社になるの。
大鳥神社では11月の酉の日に酉の市が開催されるよ。
また恵比寿社には深川七福神の恵比寿神が祀られているんだ。
<弁天池>
富岡八幡宮の東側にあるのが景観豊かな「弁天池」
四季折々の景色を楽しめるスポットで、池には鯉も泳いでいるよ。
<七渡神社>
富岡八幡宮の裏手にあるのが七渡神社で「七渡弁天さま」と呼ばれているよ。
この七渡神社は、富岡八幡宮ができる以前からあり、地主神を祀っているんだ。
美・芸能・財運の神として有名な弁天様を祀っているよ。
この七渡神社は、大地震や東京大空襲の災難をも逃れ、弁天池に避難した人は一命をとりとめたと言われているの。
強力な守護パワーをあやかりたい方は、ぜひ参拝しておこう。
<永昌五社稲荷神社>
社殿東側にある境内社が「永昌五社稲荷神社」だよ。
永昌五社稲荷神社の入口にある鳥居は上部が欠落しているの。
これは昭和20年(1945年)東京大空襲の際に、焼夷弾の直撃を受けて上部は崩れ落ちたそう。
戦争の痕跡を伝えるために、鳥居の上部が欠落した状態で残しているんだって。
<木場の角乗りの碑>
弁天池のすぐ側にあるのが、木場の角乗りの碑だよ。
木場とは、材木置き場(貯木場)のことで、江戸で木材の需要が高まった際、この地・永代嶋に木材置き場が集められたそう。
角乗りは木材を扱う業者がその技術を生かして行う曲芸のこと。
現在もその技術は引き継がれており、東京都の無形文化遺産にも指定されているんだ。
<願掛けの八角十二支石碑>
参道沿いにあるのが、願掛けの八角十二支石碑だよ。
風水で有名はDr.コパ氏が監修した石碑なの。
願掛けをしながら指定の順番に石碑を触ると、道が開かれて決断が導き出されるそう。
<資料館>
境内にある資料館では、富岡八幡宮の歴史や木馬・深川に関する資料が展示されているよ。
【富岡八幡宮のイベント】
富岡八幡宮では月次祭や骨董市など定期的に開催されるイベントがあるよ。
ここでは富岡八幡宮のイベントについてまとめてみよう。
<月次祭>
月次祭は毎月1日、15日、28日に開催されるの。
日々の神様への感謝と、氏子崇敬者の益々の繁栄を祈るんだ。
月次祭当日の縁日では、門前仲町駅前に出店や屋台が立ち並ぶから、お祭りのような雰囲気を味わえるよ。
<骨董市>
毎月第1、2、4、5日曜日に開催されている骨董市。
骨董市は1994年に始まって以来、毎月のように楽しまれている定番イベントなんだ。
書籍・おもちゃ、食器・陶器、和服、カメラなど様々な品物が集まるよ。
また手作りアクセサリーや小物を扱うお店もあるんだ。
思わぬ掘り出し物に出会えるかもしれないね。
【富岡八幡宮の住所とアクセス】
住所
東京都江東区富岡1丁目20−3
アクセス
東京メトロ東西線 「門前仲町」駅より徒歩3分
都営地下鉄大江戸線「門前仲町」駅より徒歩6分
JR京葉線「越中島駅」駅より徒歩15分
JR 「東京」駅より車で15分
公式サイトより引用