異国情緒を感じられる独特の寺院・築地本願寺の魅力を徹底解説
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2023年2月6日
東京都葛飾区柴又と言えば、寅さんで有名な映画「男はつらいよ」の舞台になった町。
下町ロマンが感じられる葛飾区柴又にあるお寺「柴又帝釈天」は参道も楽しめる人気スポット。
今回は柴又帝釈天の魅力に迫ってみよう。
目次
【柴又帝釈天とは?】
柴又帝釈天の正式名称は「経栄山題経寺」で日蓮宗の寺院なんだ。
寛永6年(1629年)に開基・日栄上人が柴又に寄った際に、立派な枝を持つ松と、その下に霊泉が湧いているのを見つけたそう。
そこに庵を設けたのが、柴又帝釈天の始まりと言われているの。
「帝釈天」とは本来の意味では、仏教の守護神である天部の1つを指すんだけど、日本においては柴又帝釈天を指す場合も多いの。
【柴又帝釈天の御本尊】
柴又帝釈天の御本尊は日蓮聖人御親刻の「帝釈天の板本尊」だよ。
日蓮聖人が生きとし生けるものの病を無くすために願いをかけて刻まれたと言われているんだ。
御本尊の片面には中央に「南無妙法蓮華経」のお題目、両脇には法華経薬王品の経文が彫られているの。
そしてもう一方の面には右手に剣を持ち、左手を開いた忿怒の相をした帝釈天の板本尊の姿が彫られているんだ。
これは悪魔降伏の尊形で、仏の教えを信仰し従う者には、病気・火難・一切の災難に遭っても、帝釈天が必ず守護し悪魔を除き・退散させてくれると言うものなの。
江戸中期に一時所在不明となったものの、本堂修復の際に1枚の板本尊が発見されたそう。
板本尊が見つかったのが安永8年(1779年)の春・庚申の日だったことから「庚申」が縁日となったの。
寝ずに無病息災・不老長寿を願う当時の「庚申講」や「庚申待ち」と結びついて「宵庚申」の参詣がブームとなったんだ。
現在でも庚申日になると、柴又帝釈天の板本尊は開帳され、誰でも帝釈堂に入って御本尊前で参拝することができるよ。
【帝釈天とは?】
帝釈天とは梵語でシャカラデバーナ―ンインドラといい、古代インド神話では最強神とされているの。
二頭立ての馬車や象に載って、金剛杵をとって毒竜と戦う戦闘好きな武神なんだ。
また雨を降らせて大地に実りを与える神、太陽神としても信仰されていたの。
仏教に取り入れられた帝釈天は四天王を従える天主として、梵天などとともに仏法を守護する役割を与えられたよ。
そして十二天・八方天中の一尊に数えられる東方の守護神となったの。
帝釈天信仰が急速に広まったのは、江戸時代中期に起こった天明の大飢饉から。
当時の住職が板本尊を背負って、江戸や下総の人々の救援活動をしたことから、病難・火難の守護神として庶民の間で広く信仰されるようになったの。
【柴又帝釈天の御利益とは?】
柴又帝釈天の御利益には
・勝負運
・厄除け
・病気平癒
・恋愛運
・縁結び
などがあるよ。
武闘派の神様をお祀りしているので、障害の多い恋愛、ライバルのいる恋愛にご加護があるそう。
【日栄上人が心を奪われた松「瑞龍のマツ」】
日栄上人が柴又の地に庵を作るきっかけとなった松「瑞龍のマツ」は、今もなお柴又帝釈天にあるんだ。
参拝者を出迎えるように広がる「瑞龍のマツ」は、平成28年(2016年)3月11日に東京都指定天然記念物に指定。
堂々としたその姿は見る人を圧巻。
二天門を通った途端に、「瑞龍のマツ」のすごさに感嘆している参拝者も多いそう。
【2ヶ月に1度の縁日は柴又帝釈天の恒例行事】
柴又帝釈天では2ヶ月に1度「庚申」という行事があるの。
庚申は「縁日」のことで、庚申の日には多くの人々が参拝に訪れてこれまでの繁栄や健康などの感謝を伝えるんだ。
庚申には参道から隣の道路に至るまで、夏祭りのようにたくさんの出店が並ぶのが見どころ。
出店目当てで参拝に来るお客さんも多いんだよ。
庚申では、帝釈天の本堂である帝釈堂が開帳されるから、そちらもチェックしておきたいね。
【柴又帝釈天境内の見どころを徹底解説】
柴又帝釈天境内にあるおすすめのスポットをまとめて紹介するね。
<二天門>
境内入口にそびえ立つのが二天門。
合掌してから二天門に入るのが習わしだよ。
この二天門は明治29年(1896年)に江戸時代最後の名匠と名高い坂田留吉棟梁によって造られたもの。
帝釈天の配下の四天王のうち、右側に南方守護の増長天、左側には西方守護の広目天が安置されているよ。
この二天門は日光東照宮の陽明門を模したと言われていて、木彫りが実に見事なんだ。
二天門にはあちこちに帝釈天の使いと言われる猿の姿が彫刻されているからぜひチェックしてみよう。
<大鐘楼>
昭和30年(1955年)に名匠・林亥助棟梁によって完成された総欅の大鐘楼。
高さは約15m、四手先の豪壮な桝組と木彫を施していて、関東一の鐘楼と言われているよ。
また梵鐘は雅楽「黄鐘調」と呼ばれているの。
ちなみに映画「男はつらいよ」でも必ず大鐘楼の効果音が挿入されているんだ。
<浄行菩薩>
柴又帝釈天の境内は、左回りで回るのがルールなんだ。
地・水・火・風の4大の中で「水大」を表す、浄行菩薩からまずは参拝しよう。
この浄行菩薩は身についた穢れを落とせるご利益がある菩薩様だよ。
<御神水>
帝釈堂に行く前にまずは御神水で身を清めるよ。
この御神水は映画「男はつらいよ」で寅さんが御神水を産湯として使ったことでも有名なんだ。
<帝釈堂>
御本尊である「帝釈天の板本尊」を祀っているのが帝釈堂だよ。
仏教における天の1つである「忉利天」にあると考えられている帝釈天の居城を現世で礼拝できる場所なんだ。
帝釈堂の正面に飾られた額縁には「喜見城」と書いてあって、喜びが現れる城という意味なの。
帝釈堂は二天門と同様に坂田留吉棟梁が仕上げた総けやき造りの建物。
周囲には法華経説話に関する彫刻が施されているよ。
<祖師堂(本堂)>
帝釈堂の右手に見えるのが「祖師堂」だよ。
祖師堂は現在の帝釈堂が出来る前に、江戸の人々から信仰を集めていたお堂なんだ。
その後、帝釈天御本尊出現200年を記念する昭和54年(1979年)に、望月日翔山主の発願によって大改修されたよ。
<釈迦堂>
釈迦堂は柴又帝釈天最古の建造物。
文化・文政期の江戸の伽藍造りの風格を見せる貴重な建物だよ。
内陣の中央に霊宝・釈迦立像を安置し、開祖・日栄上人と中興祖・日敬上人の木像を祀っているんだ。
<大客殿>
柴又帝釈天の境内にある大客殿は昭和4年(1929年)に完成した大規模な木造建築。
柴又帝釈天を訪れる信徒の接待所として設計されたものなんだ。
良質なひのきで造られており、これほど大きな木造建築物は現代では再現できないと言われるほどなの。
敷地内は広さ150坪を誇っており、彫刻ギャラリーや美しい庭園「邃渓園」などたくさんの見どころがあるよ。
<邃渓園>
大客殿にある美しい庭園「邃渓園」は、自由に散策・撮影が可能。
貴重な芸術作品が多数飾られているよ。
日本画の巨匠である横山大観筆の「群猿遊戯図(彫刻下絵)」は圧巻。
また室内から外につながる場所には休憩スペースもあるから、ゆっくりと庭園の景色を眺められるんだ。
【柴又帝釈天の参道「帝釈天参道」は食べ歩き・買い物にぴったり】
柴又帝釈天の参道である帝釈天参道には、老舗の和菓子店やレトロなお店まで、お店がずらりと並んでいるよ。
ここでは帝釈天参道でチェックしておきたいおすすめのお店をご紹介するね。
<門前とらや>
柴又駅から徒歩3分、二天門から徒歩1分の場所にある門前とらやは映画「男はつらいよ」の1~4作目で寅さんの実家として使われた老舗のお食事処。
明治20年(1887年)創業で、柴又名物の「草だんご」が有名だよ。
<代々喜>
帝釈天参道の食べ歩きグルメとして有名なのが、最中専門店の「代々喜」だよ。
「矢切の渡し最中」は人気商品。
矢切の渡しとは、江戸時代から柴又と向井の千葉県を結んでいる渡し船のこと。
船の方体をした最中には、あんこがぎっしりと詰まっているよ。
<吉野家>
手づくり草だんごが有名な「吉野家」は、1粒から購入できる和菓子屋さん。
よもぎの味がほのかに香る濃い緑色の草だんごが特徴で、手土産にも人気なんだ。
【柴又帝釈天の住所とアクセス】
住所
東京都葛飾区柴又7丁目10−3
アクセス
京成線「柴又駅」下車。徒歩3分。
北総公団線「新柴又駅」下車徒歩12分。
など
公式サイトより引用