黄金色に輝く京都の名所「金閣寺」(鹿苑寺)は三層の造りが特徴的♪
2022年5月4日銀閣寺はどうして銀箔が貼られていないの?世界遺産・銀閣寺の謎に迫る!
2022年5月16日
世界遺産に登録されている金閣寺にはたくさんの見どころがあるんだ。
今回は、金閣寺の見どころスポットについてまとめてみよう。
【金閣寺の見どころスポットを徹底解説!】
金閣寺を訪れたら絶対に見ておきたいスポットをまとめてみよう。
<舎利殿>
金閣寺と言えば、一番に思い浮かぶのが「舎利殿(金閣)」だよね。
金閣寺のシンボル的存在である舎利殿は、鹿苑寺の仏骨を安置するお堂として用いられているんだ。
金色に輝く舎利殿は、「金閣寺」と呼ばれる由来ともなった建造物であり、三層の造りが特徴。
4枚の三角形の屋根を合わせた「宝形造り」という建築様式になっているの。
屋根の上に黄金の鳳凰象があしらわれていて、公家文化と武家文化が融合した北山文化の代表的な建造物となっているんだ。
舎利殿(金閣)の高さは約12.5m、正面は5間の約10m、側面は4間の約7.5mで、三層目は3間で約5.5mとなっているよ。
一層、二層、三層でそれぞれ建築様式が異なるけれど、絶妙なバランス美を造り出しているんだ。
一層目の「法水院」は白木の造りで宝冠釈迦如来像と足利義満坐像が、二層目の「潮音洞」は金箔張りで、岩屋観音坐像と四天王像が安置されているんだ。
また最上部の三層目「究竟頂」は金箔と漆張りで、お釈迦様の仏舎利である遺骨が祀られているの。
<鏡湖池と庭園>
金閣寺を代表する池と言えば、舎利殿のすぐ前に広がる庭園「鏡湖池」だよ。
境内の半分以上を占める鏡湖池は、金閣寺の池泉回遊式庭園の中心となる存在で、池の中にはバランスよく配置された大小様々な島々があるの。
この鏡湖池に浮かぶ島々の中でも「亀島」と「鶴島」は「3匹の亀」と「1羽の鶴」を表現しているそう。
また鏡湖池の中にある「葦原島」には、仙木である松が生えていて、山尊石と呼ばれる石組や石燈籠もあって優雅だよ。
この「葦原島」は「神仙思想」が反映していて、仙人が住む「蓬莱島」とも言われているんだ。
鏡湖池は国指定の特別史跡で、特別名勝にも指定されているの。
ここには、室町時代に大名たちが足利義満に奉納した石もあるんだ。
大名の名前を取って「畠山石」「赤松石」「細川石」なんて名前で呼ばれているよ。
天気がよい日には、水面に金閣(舎利殿)が反映して、鏡の世界に足を踏み入れたような気分になれるの。
<夕佳亭(せっかてい)>
鏡湖池の北側にある夕佳亭は、江戸時代に茶道家の金森宗和が造った数寄屋造りの茶室。
夕佳亭の正面にある床柱は「南天の床柱」と呼ばれていて有名なの。
夕佳亭は鳳林承章という僧が、修学院を造営した後水尾上皇のために、金森宗和に命じて造らせたものなんだよ。
この鳳林承章は、江戸時代に傾きかけた金閣寺を復興し、庭園や池の整備に尽力した臨済宗の僧侶なの。
夕佳亭という名前は「夕日に映える金閣が特に佳く見える」ことから名づけられたそう。
金閣寺境内の高台に位置している夕佳亭からは、金閣(舎利殿)や鏡湖池を見下ろすことができ、夕日に輝く金閣の姿を目におさめることができるよ。
<総門>
金閣寺の総門の参道は広くて、樹木が生い茂っていて静寂感があるよ。
参道の真正面にある総門は、金閣寺の表門(入口)にあたる門で、屋根の丸瓦には寺紋の「五七桐」が刻まれているよ。
この五七桐は、天皇家から下賜された由緒正しき紋なの。
また総門の手前には、金閣寺の世界遺産登録を示す石碑が設置されているんだ。
総門で見られる金閣寺の土塀には、5本の線が入っているの。
この線は、皇族などの御所や寺院の格式の高さを表していて、格式の高さによって3~5本の3段階に分かれているんだ。
5本の線は最高位の証で、金閣寺が格式の高いお寺であることが示されているよ。
ちなみに金閣寺には、外から黒門、総門、唐門の順番で3つの門があって、それぞれ異なる見どころがあるんだ。
ちなみに唐門は正面側に唐破風が付いていることから「向唐門」と呼ばれることもあるそう。
<舟形石>
総門近くにある舟の形をした石が「舟形石」だよ。
この舟形石は、七福神でも知られる宝船を連想させる形をしていて、古くから縁起のよい石と言われているの。
その昔、舟形石は馬小屋の付近に置かれていて、馬が水を飲むための器だったそう。
その後、手水鉢として使われた時期もあったと伝わっているよ。
<鐘楼>
金閣寺の総門を通ると、左手側に鐘楼があるよ。
現在ある鐘楼の建物は、1955年(昭和30年)に再建されたもの。
吊られている梵鐘は、鎌倉時代初期に鋳造された鐘なんだ。
土曜日、日曜日であれば1回200円でこの鐘をつくことができるそう。
<安民沢>
安民沢は夕佳亭の西側にあり、周りを樹林で囲まれた金閣寺のパワースポット。
日照りが続いた時でも枯渇しなかったことから「雨乞いの場所」にも使われていた池なんだ。
池に浮かぶ小島には「白蛇の塚」があるの。
この白蛇の塚は、五輪が積み重なった石塔で、西園寺家の鎮守であると言われているよ。
安民沢を眺めてから、後ろを振り返ると美しい金閣が見えるの。
これは通称「見返りの金閣」と呼ばれていて、普段は正面から見る金閣を後ろから見ることができるよ。
<不動堂>
境内中央からやや北東に位置している不動堂は1225年(嘉永元年)に建立されたと推定されているお堂。
応仁の乱で焼失してしまうものの、その後1573~1592年の間に、宇喜多秀家によって再建されたと言われているの。
金閣寺で現存する最古の建造物なんだよ。
本尊は、石造不動明王。
石造不動明王は、弘法大師・空海が自らの手で彫ったものなんだ。
ただし、一般公開はされていないよ。
この石造不動明王のご利益は、上半身の病気の平癒なんだ。
その中でも「眼」が良くなるご利益の評判が高くて、眼の病気に悩む人や眼が不自由な参拝者が多く訪れるそう。
<陸舟の松>
陸舟の松は、足利義満が自ら植えたとされる松のことで、樹齢が600年以上の大きな老木なんだ。
「善峰寺の遊竜の松」と「大原宝仙院の五葉の松」と並んで、京都三大松の1つに数えられているの。
見た目が船のような形状であることからこの名前がついたんだよ。
この陸舟の松は、もともと義満が育てていた盆栽で、その松を地面に植え替えて舟の形に剪定したそう。
松の種類は日本原産の「五葉松」で、樹高が20m以上になることも…。
<北丈>
方丈は、一般のお寺で言うところの本堂にあたる建物なんだ。
金閣寺の中枢をになう場所である北丈は、境内のほぼ中央部に位置していて、広さは約200平方mもあるんだ。
江戸時代初期の1602年(慶長7年)に、金閣寺の僧侶であった西笑承兌が建造したもので、1678年(延宝6年)には後水尾天皇により新築。
現存している建物はこの時のもので、現在は国の重要文化財に指定されているよ。
建築様式は「入母屋造り」で、正面などの扉には「杉戸絵」が描かれているんだ。
<龍門滝>
金閣寺の北東に位置する龍門滝は、3mもない比較的小さい滝。
中国の故事、鯉が滝登りをして「龍に転生した」登竜門の伝承に由来しているんだ。
この龍門滝には、流れ落ちる滝の下に登竜門にちなんだ「鯉魚石」があるの。
この鯉魚石はかなり大きな石で、先がとがっていて滝の水を左右に分けて、鯉が跳ね上がっていく姿に見えるんだ。
【金閣寺の住所とアクセス】
住所
京都府京都市北区金閣寺町1
アクセス
京都市バス『金閣寺道』下車など。