御神木に大量の鎌が刺さっている?!和歌山かつらぎ町の鎌八幡宮とは?
2024年7月7日国宝・重要文化財は日本屈指の数!琵琶湖を見守り続ける古寺・三井寺は見どころがたくさん
2024年7月8日岡山県新見市にある育霊神社は、呪いが成就する神社として知られているの。
そのためネットユーザーからは「行ってはいけない神社」と言われることもあるんだ。
今回は育霊神社についてまとめてみよう。
目次
【呪いが成就する神社・育霊神社とは?】
育霊神社は岡山県新見市哲西町大野部にある神社。
この育霊神社は「呪いが成就する神社」として知られているの。
古くから、わら人形を持って山に入り、丑の刻参りをする人がいるんだそう。
丑の刻参りのスポットは、育霊神社の奥の院。
奥の院は集落の中にある育霊神社里宮から、山道を30分ほど登った山頂にあるんだ。
奥の宮の周辺にある木には、釘であけられたような穴をいくつも確認することができるの。
<丑の刻参りとは?>
丑の刻参りとは丑の刻(午前1時~3時頃)に神社に参詣し、自分の呪っている人をかたどったわら人形を御神木に釘で打ちつける日本古来に伝わる呪いの一種のこと。
嫉妬心にさいなむ女性が白衣に扮して、灯したロウソクを突き立てた鉄輪を頭にかぶった姿で行うのが一般的なの。
連夜この詣でを行い、七日目の満願の日に、呪う相手が死ぬと言い伝えられているよ。
しかし、この行為を他人に見られてしまうとその効力は失せると信じられてきたんだ。
【育霊神社は呪い祓いの神社としても知られるパワースポット】
育霊神社は呪いが成就する神社として知られているけれど、呪いを祓う神社でもあるんだ。
呪われた人間を助けることが、育霊神社の役目でもあるの。
育霊神社を参拝する人の中には、自分の不運を跳ね返すために参詣する人も多いんだって。
【なぜ育霊神社は呪いが成就する神社なの?】
育霊神社が呪いが成就する神社と言われるようになったのには理由があるの。
鎌倉時代、育霊神社の周辺には斉藤尾張守影宗が治める育野之城があったそう。
実際、育霊神社奥の院がある山頂付近には、今でも山城の郭の跡がしっかりと残っているんだ。
育野之城が敵に攻められ落城した時に、育野之城の姫である影宗の娘・依玉姫とかわいがっていた飼い猫は近くの祠に避難したの。
この飼い猫は、お腹を空かした依玉姫のために里に下り、村人から食べ物をもらって運んできたの。
しかし、祠に戻る途中に猫は敵兵につけられて、殺されてしまったんだ。
依玉姫は翌日山道で死んでいる猫を見つけると嘆き、悲しみのあまり自害してしまうの。
娘の死を悲しんだ城主・斉藤尾張守影宗は怒り狂い、依玉姫と猫の祠を建て、その前で敵兵に対する呪いの儀式を行ったんだ。
すると、敵兵が次々と狂い死に始めたという伝説が残っているの。
その出来事以降、育霊神社は「呪いが成就する神社」と言われるようになり、呪いを行う人が後を絶たなくなったそう。
【育霊神社での丑の刻参りの手順とは?】
育霊神社には今でも丑の刻参りをしに来る参詣者がいるそう。ここでは丑の刻参りの手順をまとめてみるね。
1、わら人形と釘、かなづちを準備する
2、白装束に身を包む
3、午前1時~3時頃、育霊神社里宮から30分の険しい山道を登り、育霊神社の奥の宮まで行く
4、奥の宮の近くにある御神木に、藁人形と釘を打ち込む
5、誰にも見られないように深夜のうちに下山する
6、これを数日間(7日間)繰り返す
7、わら人形を発見次第、神主さんがわら人形を回収し供養してくれる
丑の刻参りは他人には絶対に見られてはいけないため、懐中電灯などの明るい光は使ってはいけないそう。
闇夜にロウソクの灯りだけで険しい山道を登らなければならないので、かなり大変だよ。
【育霊神社以外にもある!丑の刻参りに関連する神社「地主神社」とは?】
育霊神社は丑の刻参りにまつわるエピソードがあり、呪いが成就する神社として知られているけれど、全国には育霊神社以外にも丑の刻参りに関連する神社があるよ。
その神社が「地主神社」なんだ。
地主神社は京都・清水寺の本堂の北側にある神社で、この地の地主神を祀っているの。
創建は日本建国以前と伝わり、京都でも最古の歴史を誇っている神社なんだ。
地主神社の主祭神は大国主神、父神はスサノオノミコト、母神クシナダヒメで、縁結びの神様としても人気があるの。
<丑の刻参りに使われた祈り杉・呪い杉とは?>
全国からたくさんの参拝客が訪れる地主神社には、祈り杉・呪い杉と呼ばれる杉の木が存在するんだ。
地主神社の境内にある小さな祠の1つに「おかげ明神」があるの。
このおかげ明神はどんな願い事でも1つだけなら、ご利益(おかげ)がいただける一願成就の神様なんだ。
そのおかげ明神の後ろにあるのが「祈り杉・呪い杉」だよ。
祈り杉・呪い杉には江戸時代に丑の刻参りに使われた五寸釘が打ち込まれた無数の穴が空いているの。
また祈り杉・呪い杉の隣には「人形(ひとがた)祓い所」があるよ。
この人形祓い所は、人の形をした紙に縁を切りたい悪縁などの願い事と姓名を書いて水に沈めるという厄除けなんだ。
祈り杉・呪い杉は、ただ人を呪うためではなく、悪縁や災いを断ち切り良縁のご利益(おかげ)をいただける神様として信仰を集めてきたの。
現在、地主神社は社殿修復工事のため、2022年5月以降約3年間は閉門となっているよ。
<本当にあった丑の刻参りの伝説>
丑の刻参りは、神社の御祭神が丑年丑月丑日丑刻に国土豊潤のため降臨されるため、霊験あらたかなこの時に、心願成就のために参詣したのが始まりと言われているよ。
中世に入って、丑の刻参りが物語に登場すると、いくつもの伝説が生まれるようになったんだ。
丑の刻参りの伝説として有名なのが「宇治の橋姫」だよ。
つわりで苦しんでいた橋姫は、夫にわかめを採ってきてくれるように頼んだの。
しかし、海に出かけた夫は美しい龍神に囚われて戻ってくることはなかったんだ。
橋姫は龍神を憎み、呪い殺そうと神社に参拝して、鬼への変身を祈願するの。
すると「髪の毛を松やにで固めて角を作り、その先に火を灯し、鉄輪を被って3本の松明を持ち、宇治川に22日間浸りなさい」というお告げを受けたんだ。
橋姫はそのお告げ通り、宇治川に浸って鬼になったと伝わっているよ。
さらにこの「宇治の橋姫」の物語は、室町時代になると謡曲「鉄輪」として登場するんだ。
京都の下京に住む女は、ある日夫から別れを告げられてしまうの。
夫はしばらくして後妻を迎え、仲睦まじく暮らしていたそう。
夫に捨てられた女はあまりの無念に、男を呪って報復祈願のお参りをしたんだ。
女は生霊となって男を呪い、本望を果たして昇天するよ。
この物語が生まれて、地主神社にある祈り杉・呪い杉も多くの女性が願掛けに訪れたそう。
単に呪いの願掛けではなく、悪縁を断ち切って良縁がいただけるからこそたくさんの人が参拝したんだよ。
【育霊神社の住所とアクセス】
住所
〒719-3814 岡山県新見市哲西町大野部3959
アクセス
JR芸備線「野馳駅」からタクシー(車)で約12分