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2022年3月7日全国に4万社以上ある八幡宮の総本社「宇佐神宮」は強力なパワースポットとして有名
2022年3月14日
日本三大八幡とは、日本で最も多い神社である「八幡神」を代表する3つの神社のことだよ。
ここでは日本三大八幡宮の謎に迫ってみよう!
目次
【日本三大八幡宮は3つではなく、4つある?】
日本三大八幡宮と言えば、3つの八幡宮だと思ってしまうけど、実は4つあるんだ。
元々の日本三大八幡宮は
・八幡宮の総本社である「宇佐神宮(大分県宇佐市)」
・都への勧請以来本宮の扱いを受けた「石清水八幡宮(京都府八幡市)」
・古い由緒を持つ「筥崎宮(福岡県福岡市)」
の3つだったの。
それが現在では、後世になって知名度が高くなった「鶴岡八幡宮(神奈川県鎌倉市)」も加えた4つの八幡宮を「日本三大八幡」と呼ぶことが多いよ。
【八幡宮・八幡社は全国に44,000社もある!?】
日本で最も多い神社と言われる八幡宮・八幡社は、全国に44,000社もあると言われているの。
八幡信仰には○○八幡宮、八幡社、八幡神社、若宮神社などがあり、全国にある神社の半数を占めるそう。
奈良時代の天応元年(781年)、朝廷は宇佐神宮に鎮護国家・仏教守護の神として八幡大菩薩の神号を贈っているんだ。
奈良時代から神仏習合は進み、全国の寺の鎮守として八幡大菩薩(八幡神)が勧請されるようになると、八幡大菩薩は全国に広まったの。
また八幡大菩薩は、源氏を筆頭に戦国武将にも「弓矢八幡」として信仰された軍神・勝運の神様でもあったよ。
源頼朝が鎌倉に幕府を開くと、石清水八幡宮から八幡大菩薩を鎌倉へ迎えて鶴岡八幡宮を建立し、御家人もこれに倣って領地に八幡宮を創建したそう。
明治初年に行われた神仏分離によって、仏教的神号の八幡大菩薩は明治政府によって禁止。
宇佐神宮や石清水八幡宮で行われていた仏教的な「放生会」は、「石清水祭」など名前を変えて行われるようになったんだ。
【八幡宮はなんで日本一多いの?】
日本で一番多い神社と言われている八幡宮。
ではなんでそんなに多いんだろう?
その理由は、源氏が八幡神を氏神として信仰したからなんだ。
源義家が石清水八幡宮で元服式(成人となる儀式)を行い「八幡太郎義家」と名乗るようになると、それ以来、源氏は八幡神を氏神として信仰したそう。
源頼朝が鎌倉幕府を開いた際には、守護神として鎌倉に鶴岡八幡宮を創建。
それ以来、八幡神は「武家の守護神」として全国にどんどん広まって、数を増やしていったんだ。
【八幡宮と神社の違いってなに?】
八幡宮という名前は、神社と何が違うの?と疑問に思ったことがある人は多いはず。
そもそも神社には6つの名前があって、神社の名称の最後に付けるものを「社号」と呼ぶの。
この社号が6つあるんだ。
その6つは以下の通り。
・神宮
・大神宮
・宮
・大社
・神社
・社
神社はこの6つの中で最も一般的な社号で、神道の信仰に基づいて作られた建物のこと。
参拝や祭祀を行うための場所だよ。
この6つの中で一番格式が高いのが「神宮」なの。
神宮は皇室とゆかりのある神社に付けられる社号で、皇室の祖先神を祀っているよ。
神宮は、三重県伊勢市にある「伊勢神宮」のことなんだ。
次に格式が高いのが「大神宮」だよ。
大神宮は伊勢神宮の出張機関のような位置づけで「東京大神宮」の称号なんだ。
その次に格式が高いのが「宮」と「大社」だよ。
宮は皇室や天皇にまつわる人物を祀っていて、大社は規模の大きい神社のことなんだ。
「社」は神社を略しているもので神社の中でも小さい神社に付けられる社号だよ。
八幡宮は「神社」の1つであり、「八幡神」を御祭神として祀っている神社のことなの。
「八幡神社」「八幡社」「八幡宮」などがあるんだけど、この3つには特に違いはないよ。
全て八幡系列の神社とされているんだ。
【八幡宮は神仏習合の始まり】
八幡宮は東大寺(奈良の大仏)の守護神としても鎮座していて、仏教を守護する神様として信仰されたの。
東大寺の大仏が完成した際には「大菩薩」の称号が与えられ、「八幡大菩薩」と呼ばれるようになったそう。
総本社である宇佐神宮は日本初の神宮寺(神社と一体のお寺)があり、神仏習合の始まりの地とされているよ。
神仏習合とは日本古来の神様(八幡様)と外国から来た仏教(菩薩)を結び付けた信仰のことで、八幡宮は神仏習合のさきがけになったんだ。
【八幡宮の御祭神は?】
八幡宮・八幡神社の御祭神は、八幡神だよ。
この八幡神(八幡大菩薩)は、
・応神天皇(誉田別命)
・比売大神
・神功皇后(応神天皇の母)
をあわせて八幡神として祀っているの。
この組み合わせは宇佐神宮のものなんだ。
それ以外にも筥崎宮型の「応神天皇、神功皇后、玉依姫命」や、応神天皇の単独型、応神天皇と神功皇后のみ、さらにそれに仲哀天皇などを加えるパターンなど色々あるの。
日本全国で各種みられるのが特徴だよ。
応神天王は、「開運」「厄除け」「出世」の神様として知られているよ。
また、応神天皇の母である神功皇后は「安産・子育ての神様」なんだ。
比売大神は神道の女神だよ。
八幡神は主に「武運の神」と言われていて、勝利祈願や出世開運などのご利益があるの。
これは応神天皇の功績をもとに言われているご利益なんだ。
【八幡宮の神様の使いは鳩?】
神様のお使いのことを「眷属(けんぞく)」と言うんだけど、よく知られているのは稲荷神社の「狐」だよね。
その他にも、春日大社は「鹿」、天満宮・天神「牛」、日吉神社は「猿」などそれぞれ使いは違うんだ。
八幡宮の神様の使いは「鳩」なの。
八幡宮の総本社である宇佐神宮を全国に移動させるために「鳩」が道案内したと言い伝えられているの。
この神様の使いに関しては、神話に由来があるものや、御祭神と関わりのある動物、語呂合わせ、神社がある地域に多く生息していた生き物などが眷属となることが多いよ。
【日本三大八幡を解説!】
日本三大八幡の候補は4つあるんだけど、それぞれ簡単に解説してみるね。
<宇佐神宮>
創建:神亀2年(725年)
祭神:応神天皇、比売大神、神功皇后
社格:式内社(名神大3社)、豊前国一之宮
ご利益:厄除け、必勝祈願、心願成就、海上安全、交通安全
宇佐神宮は大分県宇佐市にある神社で、全国の八幡宮の総本社だよ。
参拝は一般的な神社と異なり、「二拝四拍手一拝」であることが特徴なんだ。
<石清水八幡宮>
創建:貞観2年(860年)
祭神:応神天皇、比売大神、 神功皇后
社格:神宮(伊勢神宮)とともに天皇家の二所宗廟
ご利益:厄除け、「八幡御神矢」が有名、必勝祈願
石清水八幡宮は京都府八幡市にある神社で、伊勢神宮とともに皇室が祭祀を行う「二所宗廟」の1つだよ。
足利氏や今川氏、武田氏などの清和源氏の有力所氏族が氏神として崇敬されたことから、「武神、弓矢の神、必勝の神」とされたの。
社殿は「八幡造」といわれる構造で国宝に指定されていて、重要文化財に指定された建造物や美術工芸品が存在するよ。
<筥崎宮>
創建:延喜21年(921年)
祭神:応神天皇、神功皇后、玉依姫命
社格:式内社(名神大社)、筑前国一之宮
ご利益:厄除け、必勝祈願、国土安寧、転じて家内安全、安産や子育て
福岡県福岡市にある筥崎宮は、筑前国の一の宮でもあり、1000年以上の歴史を持つ古社なんだ。
平安時代初期の延喜21年(921年)に、醍醐天皇が大陸・玄海灘に面した地に、国家鎮護のため壮麗な社殿を建立したのが始まり。
厄除け・勝運にご利益大とされていて、本殿・拝殿・楼門・一の鳥居は国の重要文化財に指定されているよ。
<鶴岡八幡宮>
創建:康平6年(1063年)/石清水八幡宮護国寺から分霊を勧請して創建
祭神:応神天皇、比売大神 、神功皇后
ご利益:家内安全、商売繁盛、厄除け、交通安全、必勝祈願など
鶴岡八幡宮は神奈川県鎌倉市にある神社で、鎌倉幕府初代将軍の源頼朝ゆかりの神として人気があるよ。
明治時代に、廃仏毀釈によって大きな被害を受けるものの、徳川家慶によって建立された大鳥居など神社の建造物は多く残っているの。
また境内には多くの国宝や文化財があるよ。