御神体・三輪山を祀る日本最古の神社「大神神社」はパワースポットとして人気!
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2021年11月7日日本に多数ある神社の中でも、古い歴史を持つ大神神社。
本殿を持たない大神神社は、パワースポットとして人気がある神社なんだ。
大神神社には摂社・末社も多く、訪れておきたいスポットがたくさんあるよ。
ここでは、大神神社を参拝した際には必ず訪れておきたい場所をまとめてみるね。
【大神神社のここは訪れておきたい!おすすめスポットとは?】
パワースポットとして近年人気を集めている大神神社には、数多くのおすすめスポットがあるよ。
今回は、参拝した際にはぜひとも訪れておきたい、とっておきのスポットを解説してみよう。
<大鳥居>
大神神社の大鳥居は、日本最大級の大きさを誇っているよ。
三輪エリアのシンボルともなっていて、車道をまたぐ鳥居としては日本一の大きさなんだ。
高さは32.3m、柱間は23mもあり、昭和天皇ご親拝の記念と、御在位60年を奉祝して建立されたものなの。
材質は耐候性鋼板で、耐久年数は1300年と言われているんだ。
大鳥居のかなたには、大物主大神が鎮まる三輪山が見えるよ。
<二の鳥居>
二の鳥居の前には大神神社の社号標があり、鳥居の左手前には「幽玄」の文字が見えるよ。
この文字は、大神神社を深く信仰していた文人書家・福田青山先生のものなんだ。
二の鳥居をくぐると、神聖な境内へ入っていくよ。
社殿までは、木々が生い茂り、玉砂利が敷かれた参道となっているの。
鳥居を一歩入ると、神気に包まれた清々しさを感じられるよ。
<祓戸神社>
玉砂利の参道を進むと、最初に鎮座しているのが祓戸神社だよ。
穢れを祓い給う神様で、大神神社を参拝する前にはまずはここをお参りをして体を清めよう。
<拝殿>
国の重要文化財に指定されている拝殿は、鎌倉時代に建立されたんだ。
現在のものは寛文4年(1664年)に徳川家綱が再建したもの。
切妻造りと呼ばれる山の形をした屋根は、檜の皮を使っているよ。
正面には、曲線の美しい唐破風とよばれる屋根の装飾も見られ、重厚な雰囲気を醸し出しているんだ。
ちなみに拝殿の奥は禁足地で、普段は神職者も入ることはできない神聖な場所だそう。
拝殿と禁足地の間に、結界として三ツ鳥居が設けられているんだ。
三ツ鳥居とは、3つの鳥居を横一列に組み合わせ、中央の扉に御扉を設けている珍しい形をしているの。
この三ツ鳥居も、拝殿とともに国の重要文化財に指定されているよ。
大神神社には本殿がないから、参拝する時には拝殿の奥にある三ツ鳥居を通して拝もう。
<久すり道>
大神神社の祈願殿横から整備された道が「久すり道(くすりみち)」だよ。
ここを通ると、他の神社に行くことができるんだ。
久すり道という名前は、通りに薬木や薬草が植えられたことによるものだそう。
<狭井(さい)神社>
狭井神社は、大神神社の摂社で、大神神社の拝殿から5分ほど歩いた場所にあるよ。
927年にまとめられた「延喜式神名張」にも登場しており、第11代垂仁天皇の時代に創祀された由緒ある神社なの。
主祭神は、大神荒魂神(おおみわのあらみたまのかみ)で、病気平癒の神様として信仰されているよ。
狭井神社の社殿は、檜皮葺の入母屋造り。
その奥の階段上に、春日造りの本殿が鎮座しているんだ。
拝殿左奥には、御神水の湧き出る薬井戸があるよ。
この湧水は、古くから万病に効くと大切にされてきた「くすり水」で、紙コップ(滅菌処理済み)が用意されているので飲むことができるの。
その場で飲むだけではなく、持参したペットボトルに汲んで持ち帰ることもOK。
ただ大量に汲むのはNGなので、節度ある行動をしようね。
参拝者が多い、土日祝は鎮女池畔に設営されている臨時の御神水拝戴所でくすり水をいただこう。
ちなみに狭井神社という名前は、「狭」が「神聖な」、「井」が「井戸」という意味だそう。
名前の由来となった薬井戸の水を求めて、全国各地から水を汲みにくる参拝客が後を絶たないんだって。
また、大神神社と狭井神社で執り行われる祭典「鎮花祭」は別名「薬まつり」とも呼ばれていて、疫病が流行りやすい春に行われるの。
万人の無病息災が祈願されるため、多くの人が参拝するよ。
<夫婦岩>
拝殿から二の鳥居の方へ戻ると、参道の右手に「夫婦岩」と呼ばれる磐座(神様が宿る石)があるよ。
2つの岩が仲良く寄り添っており、縁結びや恋愛成就、夫婦円満にご利益があると言われているそう。
この夫婦岩は、「運命の赤い糸」伝説のゆかりの場所としても知られているの。
「赤い糸で結ばれた人が運命の相手」と言うけれど、その「赤い糸」の話は、日本最古の歴史書である『古事記』に記載されているんだ。
『古事記』によると、昔、活玉依毘売(いくたまよりびめ)という美しい娘のもとに、夜になると美しい男性が訪れたそう。
2人は恋に落ち、ほどなくして娘は子供を身ごもったんだ。
驚いた娘の両親は、男性の素性を調べるために床に赤土をまいて、男性の着物の裾に糸巻きの麻糸を通した針を刺しておくように娘に言ったの。
翌朝、娘が赤土のついたその糸をたどっていくと、なんと三輪山に着いたんだ。
運命の相手であった男性は実は大物主神だったんだよ。
「赤土が付いた糸が大切な人の元へ導いてくれる」ということから、「運命の赤い糸」と言われるようになったの。
また、夫婦岩のそばには「えんむすび・夫婦円満」と書かれた絵馬が赤い糸で結ばれているよ。
絵馬は授与所でいただけるので、縁結びを祈願したい人はぜひ絵馬に願い事を書いてみよう。
<市杵島姫神社>
狭井神社の鳥居近くにある鎮女池(しずめいけ)のほとりにある摂社・市杵島姫神社には、檜皮葺の屋根と、鮮やかな朱塗りの春日造りの祠に、市杵島姫神が祀られているよ。
市杵島姫神は、天照大御神が生んだ宗像三女神の一柱で、海の神・水の神として知られているの。
安芸・宮島にある厳島神社の御祭神としても有名だよ。
また、市杵島姫神社は「弁財天さん」とも呼ばれていて、七福神の中で福徳財宝・芸能を司る神様としても親しまれているよ。
大神神社の境内の中で、特に朱色が目立つ美しい場所で、そのたたずまいはぜひとも見ておきたいね。
<大美和の杜展望台>
狭井神社から数分の距離にある「大美和の杜展望台」は大鳥居や大和三山が見晴らせる絶景スポットなの。
奈良県景観資産にも登録されているんだよ。
大美和の杜展望台に、春にはソメイヨシノや枝垂れ桜などが咲き誇る桜の名所としても有名なんだ。
桜越しに見る大鳥居や大和三山はとても美しいよ。
お花見時期にぜひ訪れてみたいね。
大美和の杜展望台からは、大神神社の御神体である三輪山を望むこともできるんだ。
拝殿からは、直接三輪山を拝むことができないけれど、展望台からだと三輪山を真正面に拝むことができるよ。
<久延彦神社(くえひこじんじゃ)>
大美和の杜の近くにある大神神社の末社・久延彦神社は、大和三山が見渡せる三輪山の麓に鎮座しているよ。
久延彦神社は、学問・知恵の神様として知られていて、学業向上・受験合格にご利益があるため、受験シーズンには全国から数多くの参拝者が訪れるんだ。
御祭神の久延毘古命(くえびこのみこと)の正体は実は案山子(かかし)だそう。
歩いていくことはできないけれど、立ちながら常に世の中を見渡していることから、なんでも知っている神様として信仰されているよ。
ちなみに久延彦神社の神山遙拝所からも、三輪山を拝むことができるんだ。
左右には、ふくろうの形をした白い祈願絵馬と、赤い御礼絵馬が数多くみられるよ。
ふくろうは「不苦労」「福来朗」「幸福ろう」と書き、物事を察知し、先を見通せる知恵豊かな幸せをもたらす霊鳥として親しまれているの。
住所
奈良県桜井市三輪1422
アクセス
三輪山(大神神社)の最寄り駅はJR桜井線の三輪駅です。
三輪駅からは徒歩で大神神社まで約10分、登山口まで約15分となっています。