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今回は、滋賀県大津市園城寺町にある「園城寺」についてまとめてみよう。
目次
【園城寺とは?別名は「三井寺」?】
滋賀県大津市にある園城寺は、天台宗寺門派の総本山で、延歴寺を「山門」というのに対して、園城寺は「寺門」と呼ばれているんだ。
園城寺は、琵琶湖南西の長等山中腹に広大な敷地を有していて、正式名称を「長等山園城寺(おんじょうじ)」と言うの。
平安時代に、第五代天台座主・智証大師円珍和尚の卓越した個性によって、天台別院として中興されたのが始まり。
1200年以上の歴史の中で、源平の争乱、南北朝の争乱による焼き討ちなど、幾多の苦難を乗り越えてきたことから「不死鳥の寺」としても知られているんだ。
また園城寺の境内には、天智、天武、持統の三天皇の御産湯に用いたとされる霊泉(井戸)があることから、「御井(みい)の寺」と呼ばれるようになり、
その後、「三井寺」と通称されるようになったの。
【園城寺のおすすめスポットとは?】
園城寺を訪れたらぜひともチェックしておきたいおすすめのスポットをまとめてみよう。
<大門(仁王門)>
大門は園城寺の表門で、檜皮葺の二階建ての楼門だよ。
元々は天台宗・常楽寺(湖南市石部町)にあったものを、豊臣秀吉が伏見城に移し、その後慶長6年(1601年)に徳川家康が園城寺に寄進したんだ。
この大門は全国でも有数の美しい楼門として知られているよ。
門の左右には、室町時代の仁王像が鎮座しているんだ。
<三井の晩鐘(鐘楼)>
鐘楼は、慶長7年(1602年)に三井寺長吏・准三宮道澄によって梵鐘とともに建立されたもの。
内部には近江八景の1つとしても名高い巨大な梵鐘「三井の晩鐘」が吊るされているよ。
この三井の晩鐘は、伝説の古鐘「弁慶の引摺り鐘」の跡継ぎとして豊臣家によって鋳造されたものなんだ。
三井の晩鐘は桃山時代を代表する梵鐘で、古式を継承しつつ除夜の鐘の百八煩悩にちなんで108個の「乳」を持つ新様式も取り入れているの。
その音色の美しさから、「音の三井寺」として「姿の平等院」「銘の神護寺」とともに天下の三名鐘と呼ばれているの。
実際に鐘をつくことも出来るんだよ(冥加料300円)
<金堂>
金堂は園城寺の総本堂であり、桃山時代を代表する名建築として国宝に指定されているよ。
正面、奥行きともに23mを超える堂々とした仏堂である金堂は、重厚さの中に檜皮葺の屋根が軽快で美しい名建築として知られているよ。
内部は、外陣・内陣・後陣に区切られていて、本尊・弥勒仏を安置する内陣中央には、床を張らず一段下げて土間にするなど伝統的な天台系密教仏堂の形式を伝えているの。
現在の金堂は、豊臣秀吉の正室・北政所によって再建されたもので、慶長4年(1599年)2月に着工し、翌年3月には完成したそう。
これだけの大建築をたったの1年で建ててしまうとは、当時の建築技術がいかに優れていたかがよく分かるよね。
お堂内は参拝自由で、円空仏・尊星王・不動明王など様々な仏さまが祀られているんだ。
<閼伽井屋>
「閼伽」とは水のことで、仏様にお供えする水や花を用意する施設のことを「閼伽井屋(あかいや)」というよ。
金堂と同じく、桃山風の秀麗な建物で、石組に囲まれた内部には、天智・天武・持統の三帝の産湯に用いたことから、「三井」寺という名前の由来となった「三井の霊泉」が湧き出ていて、神秘的な水音を楽しむことができるよ。
<霊鐘堂(弁慶鐘)>
霊鐘堂は、昭和初年に古鐘堂の古材をいかして改築したもの。
堂内には、重要文化財に指定されている霊鐘「弁慶の引摺鐘」として名高い大鐘と「弁慶の汁鍋」が安置されているんだ。
この大鐘は、平安時代に弁慶が園城寺から奪って比叡山まで引きずり上げたと伝えられている鐘なんだ。
この鐘をついてみると「イノー、イノー(関西弁で「帰りたい」という意味)」と響いたので、弁慶は怒って谷底へこの鐘を投げ捨ててしまったと言われているの。
鐘には、投げ捨ててしまった時についたとされる傷が残っているよ。
「弁慶の汁鍋」は、僧兵たちが用いたことから「千僧の鍋」とも呼ばれているの。
三段に鋳継ぎされた鋳鉄製の鍋で、口径約170㎝、重量は約450kgにもなるよ。
<唐院・三重塔>
唐院は、開祖・智証大師をお祀りしている園城寺の聖域なんだ。
その奥にある三重塔は、慶長6年(1601年)に徳川家康が園城寺に寄進したものなの。
元々は、奈良にある比蘇寺(現在の世尊寺)の東塔で、文禄3年(1594年)に豊臣秀吉が伏見城に移したのを再び移築したんだ。
現在は、重要文化財にも指定されているの。
三重塔は軒深く三重の釣合もよくて、相輪の水煙などに中世仏塔の風格をよく伝えているよ。
ちなみにこの三重塔横橋は、映画「るろうに剣心」のワンシーンにも使用されたんだって。
るろうに剣心ファンも数多く訪れているそう。
<観音堂(南院札所伽藍)>
観音堂は、西国三十三所観音霊場の第14番札所。
ご本尊は如意輪観音像(重要文化財)で、33年に一度だけ開帳される秘仏なんだ。
後三条天皇の病気平癒を祈願して延久4年(1072年)に創建されたと伝えられており、その後、文明年間(1469~86年)に現在地に移されたよ。
しかし、貞享3年(1686年)には焼失してしまい、元禄2年(1689年)に再建。
重層入母屋造、本瓦葺の大建築で、内部は正堂と礼堂を合の間でつなぐ密教系観音堂の古い形式をとどめているんだ。
しかし、内陣には元禄期の華やかな意匠をみせるなど、近世的な観音霊場にふさわしい建築となっているよ。
<展望台>
観音堂から石段を上れば、大津市街を一望できる展望台があるよ。
松尾芭蕉や正岡子規など、多くの文人がここから見晴らす琵琶湖の景色を愛したと言われているんだ。
<文化財収蔵庫>
文化財収蔵庫は2014年10月に、宗祖・智証大師生誕1200年慶讃記念事業として開館。
桃山時代の最高傑作の一つとされる国宝・勧学院客殿の狩野光信筆の障壁画や、貴重な仏像、仏具、仏画など、重要文化財13件53点を収蔵・展示しているよ。
入口のお土産コーナーでは、カメの甲羅を背負った園城寺の広報僧「べんべん」のグッズ類も販売しているんだ。
【様々な体験を楽しめる園城寺】
園城寺では4つの修行体験ができるお寺としても人気を集めているの。
人気の修行体験をそれぞれまとめてみよう。
<山伏体験>
修験道の総本山である園城寺では、長等山修験の体験ができるんだ。
長等山への入峰は3時間ほどなので、大きな難所はなく歩きやすいコースとなっているよ。
山伏の心得、装束の着方など修験道について僧侶が分かりやすく指導してくれるんだ。
<座禅(止観)体験>
座禅(止観)体験では、レベルに合わせた指導をしてもらえるよ。
静寂に包まれた空間の中で自分自身と向き合うことで、新たなめぐり逢いや発見のきっかけとなるの。
園城寺の座禅(止観)体験は、伝統的な作法の中に、宗祖の姿を取り入れたオリジナルの座禅を体験できるんだ。
<写経・写仏体験>
写経体験では「般若心経」を写経するよ。
なぞり書きなので、文字が分からないお子様でも参加可能。
また、写仏体験においては、手本となる仏様の姿に、紙を重ねて写すだけでできるんだ。
写経・写仏体験を通じて心身のリフレッシュを図りたいね。
<腕輪念珠づくり体験>
腕輪念珠は、仏様と心を通い合わせるための法具だよ。
この腕輪念珠は持っているだけでも、功徳があるとされているの。
腕輪念珠づくり体験では、様々な数珠玉から好きなものを選び自由に組み合わせて、オリジナルの腕輪念珠を作るんだ。
出来上がった腕輪念珠は、その場で祈祷してもらえるの。
普段から護身用としてつけることもできるので、おすすめだよ。
<園城寺の名物「鐘みくじ」とは?>
園城寺の名物のおみくじと言えば「鐘みくじ(200円)」だよ。
鐘の形のお札を水にひたして、運勢を占う不思議なおみくじなんだ。
お札は、水につけると番号が浮かんでくるから、その番号を伝えるとおみくじとお札がもらえるよ。